2016年度工学院大学 建築学部建築デザイン学科
△現代の化学(Modern Chemistry)[4H17]
2単位 望月 千尋 特任助教
- <授業のねらい>
- この世界は,宇宙から我々の身体に至るまで,密度の差こそあれ隙間なく“物質”で埋め尽くされている。これら物質を取扱い学問が“化学”である。つまり,この世界に存在する物質はすべて化学の対象である。この授業では,化学の観点から人類が火星に住むために必要な物質について考える。
- <受講にあたっての前提条件>
- 科目では,「化学概論」,「化学研究法」を履修していることが望ましいが,本科目が初めてでも支障はない。
- <具体的な到達目標>
- 1. 現代人にとって必須の化学および自然科学の成り立ちを理解する(過去)。
2. 宇宙から生命までの諸事象を化学および自然科学の立場から説明する(現在)。 3. 現代人が選ぶべき道を化学および自然科学を用いて根拠づける(未来)。
- <授業計画及び準備学習>
- 第1週: 授業計画の説明およびアンケート
[学習内容] 授業計画の説明、評価方法を説明したのち,アンケートに回答する。 [学習準備] 特になし 第2週:宇宙と太陽系の誕生・元素の始まり [学習内容] ビックバンから元素が形成されていく経緯を理解する。 [学習準備] 配布資料を参考に予習し,演習問題を解いて知識を定着させる。 第3週:原子がつながる・分子の誕生 [学習内容] 化学結合による分子の生成とエネルギーの関係を理解する。 [学習準備] 配布資料を参考に予習し,演習問題を解いて知識を定着させる。 第4週:生物も,燃料も燃やせば同じもの [学習内容] 炭素の特異性が,有機化合物や生物につながることを理解する。 [学習準備] 配布資料を参考に予習し,演習問題を解いて知識を定着させる。 第5週:建築物と地球環境 [学習内容]建築材料となる無機化合物・有機化合物の特性を理解する。 [学習準備] 配布資料を参考に予習し,演習問題を解いて知識を定着させる。 第6週:大気の化学 [学習内容] 大気の化学・大気汚染について理解する。 [学習準備] 配布資料を参考に予習し,演習問題を解いて知識を定着させる。 第7週:人類が月に住めない理由 [学習内容] 大気中の温室効果がある分子と効果がない分子の違いを理解する。 [学習準備] 配布資料を参考に予習し,演習問題を解いて知識を定着させる。 第8週:エネルギー [学習内容] 生命活動を維持するエネルギーがどのようにして得られるか理解する。 [学習準備] 配布資料を参考に予習し,演習問題を解いて知識を定着させる。 第9週:火星 [学習内容] 火星とはどんなところか理解する。 [学習準備] 配布資料を参考に予習し,演習問題を解いて知識を定着させる。 第10週:マーズワン・プロジェクトとは [学習内容] 火星移住計画マーズワン・プロジェクトについて理解する。 [学習準備] 配布資料を参考に予習し,演習問題を解いて知識を定着させる。 第11週: 火星に住める? [学習内容] 人類が火星に住むために必要なものをディスカッションする。 [学習準備] 配布資料を参考に火星に移住する方法を考えてくる。 第12週:材料の現地調達 [学習内容] 地球でのプロジェクトを参考に,火星で建築材料を調達する方法を理解する。 [学習準備] 配布資料を参考に予習し,演習問題を解いて知識を定着させる。 第13週:3Dプリンター [学習内容] 3Dプリンターの技術でどこまで材料の構築が可能か理解する。 [学習準備] 配布資料を参考に予習し,演習問題を解いて知識を定着させる。 第14週:学習の振り返り [学習内容] これまでの授業をまとめ、科学技術と人類の将来についてディスカッションする。 [学習準備] 配布資料を参考に未来に残したい技術,託したい技術を考えてくる。
- <成績評価方法>
- 授業中に課す課題(計7回)で成績を評価し,60点以上の者に単位を認める。
- <教科書>
- 特に指定しない。授業中に資料を配布する。
- <参考書>
- “実感する化学”(NTS)
“大学生の化学 Introduction”(培風館) “現代人のための統合化学”(筑波大学出版) "視覚でとらえるフォトサイエンス化学図録"(数研出版)
- <オフィスアワー>
- 毎週木曜日授業前後とするが,在室(新宿;木曜日4時限A-2718室)時は,いつでも質疑を受け付ける。訪問の際は,E-mail: mochizukic@cc.kogakuin.ac.jpへの予約を推奨する。
- <学生へのメッセージ>
- 化学の応用的側面は一見複雑に見えますが、本質は基本的な化学の積み重ねで説明できます。大気や水も含めてあらゆる化学物質は、化学の基本法則に従ってこの地球全体を移動・循環します。グローバルな視点を持った技術者にとって化学を理解することは必須といえるでしょう。
- <備 考>
- 授業の中の議論によっては,上記内容を変更することがある。
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