△芸術学各論（Particular Subject of Art Studies）[0405]

＜授業のねらい＞

　イギリス・ハイブリッド留学のために特別に用意された科目です。題して「芸術学各論（カンタベリーspecial）」。

　異国で暮らすためには、その国の社会や文化についての知識が必要となります。海外で充実した日々をすごし、深い学びに達するためには、その地域の歴史や芸術について知っておくことが大切です。カンタベリーはかつてローマ・カトリック教会の大司教座があり、ヘンリー８世とエリザベス１世の時代のあと、イングランド国教会の総本山となった大聖堂のある、歴史的にも重要な町です。カンタベリーでの、そしてヨーロッパでの貴重な時間をより有意義に過ごせるよう、この授業では西洋文化史の基本をおさえながら、イギリスを中心にヨーロッパの歴史と社会を学んでゆきます。あわせて、カンタベリーでの最初の授業となることから、実際に博物館等を訪れるフィールドワークを組み込み、また海外での生活に必要なあれこれを伝授するガイダンス的要素を含めています。せっかくのヨーロッパ滞在が実り豊かなものとなるよう、その素地を整え、好奇心を育むことをねらいとしています。

＜受講にあたっての前提条件＞

　受講できるのは、イギリス・ハイブリッド留学参加学生だけです。

＜具体的な到達目標＞

　高校で学んだ世界史の知識を思い起こしながら、より具体的に西洋の歴史と文化の奥深さを体感できるようになること、せっかくの機会を生かして知識を増やすのみならず、豊かな感受性を生かして自らの発見や感動を的確に表現できるようになることが目標です。

＜授業計画及び準備学習＞

　１．イギリスで学ぶために必要な歴史の基礎
　　　　準備学習：イギリスの歴史について、高校の世界史を復習しておく
　２．イギリスで学ぶために必要なキリスト教の基礎
　　　　準備学習：キリスト教とはどういう宗教か、考えておく
　３．フィールドワーク（世界遺産の聖マーティン教会・聖オーガスティン修道院見学）
　　　　準備学習：授業で習った内容を復習しておく
　４．イギリスで学ぶために必要な社会史の基礎
　　　　準備学習：イギリスの社会について、高校の世界史を復習しておく
　５．フィールドワーク（カンタベリーヘリテージ博物館見学、入場料実費）
　　　　準備学習：授業で習った内容を復習しておく
　６．イギリスで学ぶために必要な文化史の基礎
　　　　準備学習：イギリスの文化について、高校の世界史を復習しておく
　７．フィールドワーク（カンタベリー大聖堂見学、日本語ガイド付入場料実費）
　　　　準備学習：授業で習った内容を復習しておく
　８．建築を学ぶために必要な歴史の基礎−古代ギリシアと古代ローマ
　　　　準備学習：西洋古代の歴史について、高校の世界史を復習しておく
　９．建築を学ぶために必要な歴史の基礎−ロマネスクからゴシックへ
　　　　準備学習：教会建築の歴史について復習しておく
１０．建築を学ぶために必要な美術史の基礎−古代ギリシアから古典主義へ
　　　　準備学習：西洋絵画の歴史について予習しておく
１１．建築を学ぶために必要な美術史の基礎−ロマン主義から印象派へ
　　　　準備学習：西洋絵画の歴史について予習しておく
１２〜１３．フィールドワーク（ロンドンでナショナルギャラリー＆大英博物館見学、交通費実費、入場料無料）
　　　　準備学習：授業で習った内容を復習しておく
１４．学習成果の確認（現地で確認小テスト、帰国後にレポート執筆）

＜成績評価方法＞

　平常点、確認小テスト、帰国後レポートの点数を合算し、６０点以上の者に単位を認定します。３要素の比率はおよそ２：４：４。　

＜教科書＞

　特になし。

＜参考書＞

　『地球の歩き方』などの旅行ガイドブック。

＜オフィスアワー＞

　授業後の教室で対応します。

＜学生へのメッセージ＞

　イギリスハイブリッド留学参加者は、すでに履修課程表A群の総合文化科目・自然科学系科目を２４単位以上修得し卒業要件を満たしていても、必ず履修するようにしてください。自由枠８単位に含めて卒業に必要な１２４単位の内に数えることもできます。なお、新宿校舎で開講されている「芸術学各論」とは、内容（シラバス）が異なることに注意してください。