2016年度工学院大学 情報学部情報デザイン学科
○物理学I(Physics I)[4G24]
2単位 加藤 潔 教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <学位授与の方針>
◎ | 1. 基礎知識の習得 | ○ | 2. 専門分野知識の習得 | ○ | 3. 汎用的問題解決技能 | | 4. 道徳的態度と社会性 | | 5. 創成能力 |
- <授業のねらい>
- 情報学部の学生として必要な物理学の基礎知識を身につける。
物理学は世界を科学的に理解するための基本的な学問のひとつである。 物理学の対象となる現象は広範囲に及ぶ。身の回りの現象をはじめとして,宇宙から素粒子に渡るが,これらを理解する根底には共通する基本原理がある。それは案外に簡明で,森羅万象の理解を助け,広い分野で不可欠の基盤となっている。古典物理学として確立している力学,電磁気学,熱力学を通じて物理学の考え方を学ぶ。それぞれを理解することも大切だが,何よりも全てに通じるような考え方や,考えること自体を体得することを目標とする。 物理学I では力学を中心とした内容を学習する。
- <受講にあたっての前提条件>
- 高校レベルの数学力(微積分,ベクトル)を前提とする。高校での物理学の履修が望ましいが必ずしも前提とはしない。
- <具体的な到達目標>
- 以下の項目を習得することを目標とする。
(1)各種の物理量と単位系、物理量の間の数学的関係の把握と計算ができる。ベクトル量の扱いを理解する。 (2)各種の力(重力、抵抗力、復元力、向心力など)の意味を理解する。 (3)具体的な対象が与えられたときに、前項の力を使って、運動方程式を書き下すことができる。2階微分方程式の範囲で、その方程式を解き、その結果の物理的意味が把握できる。 (4)エネルギーと運動量の保存則を理解し、対象に対して、これらの保存則を適用することができる。 (5)剛体のつりあい条件を理解し、対象に対して、これらの条件を適用することができる。
- <授業計画及び準備学習>
- 1. 序論(1)。数学的準備。物理量。スカラーとベクトル。SI単位系。
準備学習 :教科書の付録(p.237-249)と1.1節を予習する。 2. 序論(2)。座標系。連続的変化と微分。速度と加速度。 準備学習 :復習・予習課題No.1を解いて提出する。 教科書1.2-1.5節を予習する。 3. 序論(3)。積分。初期条件。分布量の考え方。 準備学習 :復習・予習課題No.2を解いて提出する。 教科書1.6節を予習する。 4. 質点力学(1)。力と質量。力のつり合い。ニュートンの力学法則。 準備学習 :復習・予習課題No.3を解いて提出する。 教科書2.1-2.4節を予習する。 5. 質点力学(2)。等加速度運動(直線運動,放物運動)。 準備学習 :復習・予習課題No.4を解いて提出する。 教科書を2.5.1-2.5.2節を予習する。 6. 質点力学(3)。抵抗力のもとでの運動。 準備学習 :復習・予習課題No.5を解いて提出する。 教科書2.5.3節を予習する。 7. 質点力学(4)。単振動。 準備学習 :復習・予習課題No.6を解いて提出する。 教科書2.5.4節を予習する。 8. 質点力学(5)。円運動。 準備学習 :復習・予習課題No.7を解いて提出する。 教科書2.5.6節を予習する。 9. 力学の保存量(1)。保存量の意義。仕事。 準備学習 :復習・予習課題No.8を解いて提出する。 教科書3.1節を予習する。 10. 力学の保存量(2)。力学的エネルギー。 準備学習 :復習・予習課題No.9を解いて提出する。 教科書3.2節を予習する。 11. 力学の保存量(3)。運動量と角運動量。衝突現象。 準備学習 :復習・予習課題No.10を解いて提出する。 教科書3.3-3.4節を予習する。 12. 万有引力。ケプラーの法則。 準備学習 :復習・予習課題No.11を解いて提出する。 教科書4.1-4.3節を予習する。 13. 剛体の力学。剛体の重心。力のモーメント。剛体のつりあい(静力学)。 準備学習 :復習・予習課題No.12を解いて提出する。 教科書5.1-5.3節を予習する。 14.学習内容の振り返り 準備学習 :前回までの総復習を行う。
- <成績評価方法>
- 成績は,期末試験および平常点により評価し,評価の割合は2:1である。
期末試験は定期試験期間に実施する。 平常点は,毎週配布し,提出を求める用紙(予習課題,復習課題)の内容で評価する。 Grade D以上のものに単位を認める。
- <教科書>
- 「理工系物理学講義(改訂版)」 加藤潔 著(培風館)
- <参考書>
- 指定参考書なし。必要に応じ,図書館を活用して必要な参考資料を探すことを推奨する。
- <オフィスアワー>
- 木曜2限,A-2716室。電子メールを活用し,予約すれば,指定時間以外でも対応する。
- <学生へのメッセージ>
- 1.自分の頭で考え,手を動かして計算してみて,納得することが重要である。
2.ホームワークとして与える演習問題を解くこと。教科書は理解を助ける。 3.参考書は物理の面白さを伝えてくれる。 4.授業中の質問は歓迎する。 5.Eラーニングのコンテンツを予習復習に活用すること。
担当者ホームページ(http://www.ns.kogakuin.ac.jp/~ft82039/)に各種の情報があるので随時確認しておくこと。担当者への質疑や面談の予約は電子メールで行うこと。メールアドレスはホームページを参照せよ。
- <参考ホームページアドレス>
- http://www.ns.kogakuin.ac.jp/~ft82039/
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