2016年度工学院大学 情報学部
化学B(Chemistry B)[3219]
1単位 青山 衛 非常勤講師
- <授業のねらい>
- 基礎的な工学で必要な化学に関わる基礎事項について,化学Aの理解を深めてさらに発展させる。授業内容を通して、物質を取り扱う学問としての化学の成果が工学のあらゆる専門分野において活用されていることを理解する。
- <受講にあたっての前提条件>
- 「化学A」履修程度の化学知識を前提とする。 各回の課題を用いて、予習・復習を行うこと。各時間に提示される課題は、講義の復習を含むので、到達度を確認できる。新たな課題による予習に取りかかる前に、到達度に応じて複数回の復習を行い、確実な実力を身に付ける。学習支援センターの個別指導を最大限利用することを薦める。
- <具体的な到達目標>
- 1) 中和反応と酸化還元反応について理解する。
2) 化学反応に伴うエネルギー変化を理解する。 3) 反応速度と化学平衡について理解する。 4) 物質の三態と,それぞれの状態の特徴を理解する。
- <授業計画及び準備学習>
- 第1週: 授業計画の説明,中和反応,pH
[学習内容] 中和反応と中和滴定について理解する。 [学習準備] 教科書(1)46-50ページ,教科書(2)47-57,104ページを参考に,演習問題を解いて知識を定着させる。 第2週: 酸化還元反応,電池と電気分解 [学習内容] 酸化還元と電気化学の関係を理解する。 [学習準備] 教科書(1)51-55ページ,教科書(2)57-69,105-106ページを参考に,演習問題を解いて知識を定着させる。 第3週: 化学平衡 [学習内容] 化学反応における動的平衡の概念を理解する。 [学習準備] 教科書(1)56-61ページ,教科書(2)41-46,101-102ページを参考に,演習問題を解いて知識を定着させる。 第4週: 反応速度と反応熱 [学習内容] 化学反応の進行に伴うエネルギー変化を理解する。 [学習準備] 教科書(1)63-66ページ,教科書(2)37-46,101-103ページを参考に,演習問題を解いて知識を定着させる。 第5週: 固体,結晶構造 [学習内容] マクロな物質の状態がミクロな分子の集合体の反映であることを理解する。 [学習準備] 教科書(1)69-72,78-82ページ,教科書(2)17-22,99-100ページを参考に,演習問題を解いて知識を定着させる。 第6週: 物質の三態,気体,溶液と溶解度,束一的性質 [学習内容] 理想気体,相平衡や粒子の個数に支配されている現象を理解する。 [学習準備] 教科書(1)83-97ページ,教科書(2)32-36,99-101ページを参考に,演習問題を解いて知識を定着させる。 第7週: 学習内容の振り返り [学習内容] これまでの学習内容の振り返りを行う。 [学習準備] 第6週までの学習内容を復習する。
- <成績評価方法>
- 期試験(全範囲)で最終成績を評価し,Grade D以上の者に単位を認める。授業中提出課題の成績を30%含めて、総合評価を規格化して最終成績とする。
- <教科書>
- (1)「大学生の化学 Introduction」佐藤光史監修 河野博之,永井裕己 共著 培風館 ISBN978-4-563-04611-8
(2)「大学と高校を結ぶ 化学基礎演習」佐藤光史監修 佐々一治,松山春男,永井裕己,徳永 健,高見知秀,望月千尋 共著 培風館 ISBN978-4-563-04628-6
- <参考書>
- 「視覚でとらえるフォトサイエンス化学図録」(数研出版)
「DVD教材 化学:未来をひらくサイエンス CHEMISTRYシリーズ 第9巻 化学平衡」
- <オフィスアワー>
- 授業の前後に講師室に在室している時。前期水曜日9時00分から13時40分(八王子講師室)。
- <学生へのメッセージ>
- 情報と化学とは,一見無関係のように見えますが,情報学と実社会との関連を理解するためには,物質に対する根源的な知識,すなわち化学の知識が必要となります。化学Aでは原子の構造,化学結合,化学反応,酸と塩基,酸化と還元について学習しますが,化学Bでは更に発展して物質の三態,中和反応,酸化還元反応,化学反応でのエネルギー変化,反応速度と化学平衡について理解します。環境問題を含めてグローバルな視点を持った技術者にとって化学を理解することは必須です。
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