2016年度工学院大学 情報学部情報デザイン学科

数学II(Mathematics II)[2A14]

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2単位
鈴木 敏行 非常勤講師  
最終更新日 : 2016/10/27

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
数学Iに続いて,1変数の積分法および2変数(以上)の微分法について学習する.微分積分法は情報科学のみならず,現代科学に接する上で最も基本的なものの一つであり,確実に身に付けてほしい.
高校数学でも,その初歩を学習してきたが,より深く理解してほしい.

<受講にあたっての前提条件>
「数学I」の修得は必須であると考えてよい.
高校数学I・IIおよび前期の講義「数学I」を復習しておくこと.微分の計算は積分では必要不可欠なので,よく復習すること.
再履修のクラスなので,わからないことは何としてでも潰していくよう,積極的な態度で参加してください.

<具体的な到達目標>
具体的な達成目標は以下のとおりである.
(1) 積分法の定義と性質を理解し,具体的に計算できる.
(2) 積分法を図形の求積に応用できる.
(3) 2変数の微分法を理解し,具体的計算と極値問題への応用ができる.

<授業計画及び準備学習>
【受講を予定する人は,事前に以下の事項を書いて fu41118@ns.kogakuin.ac.jp にメールを送ること】

科目名(数学II)
学部・学科
学籍番号
氏名

授業時に用意するプリント類の枚数を把握したいので,協力お願いします.

繰り返しになるが,講義開始前に高校の数学I・数学IIを,特に,三角関数・指数関数・対数関数をしっかり復習しておくこと.また,前期の講義「数学I」に続きであるから,夏休みで完全に忘れることの無いように復習をしてください.
第01回 積分法1:積分の導入―面積
 積分が面積計算に由来することを紹介し,積分計算が微分の逆操作でできることを理解する.
 定積分と不定積分(原始関数)についての
 
 【準備学習】
 基本的な図形の面積の公式・簡単な関数の微分公式を思い出しておく.
第02回 積分法2:不定積分・原始関数と性質
 積分計算のルールを理解し,多項式関数などの基本的な関数の積分をできるようにする.
 
 【準備学習】
 微分計算をおさらいしておくこと.
第03回 積分法3:置換積分法・部分積分法
 複雑な関数の積分を実行する方法を紹介する.
 合成関数や積の微分法を活用して積分計算をする.
 基本的な技術を理解できるようにしてほしい.
 sqrt(1-x^2)[x=sin(θ)と置換] や sin^2(x)cos(x)[t=sin(x)] や log(x)[(x)'log(x)とみる] のような関数の積分をできるようにする.
 
 【準備学習】
 合成関数や積の微分法を思い出すこと.微分公式・積分公式が入り混じるので,区別して使えるようにしておく.
第04回 積分法4:分数関数の積分―部分分数分解
 分数関数の積分をするための方法を紹介する.
 
 【準備学習】
 分数式の計算・因数分解・積分したら log や arctan になるので,この2つの関数の微分ができるようにすること.
第05回 積分法5:三角関数の積分
 三角関数が入った関数の積分の計算を行う.
 例えば,xsin(x) や cos^2(x) や sin(3x)cos(x)の積分計算ができるようにする.
 
 【準備学習】
 三角関数の基本性質(倍角の公式・和積の公式)を思い出しておく.
第06回 積分法6:指数関数の積分
 指数関数が入った関数の積分の計算を行う.
 例えば,xe^x や xe^(x^2) や e^x/(1+e^(2x))の積分計算ができるようにする.
 
 【準備学習】
 指数法則を思い出しておく.
第07回 積分法の応用1:定積分の計算・区分求積法
 定積分における性質を理解し,計算をする.
 積分の定義を見直し,総和の極限による表現をする.
 
 【準備学習】
 積分計算の復習なので,これまで扱った積分計算の方法をマスターしておくこと.
第08回 積分法の応用2:孤長・面積・体積
 積分を利用して,曲線の長さ,面積,体積を計算する.
 
 【準備学習】
 どの関数を積分するのか,が重要になってくる.微分や積分の計算をおさらいしておくこと.
第09回 積分法の応用3:広義積分
 端点で発散している関数や,(0,∞)で積分をする.
 応用として,ガンマ関数やベータ関数の紹介をする.
 
 【準備学習】
 積分計算をできるように.exp(-x)やarctan(x)のx→∞のときに(右端の方)どうなるかをグラフ表示させたりして見ておくと理解が進む.
第10回 偏微分法1:2変数関数と連続性・偏微分
 2変数関数を紹介し,極限や連続性を定義する.
 偏導関数の定義をする.
 
 【準備学習】
 1変数関数の微分計算をよく復習しておくこと.
第11回 偏微分法2:全微分と偏微分
 全微分の定義をし,接平面を求める.
 2次偏導関数を定義し,計算する.
 
 【準備学習】
 微分計算・接線の方程式の求め方を復習しておくこと.
第12回 偏微分法3:合成関数の微分法と応用
 2変数関数の微分計算で強力な合成関数の微分法を考える.
 応用1:陰関数定理(x^2+y^2=1からxの関数を作るための条件)
 応用2:2変数関数のテーラー展開
 
 【準備学習】
 積の微分法の証明法を知っておくとよい.1変数関数のテーラー展開を思い出しておく.
第13回 偏微分法4:2変数関数の極値を求める
 2変数関数に対して,極大・極小を考える.
 
 【準備学習】
 1変数関数(前期)の極大極小の調べ方をおさらいしておくこと.
第14回 学習成果の確認(授業内試験)
講義の予定は以上のとおりであるが,理解度に応じて内容が前後する場合がある.

講義の内容を理解してもらうために,ほぼ毎回レポートを課す(計12回予定).採点して返却し,成績にも反映するので,取り組むようにしてください.
レポートを含め,日頃の学習への取り組みは大事である.これまでの復習が次につながってくるので,事前学習以上に復習は重要である(事前学習が疎かになっていても,復習を十分にやればカバーできる).
講義プリントにも問題を載せるので,積極的に解いてください.

また,学習支援センターなども積極的に活用すること.

<成績評価方法>
・定期試験の点数(7割ほど)
・レポート課題の解答状況(3割ほど)
これで100点満点の素点を計算する。
2015(平成27)年度入学者については、素点に基づきGradeを算出し,Grade D以上を合格とする。
2014(平成26)年度以前入学者については、素点に基づき60点以上を合格とする。

<教科書>
指定教科書なし.プリントを配布する(授業前にプリントをKUPROTに掲載するので,目を通してほしい).
KUPORT(キューポート)を活用するので,使えるようにしておくこと.

<参考書>
授業内で適宜紹介する.
数学Iでの教材はもちろん,高校のときの数学の教科書や参考書は役立つはずである.

<オフィスアワー>
授業の前後で受け付ける(12階講師室).
念のためにメールアドレスを載せておく. fu41118@ns.kogakuin.ac.jp


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