2016年度工学院大学 先進工学部生命化学科

物理化学演習I(Practice of Physical Chemistry I)[5N30]

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1単位
酒井 裕司 准教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2016/10/27

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
本講は「物理化学I」の授業内容について、演習を通じてより理解を深めることを目的とする。
したがって、演習内容は「物理化学I」の授業計画に示した内容に沿って実施する。概ね計算演習が中心となるので、指定された教科書、授業用ノート、関数電卓を用意して下さい。

<受講にあたっての前提条件>
●前期開講の「数学」、「化学」、「物理学」の内容を良く復習し理解していること。
●初等関数の簡単な微分、積分計算ができること。

<具体的な到達目標>
●物理量、単位を理解し、自身で計算できる。
●完全気体、実在気体の性質の違いを理解した上で、自身で計算ができる。
●熱力学第1法則の内容を理解し、気体を例とした応用例を理解する。
●熱力学第2法則の内容を理解し、さまざまな過程のエントロピー計算をできる。
●ヘルムホルツエネルギー、ギブスエネルギーの内容を理解し、自身で計算ができる。

<授業計画及び準備学習>
以下の内容についての演習問題を行う。
第1週 物理量と単位、気体の性質:復習、導入
 物理量と単位の復習をし、高校で学習した気体の性質について解説する。
 準備学習:数学、物理、化学で行った内容を復習する。
第2週 気体の性質、気体の分子運動論
 完全気体の性質、気体の分子運動論について解説する。
 準備学習:前回までの復習をノートと教科書を利用して行う。
第3週 実在気体
 完全気体と実在気体の性質の違いとファンデルワールスの式を解説する。
 準備学習:前回までの復習をノートと教科書を利用して行う。
第4週 熱力学第1法則の基本的な概念
 熱力学第1法則の基本的な概念について解説する。
 準備学習:前回までの復習をノートと教科書を利用して行う。
第5週 膨張の仕事、熱のやり取り
 気体の膨張による仕事や熱のやり取りを解説する。
 準備学習:前回までの復習をノートと教科書を利用して行う。
第6週 エンタルピー
 エンタルピーの概念について解説する。断熱変化、熱化学についても解説する。
 準備学習:前回までの復習をノートと教科書を利用して行う。
第7週 第1週から第6週までの講義内容
 準備学習:第1週目から第6週目までの範囲を復習する。
第8週 熱力学第2法則、エントロピー
 熱力学第2法則の概念とエントロピーの概念について解説する。
 準備学習:中間試験前までの範囲の復習をノートと教科書を利用して行うこと
第9週 カルノーサイクル、様々な過程のエントロピー変化
 エントロピー、カルノーサイクル、様々な過程におけるエントロピー変化を解説する。
 準備学習:前回までの復習をノートと教科書を利用して行う。
第10週 ヘルムホルツエネルギーとギブズエネルギー
 ヘルムホルツエネルギーとギブズエネルギーについて解説する。
 準備学習:前回までの復習をノートと教科書を利用して行う。
第11週 熱力学第1法則と第2法則の結合
 熱力学第1法則と第2法則の結合により、熱力学の基礎式を解説する。
 準備学習:前回までの復習をノートと教科書を利用して行う。
第12週 ギブズエネルギーの温度、圧力依存性
 ギブズエネルギーの温度と圧力における依存性を解説する。
 準備学習:前回までの復習をノートと教科書を利用して行う。
第13週 学習成果の確認(期末試験)
 準備学習:第1週目から第12週目までの全範囲を総復習する。
第14週 学習内容の振り返り

<成績評価方法>
成績評価は出席点(10%)、小テスト(20%)、期末試験(70%)の結果で評価する。
期末試験は定期試験期間内に行う。

<教科書>
「アトキンス 物理化学(上)第8版」 東京化学同人 P.W.Atkins著 千原秀昭、中村亘男訳

<参考書>
指定参考書は無いですが、基礎的な内容が記載されている物理化学などの書籍を参考にしてください。

<オフィスアワー>
質問などは、e-mail(sakai@cc.kogakuin.ac.jp)で約束の上であれば、いつでも可。
木曜日13:00−15:00@八王子校舎5号館205

<学生へのメッセージ>
演習を行うことにより理解が深まります。物理化学Iの授業と併せて本講の演習を行い、授業内容の理解に役立ててください。本講義の受講対象学生は、生命化学科2年生と環境エネルギー化学科3年生以上です(環境化学科1,2年生は受講出来ませんので注意してください)。


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