2016年度工学院大学 先進工学部応用化学科

微細加工技術(Precision Processing Technology)[3G42]

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1単位
坂本 哲夫 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2016/10/27

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
電子デバイス、機能性デバイスにおいて、それらの製造方法はデバイスが実用化されるかどうかの鍵を握る存在であり、こうした生産技術に関する開発者・研究者として育成することを前提に、各種製造プロセスの基礎を学習する。具体的には、伝統的な無機半導体を中心とし、それに加え有機デバイス特有の製造プロセス、複合デバイス(MEMS)などの構造や製造プロセスを物理的原理について学ぶ。

<受講にあたっての前提条件>
なし

<具体的な到達目標>
微細加工技術は電気電子、機械、化学の分野でそれぞれ必要とされる産業の根幹技術である。応用物理学科においても必須の要素であり、主として電子デバイス分野での微細加工技術ならびにそれらの課題と現状を理解することを目的とする。

<授業計画及び準備学習>
1. 微細加工プロセスの概要: 無機半導体プロセスを例として、固体微細加工プロセスの概要と個々の要素技術について学ぶ。
2. 結晶成長プロセス: 基板となるSi単結晶の成長技術ならびに基板上へのエピタキシャル成長技術について学ぶ。
3. 加工技術(1): ウエハの加工ならびに表面処理技術について学ぶ。
4. 加工技術(2): 絶縁膜の形成、不純物拡散とイオン注入技術について学ぶ。
5. 加工技術(3): リソグラフィの原理と装置について学ぶ。
6. 加工技術(4): リソグラフィによる微細パターンの形成技術について学ぶ。
7. 加工技術(5): 電極と配線ならびに実装技術について学ぶ。
8. 生産管理: クリーンルームとその関連技術について学ぶ。
9. アモルファス材料: アモルファスSiプロセスについて学ぶ。
10. 有機材料: 有機ELや有機太陽電池といった新デバイスの製造プロセスについて学ぶ。
11. 評価技術(1): デバイス特性や欠陥検査などの評価技術について学ぶ。その一つとして電子顕微鏡技術を採りあげる。
12. 評価技術(2): 評価技術の2回目として、不純物分布分析法について学ぶ。
13. 現状の課題: デバイスの微細化に伴い発生している問題点とそれに対する新技術について学ぶ。
14. MEMS: 電気的要素と機械的要素を融合させたデバイスがMEMSである。MEMSの概要、製造プロセスならびに応用について学ぶ。
15. 講評

<成績評価方法>
微細加工技術は多岐にわたるが、物理的化学的原理の理解と、専門用語の理解を単位付与の条件とする。
評価・付与条件: 期末筆記試験によりGradeで評価する。Grade D以上の者に単位を与える。

<教科書>
『デバイスプロセス』河東田 隆、培風館

<参考書>
なし

<オフィスアワー>
毎週火曜日 17:00〜18:00 (但し、事前に連絡のこと)


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