2016年度工学院大学 情報学部情報デザイン学科
△芸術と社会B(Art and Its Social Aspects B)[4A25]
2単位 梅津 紀雄 非常勤講師
- <学位授与の方針>
○ | 1. 基礎知識の習得 | | 2. 専門分野知識の習得 | ○ | 3. 汎用的問題解決技能 | ◎ | 4. 道徳的態度と社会性 | | 5. 創成能力 |
- <授業のねらい>
- この授業では西洋の代表的な音楽劇であるオペラとバレエを軸として音楽劇について幅広く学びます。その際、歌舞伎のような日本の音楽劇についても合わせて学ぶ予定です。オペラやバレエについての先入観を取り払い、それが「音楽」「劇」であり、娯楽であると同時に知的な営み(総合芸術)であることを理解し、知的な考察の対象とした上で、その社会的な意義などを読解していきます。
- <受講にあたっての前提条件>
- 特になし。
- <具体的な到達目標>
- 実際に多くの作品の視聴を通じて1)オペラ・バレエなど音楽劇について基礎的な知識を身につけ、2)それらが社会と様々な相関関係を切り結びつつ存在してきたありようを具体的に学び、3)その際に参照される様々な概念についても一定の認識を身につけることです。
- <授業計画及び準備学習>
- 1. シラバス確認、ガイダンス;オペラの誕生
準備学習: シラバスを確認し、オペラについて事典などで調べておく 2. オペラ・ブッファとジング・シュピール(1) 準備学習: オペラ・ブッファの代表作のあらすじを確認しておく 3. オペラ・ブッファとジング・シュピール(2) 準備学習: ジング・シュピールの代表作のあらすじを確認しておく 4. オペラとナショナリズム(1) 準備学習: ロマン主義について事典などで調べておく 5. オペラとナショナリズム(2) 準備学習: ナショナリズムについて事典などで調べておく 6. オペラとオリエンタリズム 準備学習: オリエンタリズムについて事典などで調べておく 7. 宮廷バレエ 準備学習: バレエについて事典などで調べておく 8. ロマンティック・バレエ 準備学習: ロマンティック・バレエの代表作のあらすじを確認しておく 9. クラシック・バレエ 準備学習: 古典バレエの代表作のあらすじを確認しておく 10. ロシア・バレエ団 準備学習: ディアギレフやロシア・バレエ団について事典などで調べておく 11. 20世紀オペラ 準備学習: 20世紀オペラの代表作のあらすじを確認しておく 12. オペレッタ/ミュージカル 準備学習: オペレッタ・ミュージカルの代表作のあらすじを確認しておく 13. 日本の音楽劇 準備学習: 歌舞伎や能楽、文楽の音楽的特質について事典などで調べておく 14. 学習成果の振り返り 準備学習:前回までの総復習を行う
- <成績評価方法>
- レポート提出と試験期間内の定期試験受験を前提とし、定期試験65%+レポート5%+平常点30%で総合評価します。平常点はレスポンスカードにより採点し、毎回4点ずつで合算し、50点を満点とし、超えた分は切り捨てます。時折実施される小テストはレスポンスカードの一部として採点されます。
なお、出席していてもまったく聞いていない人には平常点は与えられません。また、仮に定期試験が満点でもレポート未提出者は単位認定の対象としません。
- <教科書>
- 指定教科書なし。毎回プリントを配布します。
- <参考書>
- ・岡田暁生『オペラの運命―十九世紀を魅了した「一夜の夢」』中公新書
・西村理監修『もう一度学びたいオペラ』西東社 ・鈴木晶『バレエへの招待』筑摩書房 その他、講義中に指示します。
- <オフィスアワー>
- 授業開始前・終了後、教室または兼任講師室で。なお、単位に関する個別の交渉には応じません。
- <学生へのメッセージ>
- 私たちには、様々な意味での「他者」が存在します。すなわち、過去の人々、(民族や文化の異なる)外国、日本の異なる地域、異なる社会階層や異なる性(異性)の人々など、何らかの点で私たち一人一人とは異なる人々がいます。こうした「他者」に対する想像力を鍛えることも、総合文化科目の目的の一つと言えます。それを通じて、まだまだ自分にとって未知の世界があり、その未知の世界の人々には別の価値観があることを実感として身につけておくことも、この授業の目的にしたいと思います。
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