2016年度工学院大学 建築学部
○基礎設計・図法(Introduction to Architectural Design,Theory of Design)[1115]
2単位 中島 智章 准教授 [ 教員業績 JP EN ] 川向 政博 非常勤講師 平井 充 非常勤講師 仲亀 清進 非常勤講師 佐々木 將光 非常勤講師
- <学位授与の方針>
| 1. 基礎知識の習得 | ◎ | 2. 専門分野知識の習得 | | 3. 汎用的問題解決技能 | | 4. 道徳的態度と社会性 | | 5. 創成能力 |
- <授業のねらい>
- 製図のための基本的な技術を習得し、図面や模型から空間を読み解く力を学ぶ。
また、3次元の物質である家具・プロダクト、インテリア、建築のデザインを2次元の図面上で表現する各種手法を理解し、これらを適用して総合的に表現するトータル・デザインの表現技法を身につける。
- <受講にあたっての前提条件>
- 既習科目、または並行履修科目についての前提条件は特にない。指定教科書の熟読・理解、および、製図用具の入手は必ずしておくこと。
- <具体的な到達目標>
- 1)インテリアの演習を通して「もの」と「空間」のスケール感覚を身につけ理解する。
2)正投影図(Orthographic projection)の基本的な考え方を理解し、それを適用して正投影図による家具・プロダクト、インテリア、建築の基本図を解読でき、描けるようになる。 正投影図とは、家具・プロダクトの場合は三面図、インテリアの場合は平面図、展開図、建築の場合は配置図、平面図、断面図、立面図のことである。 3)透視図(Perspective projection)や軸測投影図(Axonometric projection)の原理を理解し、それを適用して基本的な透視図や軸測投影図が描けるようになり、図面を立体的に表現できるようになる。 本科目で取り上げる透視図は一点透視図と二点透視図、軸測投影図は等角投影図=アイソメ(Isometric projection)と不等角投影図=アクソメ(Trimetric projection)である。
- <授業計画及び準備学習>
- 建築学部「基礎設計・図法」は3クラスに分かれて実施される。各クラスで取り上げる課題内容、一部の授業の進行などは異なるが、「授業のねらい」、「受講にあたっての前提条件」、「具体的な達成目標」、および、基本的な進行は3クラス共通である。
本科目では「自習課題」、「最終課題」が出題される。それぞれの課題の評価方法と本科目の成績との関係については、下記<成績評価方法>を参照すること。 初回授業は講評室で開始する。第2回以降の授業はスケッチで開始するので、製図室に着席して待つこと。
1. 建築製図入門+身近なものを表現してみよう(1) シラバス確認、教員紹介、授業方針、規約、配付資料 製図用具の説明、使い方、および、基本的な線の引き方などの図法の基本、日用品のスケッチ 準備学習:教科書pp.52-53、p.83を熟読し、製図用具を入手する。 2. 身近なものを表現してみよう(2) 日用品のスケッチ、プロダクト・デザインの三面図の描き方 準備学習:教科書pp.5-25を熟読し、描く製品を選んで持参する。 3. 身近なものを表現してみよう(3) 日用品のスケッチ、椅子の三面図の描き方 自習課題1(三面図)の出題 準備学習:教科書pp.5-25、pp.168-171を熟読し、実測用具を入手する。 4. 建築の図法(1) 建築ディテールのスケッチ、課題対象住宅の紹介・解説、建築の基本図面、平面図の描き方 自習課題2(平面図)の出題 準備学習:教科書pp.47-51、pp.56-65、p.75、pp.98-100を熟読する。 自習課題1(三面図)を完成させる。 5. 建築の図法(2) 建築ディテールのスケッチ、立面図、断面図の描き方 自習課題3(断面図)の出題 準備学習:教科書pp.66-71、pp.78-82を熟読する。 自習課題2(平面図)を完成させる。 6. 建築の図法(3) 建築ディテールのスケッチ、配置図、添景の描き方 準備学習:教科書pp.72-77、pp.84-97、pp.162-167、pp.172-173を熟読する。 自習課題3(断面図)を実施する。 7. 建築の図法(4) 内観スケッチ1、内観パースの描き方 自習課題4(一点透視図法)の出題 準備学習:教科書pp.101-109、pp.114-115、pp.160-161を熟読する。 自習課題3(断面図)を完成させる。 8. 建築の図法(5) 内観スケッチ2、外観パースの描き方 準備学習:教科書pp.110-111、pp.120-125を熟読する。 自習課題4(一点透視図)を実施する。 9. 建築の図法(6) 人物スケッチ、建築模型の作り方 自習課題5(模型)の出題 準備学習:模型製作用具・材料を入手する。 自習課題4(一点透視図法)を完成させる。 