2016年度工学院大学 建築学部

基礎設計・図法(Introduction to Architectural Design,Theory of Design)[6106]

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2単位
樫原 徹 准教授  [ 教員業績  JP  EN ]
小椋 祥司 非常勤講師  
片桐 和也 非常勤講師  
地引 重巳 非常勤講師  
都築 弘光 非常勤講師  
   
最終更新日 : 2016/10/27

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
製図のための基本的な技術を習得し、図面や模型から空間を読み解く力を学ぶ。
また、3次元の物質である家具・プロダクト、インテリア、建築のデザインを2次元の図面上で表現する各種手法を理解し、これらを適用して総合的に表現するトータル・デザインの表現技法を身につける。

<受講にあたっての前提条件>
既習科目、または並行履修科目についての前提条件は特にない。指定教科書の熟読・理解、および、製図用具の入手は必ずしておくこと。

<具体的な到達目標>
1)インテリアの演習を通して「もの」と「空間」のスケール感覚を身につけ理解する。
2)正投影図(Orthographic projection)の基本的な考え方を理解し、それを適用して正投影図による家具・プロダクト、インテリア、建築の基本図を解読でき、描けるようになる。
 正投影図とは、家具・プロダクトの場合は三面図、インテリアの場合は平面図、展開図、建築の場合は配置図、平面図、断面図、立面図のことである。
3)透視図(Perspective projection)や軸測投影図(Axonometric projection)の原理を理解し、それを適用して基本的な透視図や軸測投影図が描けるようになり、図面を立体的に表現できるようになる。
 本科目で取り上げる透視図は一点透視図と二点透視図、軸測投影図は等角投影図=アイソメ(Isometric projection)と不等角投影図=アクソメ(Trimetric projection)である。

<授業計画及び準備学習>
建築学部「基礎設計・図法」は3クラスに分かれて実施される。各クラスで取り上げる課題内容、一部の授業の進行などは異なるが、「授業のねらい」、「受講にあたっての前提条件」、「具体的な達成目標」、および、基本的な進行は3クラス共通である。
 本科目では「自習課題」、「最終課題」が出題される。それぞれの課題の評価方法と本科目の成績との関係については、下記<成績評価方法>を参照すること。
 初回授業は講評室で開始する。第2回以降の授業はスケッチで開始するので、製図室に着席して待つこと。

1. 建築製図入門+身近なものを表現してみよう(1)
 シラバス確認、教員紹介、授業方針、規約、配付資料
 製図用具の説明、使い方、および、基本的な線の引き方などの図法の基本、日用品のスケッチ
 準備学習:教科書pp.52-53、p.83を熟読し、製図用具を入手する。
2. 身近なものを表現してみよう(2)
 日用品のスケッチ、プロダクト・デザインの三面図の描き方
 準備学習:教科書pp.5-25を熟読し、描く製品を選んで持参する。
3. 身近なものを表現してみよう(3)
 日用品のスケッチ、椅子の三面図の描き方
 自習課題1(三面図)の出題
 準備学習:教科書pp.5-25、pp.168-171を熟読し、実測用具を入手する。
4. 建築の図法(1)
 建築ディテールのスケッチ、課題対象住宅の紹介・解説、建築の基本図面、平面図の描き方
 自習課題2(平面図)の出題
 準備学習:教科書pp.47-51、pp.56-65、p.75、pp.98-100を熟読する。
      自習課題1(三面図)を完成させる。
5. 建築の図法(2)
 建築ディテールのスケッチ、立面図、断面図の描き方
 自習課題3(断面図)の出題
 準備学習:教科書pp.66-71、pp.78-82を熟読する。
      自習課題2(平面図)を完成させる。
6. 建築の図法(3)
 建築ディテールのスケッチ、配置図、添景の描き方
 準備学習:教科書pp.72-77、pp.84-97、pp.162-167、pp.172-173を熟読する。
      自習課題3(断面図)を実施する。
7. 建築の図法(4)
 内観スケッチ1、内観パースの描き方
 自習課題4(一点透視図法)の出題
 準備学習:教科書pp.101-109、pp.114-115、pp.160-161を熟読する。
      自習課題3(断面図)を完成させる。
8. 建築の図法(5)
 内観スケッチ2、外観パースの描き方
 準備学習:教科書pp.110-111、pp.120-125を熟読する。
      自習課題4(一点透視図)を実施する。
9. 建築の図法(6)
 人物スケッチ、建築模型の作り方
 自習課題5(模型)の出題
 準備学習:模型製作用具・材料を入手する。
      自習課題4(一点透視図法)を完成させる。
10. 建築の図法(7)
 アクソメ風スケッチ、アクソメ、アイソメの描き方
 準備学習:教科書p.171を熟読する。
      自習課題5(模型)を実施する。
11. 建築の図法(8)
 断面パース・スケッチ、断面図の描き方2
 自習課題6(断面図)の出題
 準備学習:教科書pp.66-71を熟読する。
      自習課題5(模型)を完成させる。
12. プレゼンテーションの技法
 人物スケッチ、ショー・ドローイングの描き方
 最終課題の出題
 準備学習:教科書pp.54-55を熟読する。
      自習課題6(断面図)を完成させる。
13. 総評
 最終課題の評価・講評
 ロッカールームの残置物の処理
 準備学習:最終課題を完成させる。
14. 学習内容の振り返り
 準備学習:前回までの総復習を行う。

