2016年度工学院大学 建築学部
△環境と経済(Environment and Economy)[1K20]
2単位 平岩 幸弘 非常勤講師
- <学位授与の方針>
○ | 1. 基礎知識の習得 | | 2. 専門分野知識の習得 | ○ | 3. 汎用的問題解決技能 | ◎ | 4. 道徳的態度と社会性 | | 5. 創成能力 |
- <授業のねらい>
- 環境問題と経済活動は密接に関係している。環境問題の原因や解決策としての環境政策、あるいは環境ビジネスを考えるうえで、「経済学」は欠くことのできないツールである。そこで本講義では、以下の4つのテーマを取り上げる。
・環境経済学における基本的概念である「外部性」を解説し、現実の環境政策がどのような機能を持っているのかを考える。 ・日本の高度経済成長期の公害問題を取り上げる。環境問題を理解するためには公害を学ぶことが必要不可欠である。資本主義体制のもとでどのようにして公害が発生し、どのように解決されてきたのかを解説する。 ・環境問題と経済成長の関係を解説する。 ・環境ビジネスを取り上げ、経済学的観点から環境ビジネスの誘因や市場規模、環境政策と技術発展の関係性について解説する。
- <受講にあたっての前提条件>
- 特になし。
- <具体的な到達目標>
- ・環境問題や環境政策について、経済学の基礎的概念を用いて説明することができる。
・汚染問題(公害)が発生したメカニズムを説明することができる。 ・環境問題と経済発展の関係性を説明することができる。 ・環境ビジネスの市場規模や企業の取り組みを説明することができる。
- <授業計画及び準備学習>
- 1. 講義内容の説明・授業の進め方・試験方法・勉強の仕方・成績評価等について:
この講義でどのようなことを学び、どのように学習していけばよいのかを理解する。 準備学習:レジュメの内容を確認しておくこと。 2. 環境問題とは何か?: 自然・社会・経済の関係性を理解し、経済学的な観点から「環境問題」の捉え方を理解する。 準備学習:レジュメ、資料、ノートによる復習。 3. 外部性と環境政策(1): 需要と供給、市場メカニズムなどの基礎概念を理解した上で、「外部性」の考え方を具体例とともに理解する。 準備学習:レジュメ、資料、ノートによる復習。 4. 外部性と環境政策(2): 負の外部性(外部不経済)が存在する場合に、どのような方策が必要なのかを理解する。 準備学習:レジュメ、資料、ノートによる復習。 5. 外部性と環境政策(3): 環境政策の考え方と手段について整理して理解する。 準備学習:レジュメ、資料、ノートによる復習。 6. 公害問題(1): 映像資料等を参照しつつ、高度経済成長期の公害問題について理解する。 準備学習:書籍やインターネット等で公害問題について調べておくこと。 7. 公害問題(2): 公害の定義や特徴、被害の段階等について理解する。 準備学習:レジュメ、資料、ノートによる復習。 8. 公害問題(3): 日本の資本主義経済体制において、どのようにして公害問題が発生し深刻かしたのかを理解する。 準備学習:レジュメ、資料、ノートによる復習。 9. 公害問題(4): 日本の環境問題の歴史やアジア各国における公害問題を取り上げ、途上国において「圧縮的」な環境問題が発生していることを理解する。 準備学習:レジュメ、資料、ノートによる復習。 10. 環境問題と経済成長(1): 環境クズネッツ仮説および環境問題と経済成長の関係について理解する。 準備学習:レジュメ、資料、ノートによる復習。 11. 環境問題と経済成長(2): アジアにおける圧縮型環境問題について理解する。 準備学習:レジュメ、資料、ノートによる復習。 12. 環境ビジネス(1): 日本における環境ビジネスの分類や市場規模等について理解し、マクロ経済における環境ビジネス市場の位置づけを理解する。 準備学習:レジュメ、資料、ノートによる復習。 13. 環境ビジネス(2): 企業などがどのような理由で環境ビジネスに取り組んでいるのかを理解する。 準備学習:レジュメ、資料、ノートによる復習。 14. 環境ビジネス(3): 環境政策と技術発展の関係性について理解する。 準備学習:レジュメ、資料、ノートによる復習。 15. 講義のまとめ: この講義で何を学んだかを確認し、ポイントを改めて整理する。 準備学習:レジュメ、資料、ノートによる復習。
- <成績評価方法>
- 期末試験(100点満点)で評価し、60点以上の者に単位を認める。定期試験期間に実施する。
- <教科書>
- 特に指定なし。
- <参考書>
- 講義中に適宜紹介する。
- <オフィスアワー>
- 講義終了後、教室および教員控え室にて受け付ける。
- <学生へのメッセージ>
- ・講義後の復習に重点を置くこと。
・講義後にリアクションペーパー(任意)を提出してもらい、翌週の講義の冒頭で解説する。 ・新聞記事などを用いて、経済の時事問題についても適宜紹介・解説する。
このページの著作権は学校法人工学院大学が有しています。
Copyright(c)2016 Kogakuin University. All Rights Reserved. |
|