2016年度工学院大学 先進工学部応用化学科
○無機化学I(Inorganic Chemistry I)[2229]
2単位 大倉 利典 教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <学位授与の方針>
◎ | 1. 基礎知識の習得 | ○ | 2. 専門分野知識の習得 | ○ | 3. 汎用的問題解決技能 | ○ | 4. 道徳的態度と社会性 | ○ | 5. 創成能力 |
- <授業のねらい>
- 化学全般に通用する基礎知識を修得する.具体的には,原子核,原子の電子配置と電子状態,元素の性質の系統的な周期性,化学結合の様式,溶液反応における酸塩基と酸化還元の概念など化学の基礎をしっかり理解する.
- <受講にあたっての前提条件>
- 高等学校で学んだ物理と化学の基礎を理解していること.
- <具体的な到達目標>
- 元素の周期律,化学結合,さらには無機化合物の性質が,原子の電子構造に基づいていること,またその関連性を理解することを目標とする.
(1) 物質の化学的性質の基礎となる分子軌道などの化学結合の概念を理解し,説明することができる. (2) 無機化合物の構造や性質が,電子状態に関連していることを定性的に理解し,説明することができる.
- <授業計画及び準備学習>
- <基礎化学>
A.原子と電子 第1週 原子構造,原子模型と電子 第2週 電子軌道とエネルギー準位,量子数と電子配置 第3週 周期表,イオン化ポテンシャルと電子親和力 第4週 原子半径とイオン半径,電気陰性度,原子核の放射性壊変 B.化学結合 第5週 化学結合,共有結合,混成軌道 第6週 分子軌道法1(VB法),分子軌道法2(MO法) 第7週 結合の極性とイオン性,イオン結合 第8週 金属結合,その他の結合 <無機溶液の化学> C.酸と塩基 第9週 水と溶解,イオンの水和 第10週 酸と塩基,酸と塩基の電離 第11週 HSAB則,塩の加水分解,溶解度積 D.酸化還元と電気化学 第12週 酸化と還元,ネルンストの式 第13週 イオン化傾向,標準電極電位,電気分解とメッキ <まとめ> 第14週 学習内容の振り返り
準備学習:授業計画に記されたキーワードについて調べておくこと.
- <成績評価方法>
- 毎回授業への出席を原則とし,5回以上欠席の場合,未履修扱いとする.
定期試験の成績が60点以上の者に対して単位を認める. 授業中に課す演習課題に対して提出された回答結果を10%程度加味して評価する.
- <教科書>
- 工学のための「無機化学[新訂版]」 橋本・大倉・片山・山下著(サイエンス社)
2016年度から[新訂版]を使用するので,注意すること.
- <参考書>
- コットン・ウィルキンソン・ガウス 基礎無機化学 Cotton他著 中原訳(培風館)
シュライバー・アトキンス 無機化学(上) Atkins他著 田中・平尾・北川訳(東京化学同人) 無機化学 その現代的アプローチ 平尾・田中・中平著(東京化学同人) 基礎無機化学 改定版 一國著(裳華房)
- <オフィスアワー>
- 金曜日 18:15〜19:00(八王子校舎17-202号室)
- <学生へのメッセージ>
- 化学全般に通用する基礎必修知識であり,また物質・材料の物性や化学を理解する上での基礎でもある.そのように意識して取り組むことが大切.
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