2016年度工学院大学 情報学部情報デザイン学科

人体機能論(Function of Human Body)[1L13]

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2単位
橘  完太 准教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2016/10/27

<授業のねらい>
我々人類がなぜこのような身体を獲得したかという疑問を進化の視点から考える.健康に生きることを目的に人体が進化したわけではないことを踏まえ,現在を生きる一人一人がより幸福になるために情報技術者に何ができるのかを考える.

<受講にあたっての前提条件>
特になし

<具体的な到達目標>
・人類の遺伝的進化の流れを把握し,現代の人体の特徴を理解している.
・人類の文化的進化を踏まえ,人体と情報技術との関わりを理解している.
・教科書として指定した書籍を批判的に読み,自分の考えを論理的にレポートできる.

<授業計画及び準備学習>
1. 自然選択と適応:人間は何に適応しているのか
準備学習:教科書〔上〕巻を購入し全体に目を通し,気になる個所へ印をしておく.
2. 最初の人類:直立する類人猿
3. アウストラロピテクスの果実離れ:食事しだい
4. 人類は走るために進化した:最初の狩猟採集民
5. 大きな脳と太った身体:氷河期のエネルギー
6. 遺伝的進化と文化的進化:きわめて文化的な種
7. 農業革命:進歩とミスマッチとディスエボリューション
8. 農民の身体と進化:失われた楽園?
9. 産業革命:モダン・タイムス、モダン・ボディ
10. 肥満の原因:過剰の悪循環
11. No pain, no gain:廃用性の病
12. 技術革新は有害か:新しさと快適さの隠れた危険
13. 進化から見た人体機能:本当の適者生存
14. 学習成果の確認と学習内容の振り返り
2週目以降の準備学習:対応する章を熟読し,共感するところ,批判したいところをまとめておく.

<成績評価方法>
レポートにより,到達目標に照らして100点満点で評価し60点以上を合格とする.

<教科書>
ダニエル・E・リーバーマン著,塩原通緒訳
人体六〇〇万年史〔上〕〔下〕―科学が明かす進化・健康・疾病
早川書房
ISBN 978-4152095657〔上〕,978-4152095664〔下〕

<参考書>
横溝克己・小松原明哲著
エンジニアのための人間工学―改訂第5版―
日本出版サービス
ISBN 978-4-88922-124-4
牧川方昭・吉田正樹著
運動のバイオメカニクス―運動メカニズムのハードウェアとソフトウェア―
コロナ社
ISBN 978-4-339-04528-4

<オフィスアワー>
月曜日5限に15階の研究室で対応可能です.

<学生へのメッセージ>
学則第17条にあるとおり,「人体機能論」の2単位を取得するためには,講義と準備学習を合わせて毎週6時間の学習が必要です.教科書として指定した書籍を熟読することはもちろん,そこで挙げられた参考文献や「進化生物学」「運動」「脳」「人間工学」「バイオメカニクス」「ロボティクス」などのキーワードを大学図書館などで検索し,多くの書籍を手に取り目を通してください.


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