2016年度工学院大学 情報学部情報デザイン学科

論理回路(Logic Circuits)[0031]

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2単位
福田 一帆 准教授  
最終更新日 : 2016/10/27

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
論理回路はディジタル回路を設計する場合の数理モデルといえます.ディジタル回路はコンピュータの主要構成要素であり,コンピュータを理解するために論理回路に関する知識は不可欠です.本講義では,論理回路の基礎を学びます.演習などを交えながら講義を進めるので,更に教科書を使って予習,復習をして,知識を身につけて下さい.

<受講にあたっての前提条件>
本講義は再履修者用の講義となります.昨年の授業内容を復習しておくとともに,第1回目の授業までに指定の教科書を熟読しておいて下さい.

<具体的な到達目標>
論理回路の基礎を理解し,教科書および授業中に扱うレベルの基礎的な問題に対して正しく解答できるようになることを目的とします.

<授業計画及び準備学習>
基本的に教科書に沿って,解説→例題→演習問題の順に授業を進めます.毎回の準備学習として,教科書の該当する章を熟読しておき,例題を解けるか確認しておいて下さい.復習は,教科書の例題・演習問題を自力で解けるようになるまで繰り返し練習することが必要です.
1.ガイダンス,ディジタルとは何か(教科書 第1章)
  講義の概要と進め方を説明します.また,アナログとディジタルの違い,基数変換について解説します.
2.論理ゲート(第2章),
  論理ゲートの種類とその働き,論理回路と集合の関係について解説します.
3.ブール代数(第3章)
  ブール代数の公式を使った論理式の変形について解説します.
4.正論理と負論理(第4章)
  限られた種類の論理ゲートで任意の論理回路を構成する原理と方法について解説します.
5.論理関数の標準系(第5章)
  真理値表からそれに対応する論理式を確実に導く方法について解説します.
6.カルノー図を用いた論理関数の簡単化2(第6章)
  真理値表から論理関数の標準系を導き簡単化する方法について解説します.
7.組み合わせ回路の応用(第8章)
  組合せ回路の応用例として,エンコーダ,デコーダ,マルチプレクサ,デマルチプレクサの回路設計方法について解説します.
8.加算器(第9章)
  加算器の原理と設計および2の補数を用いた減算の方法について解説します.
9.フリップフロップ(第10章)
  フリップフロップとは何かを説明し,3種類のフリップフロップについて解説します.
10.フリップフロップの応用例(第11章)
  フリップフロップの応用例として,シフトレジスタとカウンタについて解説します.
11.同期式順序回路の解析(第12章)
  順序回路とは組合せ回路と記憶回路から構成される回路です.順序回路の動作を理解するための状態遷移図の読み方と,その作成方法について解説します.
12.同期式順序回路の設計(第13章)
  要求される動作を実現する同期式順序回路を,Dフリップフロップを用いて設計する方法を解説します.
13.同期式順序回路の解析と設計(第12,13章)
  同期式順序回路の解析と設計について,その具体的手順を例題や練習問題を利用して解説します.
14. 学習内容の振り返り

<成績評価方法>
提出物の内容と期末試験の結果をもとに成績を評価します.提出物と試験の評価割合は3:7です.到達目標に照らして,2年生は,6段階のGrade (A+,A,B,C,D,F) で評価し,D以上の者を合格とします.3年生以上は S, A, B, C, Fで評価し C 以上を合格とします.

<教科書>
三堀 邦彦他 わかりやすい論理回路 コロナ社

<参考書>
教科書以外の指定参考書はありません.

<オフィスアワー>
集中講義のため,講義期間中のオフィスアワーは初回講義時に連絡します.また,講義後の教室でも質問を受け付けます.その他の日時も研究室(新宿15階 A-1515)に在室時は対応可能です.

<学生へのメッセージ>
教科書前半の内容を理解して活用できないと,教科書後半は理解できません.必ず毎回の授業に集中して,各章の演習問題を確実に解けるようにしてください.その積み重ねで合格点を取れるようになるはずです.


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