2016年度工学院大学 情報学部コンピュータ科学科
○情報学実験I(Experiments for Informatics I)[5G19]
2単位 小野 諭 教授 [ 教員業績 JP EN ] 管村 昇 教授 [ 教員業績 JP EN ] 北山 大輔 准教授 [ 教員業績 JP EN ] 真鍋 義文 教授 [ 教員業績 JP EN ] 三好 和憲 非常勤講師 [ 教員業績 JP EN ] 藤井 昭宏 准教授 [ 教員業績 JP EN ] 中島 弘史 准教授 [ 教員業績 JP EN ] 浅野 太 教授 [ 教員業績 JP EN ] 福田 一帆 准教授 田中 久弥 教授 [ 教員業績 JP EN ] 蒲池 みゆき 教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <学位授与の方針>
◎ | 1. 基礎知識の習得 | | 2. 専門分野知識の習得 | | 3. 汎用的問題解決技能 | | 4. 道徳的態度と社会性 | ○ | 5. 創成能力 |
- <授業のねらい>
- コンピュータの動作原理について、論理回路製作やプログラミング(コンピュータの動作原理を理解するためのアセンブラ)、マイコンによる制御、通信の基礎などさまざまな実験を通して理解を深めることをねらいとする。達成目標は、毎回の実験目標を達成し、その結果をレポートにまとめることとする。また全ての実験終了後に実施する筆記試験を受験し合格点に達することとする。
- <受講にあたっての前提条件>
- 1年次に受講したコンピュータ関連の講義内容をよく復習しておくこと。
- <具体的な到達目標>
- 毎回の実験目標を達成し、その結果をレポートにまとめることとする。また全ての実験終了後に実施する筆記試験を受験し合格点に達することとする
- <授業計画及び準備学習>
- 3つのクラス分けを行い、下記の実験項目をローテーションして実施する。下記の実験項目はAグループを基準に記述している。また前期は午前にJ2、午後にJ1、後期は逆に午前にJ1、午後にJ2が実施する。実験の準備として、あらかじめ用意している「実験テキスト」を、事前にhttp://www.ns.kogakuin.ac.jp/~ct13050/からダウンロードし、印刷、熟読し、実験の内容、手順をよく確認しておくこと。
前期(情報学実験T)J1、J2共通 内容:主にはコンピュータの原理を習得する実験を行う。以下はAグループの実験順序に従って記述する。
1. ガイダンス 情報学実験の内容、目的などについて説明する。また担当教員、TAの紹介を行う。実験(1),(2),(3)のレポート作成の指導を行う。 (準備)実験(1),(2),(3)のテキストを読み、内容を理解しておくこと。
2. (1)ディジタル回路基礎 (ねらい)真理値表、ゲートICとブレッドボードの使い方を学ぶ。 (内容)NANDゲート(7400)の動作確認(ボタンとLEDを配線) NAND(74001個)でNOT、AND、OR、XORを構成する。 (得られること)基本的な論理回路の種類と動作が理解できる。 (予習)1年次に受講した「論理回路」をよく復習しておくこと。
3. (2)交流信号と共振回路 (ねらい)工学では最も基本的で重要な現象の一つである共振を特別な機器を用いないで実際に確認する。 (内容)PCを低周波発振器および周波数分析器として、低域通過、高域通過の両フィルタと直列共振現象を観測する。 (得られること)交流回路の基本であるキャパシタとインダクタの性質および正弦波交流についての理解。 (予習)実験テキストをよく読んでおくこと。
4. (3)組み合わせ回路 (ねらい)半加算器、全加算器の動作を学習し回路製作を行う。 (内容)ブレッドボードを用いて半加算器、全加算器を製作し、動作を確認する。 (得られること)基本論理回路を用いた半加算器、全加算器の構成と動作が理解できる。 (予習)1年次に受講した「論理回路」をよく復習しておくこと。
5. レポート作成指導および再実験 実験(4),(5),(6)のレポート作成の指導および再実験を行う。 (準備)実験(4),(5),(6)のテキストを読み、内容を理解しておくこと。
