2016年度工学院大学 先進工学部応用化学科

物理化学II(Physical Chemistry II)[2A23]

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2単位
奥村 和 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2016/10/27

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
学生が反応速度式の微分形と積分形の意味を理解し,次数を求められる.ゼロ次・一次・二次反応速度式を使って実験値を整理でき,反応速度定数を求められ,同じ式が適用できる場合の変化を予測できる.定常状態の近似から速度式を予測でき,速度式から簡単な反応機構を理解することができる.酵素の介在する反応速度式を理解する.2分子が衝突して反応する素過程を理解し,速度を予測できる.分子の電子構造や結合様式を通して分子の構造や化学反応を理解する.

<受講にあたっての前提条件>
指数・対数,微分・積分は自在にできること.

<具体的な到達目標>
反応速度式の微分形と積分形の意味を理解し,次数を求められる.ゼロ次・一次・二次反応速度式を使って実験値を整理でき,反応速度定数を求められ,同じ式が適用できる場合の変化を予測できる.定常状態の近似から速度式を予測でき,速度式から簡単な反応機構を理解することができる.酵素の介在する反応速度式を理解する.2分子が衝突して反応する素過程を理解し,速度を予測できる.原子・分子の電子構造を説明できるようにする.

<授業計画及び準備学習>
1.「反応速度式と速度定数」この授業を学んで得られる成果を予想する.
[準備学習] 指数・対数,微分・積分を復習しておくこと.
2.「初速度法」 実験値から反応次数,速度定数を導出する.
[準備学習] 教科書とノートで復習しておくこと.
3.「アレニウス則」 実験値から活性化エネルギーを導出する.
[準備学習] 教科書とノートで復習しておくこと.
4.「一次反応速度式」 実験値の判定,速度定数を導出する.
[準備学習] 教科書とノートで復習しておくこと.
5.「二次反応速度式」 実験値の判定,速度定数を導出する.
[準備学習] 教科書とノートで復習しておくこと.
6.「ゼロ次〜二次の応用」 実測値の変換,次数を判定する.
[準備学習] 教科書とノートで復習しておくこと.
7.「素過程」 素過程と見かけの反応式の違いを説明する.
[準備学習] 教科書とノートで復習しておくこと.
8.「定常状態の近似」 反応機構から速度式を導出する.速度式から反応機構が予測する.
[準備学習] 教科書とノートで復習しておくこと.
9.「酵素反応」 実験値の判定,速度定数を導出する.
[準備学習] 教科書とノートで復習しておくこと.
10.「衝突論」 2分子の衝突回数を計算する.
[準備学習] 教科書とノートで復習しておくこと.
11.「化学結合論」 序論
[準備学習] 教科書とノートで復習しておくこと.
12.「量子論と原子構造」 シュレーディンガー方程式について説明する.
[準備学習] 教科書とノートで復習しておくこと
13.「原子価結合法と分子軌道法」等核二原子分子,異核二原子分子について説明する.
[準備学習] 教科書とノートで復習しておくこと.
14. 「総復習」学習内容の振り返り
[準備学習] 教科書とノートで復習しておくこと.

<成績評価方法>
中間試験(30%程度)では反応速度論までの範囲で基礎・応用にわたる問題を出題し,期末試験(70%程度)では全体から基礎・応用にわたる問題を出題し,合計で60点程度を超えたものを合格とする.ほぼ毎回提出課題を要求するが.これは成績評価含めない.ただし1/5以上不提出のものには原則として単位を与えない.

<教科書>
「アトキンス物理化学(上)(下)第8版,千原英昭,中村恒男訳(東京化学同人)

<参考書>
「化学・生命科学系のための物理化学」岩澤康裕,北川禎三,濱口宏夫訳(東京化学同人)
その他、物理化学の参考書.

<オフィスアワー>
木曜日13:00-16:00.居室:12号館208室

<学生へのメッセージ>
お話を座って聞くことと,学んだことを応用することの間には大きな隔たりがある.とくにこの授業では物質のダイナミックな性質を数値化するので,課題を自力で解き,応用力を身につけること.

<備 考>
E-mail: okmr@cc.kogakuin.ac.jp


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