10. 建築の図法(7) アクソメ風スケッチ、アクソメ、アイソメの描き方 準備学習:教科書p.171を熟読する。 自習課題5(模型)を実施する。 11. 建築の図法(8) 断面パース・スケッチ、断面図の描き方2 自習課題6(断面図)の出題 準備学習:教科書pp.66-71を熟読する。 自習課題5(模型)を完成させる。 12. プレゼンテーションの技法 人物スケッチ、ショー・ドローイングの描き方 最終課題の出題 準備学習:教科書pp.54-55を熟読する。 自習課題6(断面図)を完成させる。 13. 総評 最終課題の評価・講評 ロッカールームの残置物の処理 準備学習:最終課題を完成させる。 14. 学習内容の振り返り 準備学習:前回までの総復習を行う。
- <成績評価方法>
- 1)本科目では「自習課題」6題、「最終課題」1題が出題され、主な評価の対象となる。
2)「自習課題」、「最終課題」は自習として授業時間外に実施するものであり、提出期限がある。課題ごとにグレード(A+、A、B、C、D、F)を判定し、以下のように数値化して各課題のグレード・ポイントを定める。なお、A+の作品は授業時間中の講評の対象となり、『イヤーブック』に掲載される可能性がある。その他のものは授業終了時に返還する。 A+=4、A=3.67、B=3、C=2、D=1、F=0 3)「最終課題」のグレードがD以上の者に、達成目標に達したと認め単位を授ける。 4)すべての「自習課題」と「最終課題」のグレード・ポイントの合計に、授業中の即日課題、練習課題やその他の補助課題の評価点(4点を上限とする)を加えた値を7で除し、その値を以下のように換算して最終成績のグレードを決定する。 4以上→A+、3.67〜3.99→A、3〜3.66→B、2未満→D 5)「自習課題」、「最終課題」は提出日の午前9時から9時15分までの間に提出する。これを過ぎると期限外提出(ビハインド提出)となり、授業時間内ならその課題のグレード1段階下げ、授業終了後ならグレード・ポイントが半分となる。ビハインド提出は提出期限から1週間以内とし、その後の提出は認めない。ただし、模型課題だけはビハインド提出も認めない。また、未完成課題の提出は認めない。必ず完成させること。 *2014年度以前の入学生の再履修の場合は、「最終課題」の得点が60点以上の者に、達成目標に達したと認め単位を授ける。すべての「自習課題」と「最終課題」の平均点に、授業中の即日課題、練習課題やその他の補助課題の評価点(最終評価に対する評価の割合は最大15%)を加味した得点をもって最終成績とする。ただし、上記の単位修得条件を満たしながら60点未満となる場合は、最終成績の得点は60点とする。
- <教科書>
- 村山隆司:『だれでもできる[超簡単] スケッチ&&パース』、エクスナレッジ、2016年
- <参考書>
- 工学院大学建築学部編:『2016年度建築設計課題及び案内』、工学院大学建築学部、2016年(授業初回に配付する)
松下希和ほか:『やさしく学ぶ建築製図 平・立・断からパース、プレゼン図面まで』、エクスナレッジ、2011年 鈴木敏彦ほか:『北欧の巨匠に学ぶ図法 家具・インテリア・建築デザイン基礎』、彰国社、2012年
- <オフィスアワー>
- 時間:前期金曜日の17:30〜18:00
場所:新宿キャンパス高層棟9階設計準備室 その他、簡単な質問は授業前後に教室でも受け付ける。
- <学生へのメッセージ>
- 1)この授業は授業時間内だけで完結するものではなく、「自習課題」、「最終課題」を伴っているので、各自、授業時間外の「自習課題」、「最終課題」のための時間をしっかり確保すること。
2)「自習課題」、「最終課題」提出日直前の病気・怪我などの不測の事態も考慮して、締切直前まで先送りせず、帰宅後すぐに課題に取りかかるようにすること。 また、「即日課題」は必ず授業時間内に仕上げて提出すること。 3)「自習課題」、「最終課題」をその都度仕上げる作業には時間と根気を要するので、各自タイムマネージメントをしっかり行うこと。 4)要求されているのはただの努力ではなく、結果(課題が期日通りに望ましい質をもって提出されること)を伴う努力であることを肝に銘じること。
- <備 考>
- 1)原則として、GPA のためのリピート(再履修)は受け入れるが、製図台などの確保の点で希望に添えないこともある。
2)授業の情報はキューポートに随時掲載するので、頻繁にキューポートを確認すること。キューポートの通知をメイル転送する場合は、携帯キャリア・メイルは絶対に避けること。また、下記サイトにも掲示することがある。
- <参考ホームページアドレス>
- https://www.facebook.com/cours.nakashima.tomoaki
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