2016年度工学院大学 情報学部
情報物理学B(Physics for Informatics B)[2511]
1単位 加藤 潔 教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <授業のねらい>
- 物理学は世界を科学的に理解するための基本的な学問のひとつである。
情報学部の学生として必要な物理学の基礎知識を身につけることをねらいとする。 物理学の対象となる現象は広範囲に及び,身の回りの現象をはじめとして,宇宙から素粒子にわたる。これらを理解する根底には共通する基本原理がある。それは案外に簡明で,森羅万象の理解を助け,広い分野で不可欠の基盤となっている。古典物理学として確立している力学,電磁気学,熱力学を通じて物理学の考え方を学ぶ。それぞれを理解することも大切だが,何よりも全てに通じるような考え方や,考えること自体を体得することが肝要である。 情報物理学Bでは情報物理学Aで学んだ電磁気学の応用事例として基本的な電気回路を理解する。 さらに,20世紀以降の物理学の発展について学び現在の物理学について理解を深める。
- <受講にあたっての前提条件>
- 数学1,2,物理学1,2, 情報物理学Aの履修を前提とする。
- <具体的な到達目標>
- 以下の項目を習得することを目標とする。
(1)オームの法則、キルヒホッフの法則を理解し、簡単な直流および交流の線形回路に適用できる。 (2)過度現象などを例として回路の時間変化を微分方程式を活用して理解し分析できる。 (3)20世紀になって得られた新しい概念(4次元時空,量子,ビッグバン宇宙論など)について,概説的に理解する。
- <授業計画及び準備学習>
- 1. 電気回路(1)。直流回路。電力。オームの法則。
準備学習 : 教科書9.15.1節を予習する。 2. 電気回路(2)。交流回路。インピーダンスと位相のずれ。 準備学習 :課題No.1を解いて提出する。 教科書9.15.2節を予習する。 3. 電気回路(3)。過度現象。時定数。共振。電気信号の伝播。 準備学習 :課題No.2を解いて提出する。 教科書9.15.3節を予習する。 4. 現代物理学(1)。相対性理論。 準備学習 :課題No.3を解いて提出する。 教科書10.1節を予習する。 5. 現代物理学(2)。量子論。 準備学習 :課題No.4を解いて提出する。 教科書10.2節を予習する。 6. 現代物理学(3)。素粒子と宇宙。 準備学習 :課題No.5を解いて提出する。 教科書10.3, 10.4節を予習する。 7. 学習内容の振り返り 学習内容のまとめ。 準備学習 :これまでの学習全般について復習する。
- <成績評価方法>
- 成績は,期末試験および平常点により評価し,評価の割合は2:1である。
期末試験は試験期間に実施する。 平常点は,毎週配布し,提出を求める課題用紙の内容で評価する。 Grade D以上のものに単位を認める。
- <教科書>
- 「理工系物理学講義(改訂版)」加藤 潔著(培風館)
- <参考書>
- 指定参考書なし。図書館を活用して必要な参考資料を探すことを推奨する。
- <オフィスアワー>
- 水曜3時限,1W-332室。電子メールを活用し,予約すれば,指定時間以外でも対応する。
- <学生へのメッセージ>
- 1.自分の頭で考え,手を動かして計算してみて,納得することが重要である。
2.教科書は理解を助ける。参考書は物理の面白さを伝えてくれる。 3.質問を歓迎する。
- <参考ホームページアドレス>
- http://www.ns.kogakuin.ac.jp/~ft82039/
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