6. (7)LabVIEWによる論理回路設計 (ねらい)ICトレーナによる課題1、3では行えなかった論理回路の発展課題をソフトウェアによるシミュレーションで補完する。 (内容)LabVIEWによる7セグメントデコーダ設計のシミュレーション。 (得られること)複数の論理関数を同時生成する場合の簡単化の手法についての理解。 (予習)実験テキストをよく読んでおくこと
7.(8)順序回路 (ねらい)SRAMの原理となるRS型、JK型フリップフロップ回路などの順序回路について理解する。 (内容)ブレッドボードを用いてフリップフロップを製作し、動作を確認する。さらに応用としてカウンタの製作を行う。 (得られること)真理値表、状態図、タイミングチャートを通して、各種順序回路の動作の理解。 (予習)1年次に受講した「論理回路」をよく復習しておくこと。
8.(9)アセンブラ (ねらい)機械語(アセンブラ)に触れ、コンピュータの動作を理解する。 (内容)CASL(アセンブラ)を使ってプログラムを作成し、評価する。 (得られること)高級言語(Cなど)のプログラムがコンパイルされ、コンピュータを動作させるために、最終的にどのように処理されているかを理解する。 (予習)実験テキストをよく読んでおくこと。
9.レポート作成指導および再実験 実験(7),(8),(9)のレポート作成の指導および再実験を行う。 (準備)実験(7),(8),(9)のテキストを読み、内容を理解しておくこと。
10.(7)正弦波と音声ディザ (ねらい)後期課題「オシロスコープと信号処理」の準備として正弦波の性質、スペクトルと音響信号について実感する。 (内容)三角波、矩形波の正弦波合成と小振幅信号に加えるディザの効果の聴感とスペクトルによる確認。 (得られること)フーリエ級数展開、デシベル、AD変換での量子化誤差についての理解。 (予習)実験テキストをよく読んでおくこと。
11.(8)Arduinoによる組込み制御 (ねらい)組み込み制御の基本手順を理解する。 (内容)デジタル・アナログ入力、信号の処理、デジタル出力、PWM(Pulse Width Modulation)出力の基本を学び、Arduinoを用いてハードウェアとソフトウェアを設計、製作する。 (得られること)IoT(モノのインターネット)を支える組み込み制御の基本を理解する。 (予習)テキストをよく読むことは当然であるが、その他に、Arduinoなどのキーワードを検索し書籍や動画を見ておく。
12.(9)通信基礎 (ねらい)ネットワークを構成する機器とその仕組み、動作について学習する (内容)ルータを用いたLANの構築および流れているパケットの表示 (得られること)ネットワークの構築方法およびパケットの構造について理解 (予習)実験テキストをよく読んでおくとともに、カフェテリア室などの計算機でWindowsのコントロールパネルのアクセス方法に慣れておくこと。
13.再実験 再実験を行う
14.学習内容の振り返り 実験した内容の修得状況を確認する
- <成績評価方法>
- 成績は、出席、実験の実施、実験レポートの提出および最終試験の結果で行う。レポート9割、最終試験1割で評価する。
- <教科書>
- あらかじめ用意している「実験テキスト」を事前にダウンロードし、印刷、熟読し、実験の目的、内容、手順をよく理解しておくこと。
- <参考書>
- コンピュータ関係の図書。多数あるので各自が十分理解できるものを選んで自習しておくこと。
- <オフィスアワー>
- オフィスアワー: 木曜3限 新宿キャンパス中層棟 B0530
科目全般についての質問は、小野 または課題担当教員へ問い合わせること。
- <学生へのメッセージ>
- 通年の必修科目であるので、必ず単位を取得fできるように努力すること。実験を通して、座学で学んだ内容を確認すると共に、実験の重要性、面白さを体感してもらいたい。
このページの著作権は学校法人工学院大学が有しています。
Copyright(c)2016 Kogakuin University. All Rights Reserved. |
|