2016年度工学院大学 建築学部建築学科
電気・情報システム(Electrical Service & Building Information System)[5M03]
2単位 高橋 健彦 非常勤講師
- <授業のねらい>
- 近年の電力技術および情報技術の高度化に伴い、建築物の電気・情報設備の役割は、その機能を果たすために、ますます重要になってきている。電気・情報設備は電気系工学技術を応用したシステムの総体であるが、この電気情報設備を理解し、建築マインドを持った上で、建築電気・情報設備の設計に係わる概念を理解し、さらに建築における電気・情報設備の要素技術を理解できることをねらいとする。
- <受講にあたっての前提条件>
- ベクトル、三角関数等の簡単な数学が理解できること。
- <具体的な到達目標>
- ・建築電気設備分野の設計・図面が理解できる。
・電気、情報通信の設計に関わる計算ができる。
- <授業計画及び準備学習>
- 1.ガイダンス、電気学入門
準備学習:身の回りの電気の“なぜ”の質問を用意しておくこと。 2.単相交流の電圧・電流・電力の計算 準備学習:オームの法則、ベクトルの復習をしておくこと。電卓を持参すること。 3.三相交流の計算 準備学習:単相交流の復習をしておくこと。電卓を持参すること。 4.照明の光源、特性、照度の計算 準備学習:JIS-Z-9110を調べておくこと。 5.建築電気設備・通信設備の関連法規 準備学習:建築基準法第32条、第33条を調べておくこと。部屋にあるコード、テレビについている マークを調べておくこと。 6.建築電気設備の概要 準備学習:例えば新宿キャンパスの電気設備の種類を調べておくこと。 7.電力機器、材料 準備学習:6の概要を良く理解しておくこと。 8.建築通信・情報設備の概要 準備学習:例えば新宿キャンパスの通信・情報の種類を調べておくこと。 9.通信・情報機器、材料 準備学習:8の概要を良く理解しておくこと。 10.分散電源(太陽光発電、風力発電、燃料電池) 準備学習:例えば、住宅に分散電源が導入された場合のメリットを調べておくこと。 11.照明環境システム 準備学習:4で学んだことを復習しておくこと。 12.雷電磁環境システム 準備学習:落雷の原理、EMCを予習しておくこと。 13.電気安全環境システム 準備学習:例えば、住宅の電気安全について考えておくこと。 14.最近のビルの電気・情報システム 準備学習:6、7、8、9、11、12で学んだことを復習しておくこと。 15.学習成果の確認(試験) 準備学習:前回までの総復習を行うこと。
- <成績評価方法>
- 期末試験結果を50%、授業中の演習問題、課題の解答等で評価し、100点満点の60点以上を合格とする。ただし、3回以上欠席した学生は履修放棄とみなし成績評価は行わない。
- <教科書>
- 学習資料、プリント配布
- <参考書>
- 高橋・黒田著「建築電気設備工学」(オーム社)
(一社)電気設備学会誌の特集記事(図書館に有り)
- <オフィスアワー>
- 授業の前後の時間に講師控室にて
- <学生へのメッセージ>
- 建築業界(設計事務所、ゼネコン、サブコン)では電気設備技術者を熱望している。建築物に機能を与える設備を創る喜びを味わいたい諸君はトライしてみてはいかが。そのためには、この科目でしっかり勉強されることを望みます。
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