2016年度工学院大学 情報学部情報デザイン学科
△CG数学(Basic mathematics for Computer Graphics)[4D22]
2単位 小林 彰夫 非常勤講師
- <学位授与の方針>
◎ | 1. 基礎知識の習得 | | 2. 専門分野知識の習得 | | 3. 汎用的問題解決技能 | | 4. 道徳的態度と社会性 | | 5. 創成能力 |
- <授業のねらい>
- 3次元コンピュータグラフィックス(3DCG)の学習に必要な線形代数の基礎を学びます。本講に継続する「コンピュータグラフィックス」の科目が受講できる知識を得ることが目的です。座標の変換やベクトルどうしの積といった基本を身につける授業です。
- <受講にあたっての前提条件>
- 線形代数学を履修していること。
- <具体的な到達目標>
- 1. 座標と座標系による考え方を学び、行列に基づく座標の変換を自身で計算できるようになる。
2. 3次元ベクトル空間を学び、ベクトルどうしの外積や行列による回転・拡大を自身で計算できるようになる。 3. 3次元空間上の物体を2次元に投影する手法を学び、自身で計算できるようになる。
- <授業計画及び準備学習>
- 7, 14回を除き、各授業時間の半分程度を演習に当てる予定。
7回目の到達度度確認試験は6回目までの内容を当てる。 1回目以外は、教科書の該当箇所を事前に読むなどして予習しておくこと。
1. 授業概要および理解度確認試験 14回の授業の概要と学習の目的を説明する。複素平面やベクトルなどをおさらいし、現状の理解度を確認する。 2. 行列とベクトル 行列とベクトルを学ぶ。行列の要素表示、四則演算等の基礎を理解する。 3. 三角関数と回転行列 三角関数と平面上の回転について学び、行列による回転を理解する。 4. 座標系と座標変換 デカルト座標や極座標といった座標系を学び、相互に変換できることを理解する。 5. 曲線と曲面 曲線・曲面の数式による表現方法を学ぶ。 6. 写像 写像の概念、特に一次(アフィン)変換を学ぶ。 7. 到達度確認のための授業内試験 1~6回目までのまとめ。 8. 3次元空間と座標系 これまでに学んだことを3次元空間へ拡張し、座標系を理解する。 9. 空間ベクトル 3次元空間のベクトルとベクトルどうしの積(内積・外積)を学ぶ。 10. 空間図形 3次元空間の平面とそれを特徴づける法線ベクトルを学ぶ。 11. 空間ベクトルと行列 3次元空間のベクトルの回転や拡大を行列で行うことを学ぶ。 12. 投影法 3次元空間から2次元空間への投影を学ぶ。 13. 3次元ビューイング変換 コンピューターグラフィックスで必要な視点座標への変換を学ぶ。 14. 学習内容の振り返り これまでの授業のまとめ、質疑応答。
- <成績評価方法>
- 定期試験による評価とする。100点満点中、60点以上取得したものを合格とする。追試験などは行わない。
- <教科書>
- CGのための線形代数 郡山 原 峯崎著、森北出版 (ISBN 978-4-627-82689-2)
- <参考書>
- 指定参考書なし
- <オフィスアワー>
- 授業終了後に質問事項を受け付けます。その日の授業内容だけではなく、自分がつまづいたところや分からないところがあれば、適宜質問してください。
- <学生へのメッセージ>
- 本授業は、「コンピューターグラフィックス」への導入の意味合いが強いですが、線形代数は他の工学分野でも使われています。とっつきにくいかも知れませんが、頑張って勉強しましょう。
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