2016年度工学院大学 先進工学部応用化学科

物理化学III(Physical Chemistry III)[2D27]

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2単位
伊藤 雄三 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2016/10/27

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
 物理化学 I で学んだ化学熱力学の基礎を具体的な系に適用し、化学熱力学の基礎のより深い理解を目的とする。また、量子化学の基礎に関し理解する。

<受講にあたっての前提条件>
「物理化学 I 」の単位を修得済みか、同時に受講していること。

<具体的な到達目標>
(1)化学熱力学の基本法則の理解と応用、(2)統計力学の基礎、(3)量子力学の基礎(4)シュレジンガー方程式の基礎と応用、を理解すること。

<授業計画及び準備学習>
1.熱力学第1法則
   1.1可逆・不可逆過程による仕事
   1.2 等温過程と断熱過程
2.熱力学第2法則   
   2.1 カルノー・サイクルと仕事効率
   2.2 熱力学第2法則のいくつかの表現
3. 3 自由エネルギーと変化の方向
4. 4 相平衡
    4.1 液体の蒸気圧と純物質の相平衡
    4.2 相図
5. 5 統計力学入門
    5.1 統計力学の基礎      
6.  5.2 Boltzmann分布
7. 6 量子力学の必要性
  6.1 黒体輻射、光電効果
    6.2 原子および分子スペクトル
8. 6.3 波と粒子の二重生、ドブロイの関係式
9.7 量子力学の定式化
    7.1 量子力学の特徴、ハイゼンベルグの不確定性関係
    7.2 波動関数、物理量、演算子
    7.3 波動関数の特徴 
10. 7.4 演算子
11.8 シュレジンガーの波動方程式
12.8.1 井戸型ポテンシャル中の粒子
13 8.2 共役系分子の吸収波長
14.学習内容の振り返り

準備学習:当日学習したことをよく復習し、確認、理解すること。理解が不十分な項目に関しては
     次回講義前後に質問し、十分理解すること。また、次回講義内容は予告するので、教科書の
     対応個所をよく予習すること。

<成績評価方法>
 2/3以上の出席が必須。そのうえで、期末試験の成績が60点以上を合格とする。

<教科書>
アトキンス「物理化学」第8版、上、下 東京化学同人

<参考書>
授業中に紹介する

<オフィスアワー>
 火曜日 13:40-14:40, 八王子校舎5-204

<学生へのメッセージ>
 化学を大学で学んだか専門学校レベルかの分かれ目は、物理化学の基本的コンセプトを知っているかどうかにあります。個々の問題を統一的体系的な視点から把握し、解決する態度,姿勢を身につけるこは、技術者として、また、市民として大切なことです。


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