<成績評価方法>
1)本科目では「自習課題」6題、「最終課題」1題が出題され、主な評価の対象となる。
2)「自習課題」、「最終課題」は自習として授業時間外に実施するものであり、提出期限がある。課題ごとにグレード(A+、A、B、C、D、F)を判定し、以下のように数値化して各課題のグレード・ポイントを定める。なお、A+の作品は授業時間中の講評の対象となり、『イヤーブック』に掲載される可能性がある。その他のものは授業終了時に返還する。
 A+=4、A=3.67、B=3、C=2、D=1、F=0
3)「最終課題」のグレードがD以上の者に、達成目標に達したと認め単位を授ける。 
4)すべての「自習課題」と「最終課題」のグレード・ポイントの合計に、授業中の即日課題、練習課題やその他の補助課題の評価点(4点を上限とする)を加えた値を7で除し、その値を以下のように換算して最終成績のグレードを決定する。
 4以上→A+、3.67〜3.99→A、3〜3.66→B、2未満→D
5)「自習課題」、「最終課題」は提出日の午前9時から9時15分までの間に提出する。これを過ぎると期限外提出(ビハインド提出)となり、授業時間内ならその課題のグレード1段階下げ、授業終了後ならグレード・ポイントが半分となる。ビハインド提出は提出期限から1週間以内とし、その後の提出は認めない。ただし、模型課題だけはビハインド提出も認めない。また、未完成課題の提出は認めない。必ず完成させること。
*2014年度以前の入学生の再履修の場合は、「最終課題」の得点が60点以上の者に、達成目標に達したと認め単位を授ける。すべての「自習課題」と「最終課題」の平均点に、授業中の即日課題、練習課題やその他の補助課題の評価点(最終評価に対する評価の割合は最大15%)を加味した得点をもって最終成績とする。ただし、上記の単位修得条件を満たしながら60点未満となる場合は、最終成績の得点は60点とする。

<教科書>
松下希和ほか:『やさしく学ぶ建築製図 平・立・断からパース、プレゼン図面まで』、エクスナレッジ、2011年

<参考書>
工学院大学建築学部編:『2016年度建築設計課題及び案内』、工学院大学建築学部、2016年(授業初回に配付する)
村山隆司:『だれでもできる[超簡単] スケッチ&&パース』、エクスナレッジ、2016年
鈴木敏彦ほか:『北欧の巨匠に学ぶ図法 家具・インテリア・建築デザイン基礎』、彰国社、2012年

<オフィスアワー>
時間:前期水曜日の11:00〜13:00
場所:八王子キャンパス3号棟3306室(樫原研究室)
その他、簡単な質問は授業前後に教室でも受け付ける。

<学生へのメッセージ>
1) この授業は授業時間内だけで完結するものではなく、「自習課題」、「最終課題」を伴っているので、各自、授業時間外の「自習課題」、「最終課題」のための時間をしっかり確保すること。
2) 「自習課題」、「最終課題」提出日直前の病気・怪我などの不測の事態も考慮して、締切直前まで先送りせず、帰宅後すぐに課題に取りかかるようにすること。 また、「即日課題」は必ず授業時間内に仕上げて提出すること。
3) 「自習課題」、「最終課題」をその都度仕上げる作業には時間と根気を要するので、各自タイムマネージメントをしっかり行うこと。
4) 要求されているのはただの努力ではなく、結果(課題が期日通りに望ましい質をもって提出されること)を伴う努力であることを肝に銘じること。

<備 考>
授業の情報はキューポートに随時掲載するので、頻繁にキューポートを確認すること。キューポートの通知をメイル転送する場合は、携帯キャリア・メイルは絶対に避けること。また、下記サイトにも掲示することがある。


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