2016年度工学院大学 先進工学部生命化学科
△物理化学III(Physical Chemistry III)[2G25]
2単位 高羽 洋充 教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <学位授与の方針>
◎ | 1. 基礎知識の習得 | ○ | 2. 専門分野知識の習得 | | 3. 汎用的問題解決技能 | | 4. 道徳的態度と社会性 | ○ | 5. 創成能力 |
- <授業のねらい>
- 分子の構造や反応を深く知るためには、原子の巨視的な振る舞いに加えて、電子の振る舞いについて理解する必要がある。本講義では、「物理化学 I」および「物理化学U」 で学んだ、熱力学に立脚した巨視的な解釈からは一旦離れて、量子力学の立場から電子の振る舞いを理解し、原子や分子の構造と性質を調べる方法論について学ぶ。
- <受講にあたっての前提条件>
- 「物理化学T」および「物理化学U」を履修していることが望ましい。
- <具体的な到達目標>
- ・化学における量子論の役割について理解する。
・分子の振動運動を量子論に基づいて説明できるようになる。 ・原子構造と原子スペクトルを量子論に基づいて説明できるようになる。 ・分子軌道法に基づいて分子の電子構造を説明できるようになる。 ・ヒュッケル近似を用いて有機分子の反応を予測できるようになる。
- <授業計画及び準備学習>
- 01. ガイダンスおよび量子力学序論
準備学習:教科書の第8章量子論:序論と原理の箇所を読んでくること。 02. シュレーディンガー方程式と波動関数 準備学習:前回の講義内容を復習して良く理解してくること。 03. 量子力学的原理 準備学習:前回の講義内容を復習して良く理解してくること。 04. 並進運動とトンネル現象 準備学習:前回の講義内容を復習して良く理解してくること。 05. 分子の振動運動 準備学習:前回の講義内容を復習して良く理解してくること。 06. 水素型原子の構造 準備学習:前回の講義内容を復習して良く理解してくること。 07. 原子オービタルとそのエネルギー 準備学習:前回の講義内容を復習して良く理解してくること。 08. 分光学的遷移と選択律 準備学習:前回の講義内容を復習して良く理解してくること。 09. 原子価結合法 準備学習:前回の講義内容を復習して良く理解してくること。 10. 分子軌道法 準備学習:前回の講義内容を復習して良く理解してくること。 11. 分子軌道法による等核二原子分子の電子構造 準備学習:前回の講義内容を復習して良く理解してくること。 12. 異核二原子分子と変分原理 準備学習:前回の講義内容を復習して良く理解してくること。 13. ヒュッケル近似 準備学習:前回の講義内容を復習して良く理解してくること。 14. 授業の振り返り 準備学習:前回までの講義内容を復習して良く理解してくること。
- <成績評価方法>
- 成績は、期末試験と課題(70%)と出席 (30%)により総合的に評価し、到達目標に照らして、6段階のGrade(A+,A,B,C,D,F)で評価し、D以上の者に単位を認める。
- <教科書>
- アトキンス「物理化学(上)」第8版、 東京化学同人
講義は教科書に従って行う。毎回必ず持参すること
- <参考書>
- マッカーリ・サイモン「物理化学 分子論的アプローチ(上)」東京化学同人
- <オフィスアワー>
- 金曜日16時00分〜17時00分 場所:12号館210号室
Email:takaba@cc.kogakuin.ac.jp
- <学生へのメッセージ>
- 最先端の化学研究において量子論に基づく考察は必要不可欠です。本講義では、物理化学における量子論についてなるべく平易に講義するので、良く勉強して今後の研究に活かせるよう頑張ってください。
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