2016年度工学院大学 情報学部情報デザイン学科
認知神経科学(Congnitive Neuroscience)[3P22]
2単位 渡邊 洋 非常勤講師
- <授業のねらい>
- 人間あるいは動物の認知について神経回路の活動レベルから理解しようとする認知神経科学の考え方について学ぶ。また、これまでに得られている認知神経科学の重要な実験結果と実験結果を説明するモデルについて知ることで、脳科学の現状と限界や問題点などについて考察できるようになることを期待する。
- <受講にあたっての前提条件>
- 特になし
- <具体的な到達目標>
- ・認知科学の目指すところ、方法論、重要なトピックスについて理解する。
・神経回路の構造と働きを理解する ・低次から高次に渡る脳機能に関する基本的な実験結果と実験結果を説明する神経回路の計算理論を知る
- <授業計画及び準備学習>
- 授業計画
1 概論 認知神経科学の扱う内容について網羅的に解説する
2 神経細胞と神経回路 軸索、樹状突起、シナプスなど神経細胞の構造と大脳皮質などにおける回路構造について学ぶ
3 感覚と知覚 感覚、知覚の諸特性とその神経基盤について解説する
4 注意 注意の諸特性とその神経基盤について解説する
5 低次の心の働きと情報処理と神経回路の関係についての考察 2-4の内容を踏まえて、神経科学の現状と課題について議論する
6 神経科学の実験手法 認知心理学・電気生理学における各種の実験手法について学ぶ
7 前半のまとめ 前半の学習内容に基づき、脳における低次情報処理の仕組みについて議論する
8 発達 心理的発達と神経基盤の発達の関係について学ぶ
9 情動 情動に関する実験結果等の紹介と神経基盤の関係について学ぶ
10 高次心の働きと情報処理と神経回路の関係についての考察 6-8の内容を踏まえて、認知科学と神経科学の現状と課題について議論する
11 記憶に関する実験とモデル化 記憶に関するいくつかの実験結果を示し、実験結果を説明する知見について学ぶ
12 学習に関する実験とモデル化 学習に関するいくつかの実験結果を示し、実験結果を説明する知見について学ぶ
13 後半のまとめ 後半の学習内容に基づき、脳における高次情報処理の仕組みについて議論する
14 学習内容の振り返り
準備学習 ・授業前に指示したキーワードについて各自で関連資料を探しあらかじめ基本的な知識を得ておくこと. ・授業で配布した資料に基づいて関連する最新のトピックなどを調べること
- <成績評価方法>
- 1)「感覚、知覚と注意」「発達と情動」「記憶と学習」それぞれについて最大計3回(予定)のレポート課題を課し、それぞれを100点満点で評価する。
2)講義内でグループディスカッションおよびその発表を行い100点満点で評価する。
以上1)と2)の平均点を最終的な評価とし、60点以上で合格とする。
- <教科書>
- 指定教科書なし
- <参考書>
- 指定参考書なし
- <オフィスアワー>
- 1)メール:h.watanabe@aist.go.jp
2)講義前後に教室にて:事前にメールにてアポイントを取ること
このページの著作権は学校法人工学院大学が有しています。
Copyright(c)2016 Kogakuin University. All Rights Reserved. |
|