2016年度工学院大学 情報学部情報デザイン学科

情報学実験II(Experiments for Informatics II)[5G21]

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2単位
蒲池 みゆき 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
小野  諭 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
橘  完太 准教授  [ 教員業績  JP  EN ]
近藤 公久 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
中島 弘史 准教授  [ 教員業績  JP  EN ]
小西 克巳 准教授  [ 教員業績  JP  EN ]
三好 和憲 非常勤講師  [ 教員業績  JP  EN ]
NPチャンドラシリ 准教授  
田中 久弥 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
市原 恭代 准教授  [ 教員業績  JP  EN ]
北山 大輔 准教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2016/10/27

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
前半は「計測」について重点を置き、電気計測器の代表であるテスターの試作、それを用いた計測、オシロスコープを用いた計測の基本につて実験をする。後半は、音声、画像などのメディア処理、色彩、またこれらに共通するスペクトル分析について実験を通して学ぶ。またネットワークの応用技術としてセキュアシステムの構築を学ぶ。人間系の実験を行う場合の基本としての心理学実験についての方法を学ぶ。

<受講にあたっての前提条件>
これまでに受講した関連の講義内容について、よく復習しておくこと。

<具体的な到達目標>
毎回の実験目標を達成し、その結果をレポートにまとめることとする。また全ての実験終了後に実施する筆記試験を受験し合格点に達することとする。

<授業計画及び準備学習>
1. ガイダンス
情報学実験の内容、目的などについて説明する。また担当教員、TAの紹介を行う。実験(1),(2),(3)のレポート作成の指導を行う。
(準備)実験(1),(2),(3)のテキストを読み、内容を理解しておくこと。

2.(1)テスター計測
(ねらい)テスターの構造、仕組み、使い方を学習する。
(内容)テスターを実際に製作し、そのテスターを利用して種々の計測を行う。
(得られること)テスターの構造とテスターの利用方法(計測可能な対象の把握)。
(予習)テスターとは何かについて調べておくこと。

3.(2)オシロスコープと信号処理
(ねらい)オシロスコープの操作および機能を理解するとともに信号処理の基礎を学ぶこと。
(内容)音声信号を対象にその特性を調べる。
(得られること)信号処理に関する理解を深めること。
(予習)オシロスコープとは何かについて調べておくこと。

4.(3)センサーと計測システム
(ねらい)センサーの利用、信号のディジタル化、計測の基礎を理解する。
(内容)曲げセンサーとAD変換器を用いて、力の計測システムを製作する。
(得られること)物理量計測の基本的なシステムを設計し製作できる。
(予習)センサーの種類と役割について調べておく。

5. レポート作成指導および再実験
実験(4),(5),(6)のレポート作成の指導および再実験を行う。
(準備)実験(4),(5),(6)のテキストを読み、内容を理解しておくこと。

6.(4)音声分析
(ねらい)音声をパソコンに取り込み、音声現象を波形で確認する、さらに周波 数領域への変換処理を行い周波数スペクトルについて理解する。
(内容)音声の特徴であるフォルマント周波数、基本周波数の抽出を行う。
(得られること)音声の時間領域での情報(波形)と周波数領域での情報(スペ クトル)が等価であることを学習する。
(予習)音声に関する参考書を読み、音声に関する事前知識を得ておくこと。

7.(5)音声合成
(ねらい)音声合成技術を体験的に学習すること。
(内容)VOCALOID3を用いて歌声を合成し、伴奏とミックスして歌声入の曲を作成する。
(得られること)歌声の実践的な合成方法、自然な歌声合成に必要なパラメータ の調整方法。
(予習)音声合成の種類や合成方式について調べておくこと。

8.(6)色光のスペクトル分析
(ねらい)色彩の理解、分光スペクトルから3原色RGBが分離されることを理解 する。
(内容)分光器で色光で分光して自分の目で確かめる。分光データから3原色 RGBおよび3刺激値XYZを導き出す計算を行う。
(得られること)分光スペクトルの理解。波長別の光の量によって3刺激値(3 原色)ができていることを実験と計算によって理解する。
(予習)色彩に関する参考書を読み、色彩に関する事前知識を得ておくこと

9.レポート作成指導および再実験
実験(7),(8),(9)のレポート作成の指導および再実験を行う。
(準備)実験(7),(8),(9)のテキストを読み、内容を理解しておくこと。

10.(7)画像情報処理
(ねらい)画像データの基礎的な処理方法をプログラミングを通して学ぶ。
(内容)ディジタルカメラで撮影した画像をLabVIEWで加工するプログラミング を作成し、実験を行う。
(得られること)
(予習)画像に関する参考書を読み、画像情報に関する基礎的な知識を得ておくこと。

11.(8)通信応用(セキュアシステム)
(ねらい)現在のWebサービスなどのセキュリティ基盤を学ぶ。
(内容)統合認証サービス、およびそれに関連したDNSおよびDHCPなどのネットワーク基本サービスの構築と測定を行う。
(得られること)各ネットワークサービスの構築方法の習得。
(予習)実験テキストの他、DNSのしくみなどの参考資料をよく読んでおくこと。

12.(9)心理学実験基礎
(ねらい)心理実験の基礎と被験者取り扱いの注意事項を学ぶ。
(内容)聴覚弁別実験データの収集と解析を行う。
(得られること)視聴覚実験の重要手法の一部を習得し、ヒトを被験者とする場 合の実験者の倫理的留意点を認識する。
(予習)心理実験に関する基礎的な知識を得ておくこと。

13.再実験
再実験を行う

14.学習内容の振り返り
  実験した内容の修得状況を確認する

<成績評価方法>
成績は、出席、実験の実施、実験レポートの提出および最終試験の結果で行う。レポート9割,最終試験1割で評価する。

<教科書>
あらかじめ用意している「実験テキスト」を、事前にhttp://www.ns.kogakuin.ac.jp/~ct13050/からダウンロードし、印刷、熟読し、実験の内容、手順をよく確認しておくこと。

<参考書>
関連する書籍は多数あるので、事前によく勉強しておくこと。

<オフィスアワー>

蒲池オフィスアワー: 月曜3限 A2317室
科目全般についての質問は、実験担当責任教授(コンピュータ科学科 小野諭)または課題担当教員へ問い合わせること。

<学生へのメッセージ>
後期の実験内容は、計測、信号処理、音声・音響処理、色彩、画像処理、ネットワーク応用、心理学実験など情報学分野で非常に重要な課題を取り上げている。事前によく予習をして、真剣に実験に取り組んでもらいたい。


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