2016年度工学院大学 先進工学部応用化学科
無機化学演習(Practice of Inorganic Chemistry)[3G35]
1単位 吉田 直哉 准教授 [ 教員業績 JP EN ] 橋本 英樹 助教
- <学位授与の方針>
◎ | 1. 基礎知識の習得 | | 2. 専門分野知識の習得 | | 3. 汎用的問題解決技能 | | 4. 道徳的態度と社会性 | | 5. 創成能力 |
- <授業のねらい>
- 無機化学の基礎の習得は,無機という範疇を超えて化学全般の基礎を学ぶことを意味し,物理化学や有機化学,生物化学などすべての分野で必要となる化学的な事象や反応性の原理を理解する上で極めて重要である。例えば,有機合成に必須の触媒はほぼ無機化合物であり,また,有機化合物や生体内物質の構造を理解するためには化学結合や結晶構造に関する基礎知識が必要である。
本演習においては,原子構造,溶液化学,電気化学,錯体化学などの基礎理論から,元素・化合物の性質に至るまで無機化学全般の基本事項を,演習問題を解くことにより理解し,総合的に学習することを目標とする。
- <受講にあたっての前提条件>
- 無機化学Tが既習で,1期に無機化学Uを履修していること
- <具体的な到達目標>
- (1) 原子の構造,化学結合,固体の化学,溶液の化学など,基礎理論を復習する。
(2) 電気化学,錯体化学などの基本事項に関して演習を通じて理解を深める。 (3) 単体の基本的性質から,化合物の構造・反応性など,基本事項に関して演習を通じて理解する。
- <授業計画及び準備学習>
- 1. 物理量と単位,原子の構造と元素, 原子質量単位, 相対原子質量
準備学習:教科書第1章・補遺A~Bを読み,演習課題を解いておくこと.また「化学基礎実験テキスト」演習(p61以降)を復習しておくこと. 2. 元素と周期表, 電子配置 準備学習:教科書第2章を読み,演習課題を解いておくこと.周期表の第4周期程度まで覚えておくこと. 3. 単体と化合物の分子量, 式量 準備学習:教科書第補遺C~Eを読み,演習課題を解いておくこと.また「化学基礎実験テキスト」演習(p61以降)を復習しておくこと. 4. 原子軌道と電子エネルギー 準備学習:教科書第2章を読み,演習課題を解いておくこと. 5. 分子軌道, 化学結合, 極性 準備学習:教科書第3章を読み,演習課題を解いておくこと. 6. 学習成果の確認 準備学習:1回から5回までの復習を行うこと. 7. 分子構造と結晶構造 準備学習:教科書第13章を読み,演習課題を解いておくこと. 8. 溶液構造と水溶液中の相互作用 準備学習:極性,分極率,分子間力,水和・溶媒和,化学反応における溶媒効果のキーワードを調べておくこと. 9. 酸と塩基, 酸・塩基反応 準備学習:教科書第4章を読み,演習課題を解いておくこと. 10. 酸化還元反応と電気化学反応 準備学習:教科書第5章を読み,演習課題を解いておくこと. 11. 錯体化学の基礎 準備学習:教科書第14,15章を読み,演習課題を解いておくこと. 12. 金属錯体の構造と結合 準備学習:教科書第16〜18章を読み,演習課題を解いておくこと. 13. 金属錯体の反応 準備学習:教科書第19,20章を読み,演習課題を解いておくこと. 14. 学習の振り返り 準備学習:1回から13回までの総復習を行うこと.
- <成績評価方法>
- 中間および期末試験、授業中に課す課題・レポートに対する取り組み・提出状況を評価し,合計60点以上を合格とする。4回以上欠席(演習課題の未提出を含む)の場合,未履修扱いとする。また、遅刻は2回で欠席1回とする。
- <教科書>
- 鵜沼英郎,尾形健明著 理工系基礎レクチャー「無機化学」(化学同人)
- <参考書>
- 「化学基礎実験テキスト」工学院大学 工学部 応用化学科・環境エネルギー化学科 編
「工学のための無機化学」山下・片山・大倉・橋本著 (サイエンス社) 「リー 無機化学」 J.D.LEE著 浜口・菅野訳 (東京化学同人) 「シュライバー・アトキンス 無機化学(上)」Atkins他著 田中・平尾・北川訳 (東京化学同人)
- <オフィスアワー>
- 吉田 2期水曜10:00〜11:30,17:30〜19:00,12号館309
橋本 2期水曜10:00〜11:30,17:30〜19:00,17号館204
質問・相談は講義前後にも、あるいは上記時間外にメールでも受け付けます。 吉田 nyoshida@cc.kogakuin.ac.jp 橋本 st13523@ns.kogakuin.ac.jp
- <学生へのメッセージ>
- 講義を受けているだけでは,問題解決能力は向上しません.実際に手を動かして問題を解くことで真の実力が醸成されます.向上心をもって,一緒に頑張りましょう.
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