2016年度工学院大学 情報学部

化学A(Chemistry A)[3120]

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1単位
青山 衛 非常勤講師  
最終更新日 : 2016/10/27

<授業のねらい>
大学の初年次に習得すべき基礎化学の内容を取り扱う。科学技術に支えられている現代社会では,化学による物質への理解を含む幅広い教養が求められている。本授業では,このような社会で必要とされる現代的な物質の捉え方を習得するために,物質の分類,物質を構成する基本粒子,物質の変化,物質の状態の基礎事項を身につける。

<受講にあたっての前提条件>
特になし。高校で化学を履修していない場合は,学習支援センターの基礎講座と個別指導を最大限利用することを薦める。各時間に提示される課題は、講義の復習を含むので、到達度を確認できる。新たな課題による予習に取りかかる前に、到達度に応じて複数回の復習を行い、確実な実力を身に付ける。

<具体的な到達目標>
1) 原子の構造を理解し,化学結合の本質を説明できるようになる。
2) 化学反応に関する簡単な化学計算ができるようになる。
3) 酸と塩基、酸化と還元について理解する。

<授業計画及び準備学習>
第1週: 授業計画の説明,物質量と単位,数値の扱い,物質の分類
 [学習内容] 授業計画・評価方法等を説明したのち,授業を開始する。
 [学習準備] 教科書(1)3-11ページ,教科書(2)1-3, 23-29,93-94ページを参考に,演習問題を解いて知識を定着させる。
第2週: 原子の構造とスペクトル,量子数と電子の軌道
 [学習内容] 原子の構造や量子数と電子軌道について理解する。
 [学習準備] 教科書(1)15-19,21-23ページ,教科書(2)3-5,7-8,94-96ページを参考に,演習問題を解いて知識を定着させる。
第3週: 電子配置と周期律,電気陰性度
 [学習内容] パウリの排他律を学び,電子配置と周期律の関係を理解する。
 [学習準備] 教科書(1)24-34ページ,教科書(2)5-13,97-98ページを参考に,演習問題を解いて知識を定着させる。
第4週: 化学式と化学反応
 [学習内容] 原子間の結合の本質が電子であることを理解する。
 [学習準備] 教科書(1)37-42ページ,教科書(2)14-15,98-99ページを参考に,演習問題を解いて知識を定着させる。
第5週: 酸と塩基,酸化と還元
 [学習内容] 酸・塩基の定義,酸化・還元の定義を理解する。
 [学習準備] 教科書(1)46-52ページ,教科書(2)47,54,56-59,104-105ページを参考に,演習問題を解いて知識を定着させる。
第6週: 化学結合
 [学習内容] 原子間の結合の本質が電子であることを理解する。
 [学習準備] 教科書(1)74-77ページ,教科書(2)17-22,98-99ページを参考に,演習問題を解いて知識を定着させる。
第7週: 学習内容の振り返り
 [学習内容] これまでの学習内容の振り返りを行う。
 [学習準備]  第6週までの学習内容を復習する。

<成績評価方法>
定期試験(全範囲)で最終成績を評価し,Grade D以上の者に単位を認める。授業中提出課題の成績を30%含めて、総合評価を規格化して最終成績とする。

<教科書>
(1)「大学生の化学 Introduction」佐藤光史監修 河野博之,永井裕己 共著 培風館 ISBN978-4-563-04611-8
(2)「大学と高校を結ぶ 化学基礎演習」佐藤光史監修 佐々一治,松山春男,永井裕己,徳永 健,高見知秀,望月千尋 共著 培風館 ISBN978-4-563-04628-6

<参考書>
「視覚でとらえるフォトサイエンス化学図録」(数研出版)
「DVD教材 化学:未来をひらくサイエンス CHEMISTRYシリーズ 第10巻 酸と塩基」

<オフィスアワー>
授業の前後に講師室に在室している時。前期水曜日9時00分から13時40分(八王子講師室)。

<学生へのメッセージ>
情報と化学とは,一見無関係のように見えますが,情報学と実社会との関連を理解するためには,物質に対する根源的な知識,すなわち化学の知識が必要となります。また,理論・計算化学,ケモメトリックス,構造活性相関,バイオインフォマティクスなど,化学と情報の両方に亘る分野もあります。環境問題を含めてグローバルな視点を持った技術者にとって化学を理解することは必須です。


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