2016年度工学院大学 建築学部

測量実習(Practice in Architectural Surveying)[5G14]

試験情報を見る] [授業を振り返ってのコメント(学内限定)

2単位
後藤  治 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
村上 正浩 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
塚田 野野子 非常勤講師  
小早川 雅行 非常勤講師  
渡辺 美紀 非常勤講師  
小林 直弘 特任助教  
最終更新日 : 2016/10/27

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
地点間の距離や角度、地形の起伏や高度差等を求めるための基本的な測量技術や、建築物の敷地や配置等の記録を作成するための基礎的な実測方法を習得することを目的とする。あわせて、GPS・GIS等を用いた最新の測量技術についても学ぶ。建築現場で必要となる測量機器を用いた図面作成の基礎知識と経験を習得することを目標とする。

<受講にあたっての前提条件>
情報演習室でコンピューターを利用して学ぶので、情報処理の授業等を通して、学内のコンピューターの利用に慣れておく必要がある。また、基本的なソフトの操作ができることが必要である。

<具体的な到達目標>
前半の測量演習では、通常使用されている測量器材(トータルステーション、レベル)の使用方法を習得し、簡単な地形図(敷地図)、建築図面(配置図)、求積図(敷地・建物面積の算定図)が作成できるようになることを目標とする。後半の測量演習では、GISに関する基礎的な知識を身に付け、いくつかのGISソフトを扱って地理情報に他の情報を加える操作ができるようになることを目標とする。

<授業計画及び準備学習>
1.ガイダンス/演習科目の振り分け
測量(2〜6)で使用する機材を説明し、その取扱い方の注意点を学ぶ。
準備学習:シラバスを見て、建築系学科の他の実験科目と測量実習の違いを確認しておく
2.測量とは
測量の基本的な考え方や、実務で使われている測量の実態について学ぶ。
準備学習:配布するプリントをみて、測量にはどのような測量があるのか確認しておく
3.基準点測量
学内(屋外)で測量機材を用いて、学内に設置した基準点の位置を求める。
準備学習:配布するプリントをみて、基準点とは何かを予習しておく
4.水準測量
学内(屋外)で測量機材を用いて、学内各所のレベル差を計測する。
準備学習:配布するプリントをみて、水準測量を行うための機器の扱い方を予習しておく
5.敷地測量(1)
基準点をもとに、測量機材を用いて各所の位置を計測する方法とそれを記録する方法を学ぶ。 
準備学習:配布するプリントをみて、角度を測量するための機器の予習をしておく
6.敷地測量(2)
学内(屋外)で測量機材をを用いて、基準点をもとに、学内各所の位置を計測する。
準備学習:配布するプリントをみて、測量した角度、距離を記録する方法を復習しておく 
7.課題作成・講評
2〜6で取得したデータをもとに、建物の配置図並びに求積図を作成する。
準備学習:配布するプリントをみて、角度、距離、水準から面積を求める方法を予習しておく。
8.GISとは
GISに関する基礎的な知識を解説し、社会のどのようなことにGISが利用されているのかを学ぶ。
準備学習:配布するプリントや参考文献をみて、GISとは何かを予習しておく
9.GIS演習「触れてみる」
GISデータを使用するソフトを使って、GISデータの基本的な扱いに慣れる。
準備学習:配布するプリントをみて、GISに利用するデータにどのようなものがあるのか予習しておく
10.GIS演習「操作してみる(1)」
GISを利用したソフト・カシミールを使って、立体的な地形図を作図してみる。
準備学習:使用するソフト・カシミールについて予習しておく
11.GIS演習「操作してみる(2)」
前週に取得したデータを加工することによって、様々な地形図が作成できることを学習する。
準備学習:前週にカシミールで作った図形を確認しておく
12.GIS演習「分析してみる(1)」
GISを利用したソフト・アークGISを使って、簡単なデータ分析を行ってみる。
準備学習:分析に使用するGISソフト、アークGISについて予習をしておく
13. GIS演習「分析してみる(2)」
GPSを用いて得られた情報を、GISソフトで読み込み、簡単なデータ分析に利用してみる。   
準備学習:配布するプリント、参考文献をみて、GPSを用いたデータの取得方法について予習しておく
14. 学習内容の振り返り
測量実習で作成した敷地図、配置図にGPSで取得したデータを加え、それらの図面をGISで分析に利用できるデータとして扱えるようにする。

<成績評価方法>
2〜13の授業では、授業中に作成した成果品を提出する。2〜7(測量)、8〜13(GIS)について、それぞれ授業の成果を生かし、測量(敷地図、建物配置図の作成)、GIS(GPSとGISを使った簡単なデータ分析)の理解度を問うための課題を出題する。授業中の全成果品を提出することを合格の必要条件とする。測量・GISともに、成果品20点、課題30点満点で計算を行い、合計60点以上の者に単位を認める。

<教科書>
なし(授業中にプリントを配布)

<参考書>
包国勝『絵とき 測量(改訂2版)』オーム社、2005年
藤井近衛他『図説建築測量』産業図書、1997年

<オフィスアワー>
八王子校舎3号館3階、建築設計準備室/各授業終了後30分間程度

<学生へのメッセージ>
機材類やGISソフトの扱いに十分な注意が必要になる。測量は野外で行うことが多いので、作業しやすい服装で授業に臨むこと。サンダルやヒール履きは厳禁。野外の作業の場合には、健康と安全に十分注意願いたい。


このページの著作権は学校法人工学院大学が有しています。
Copyright(c)2016 Kogakuin University. All Rights Reserved.