ファシリティマネジメント（Facility Management）[6E06]

＜授業のねらい＞

ファシリティマネジメント（ＦＭ）は、「施設とその環境（ファシリティ）」を総合的に企画し、効率的な管理・運営を行うための重要な役割を担っている。その役割をはたすために、企業や団体などの経営活動を行う立場での視点とその施設を利用する人々（ユーザー）の立場での視点の両面からＦＭを考える必要がある。
本講義は経営戦略的な視点に立ったＦＭを理論と実践の両面から体系的に勉強するとともに施設を利用する人々(ユーザー)からみたファシリティのあり方を考える。

＜受講にあたっての前提条件＞

理論を「覚える」「教えてもらう」のではなく、講義から　⇒　何を感じ、何が重要かを考える意欲のある学生。

＜具体的な到達目標＞

ＦＭ的思考を持ち、自ら考動（考えて行動）することができること。

＜授業計画及び準備学習＞

ガイダンス（講義の進め方など）
準備学習：参考書等からＦＭとは、何か？を考え学ぶための準備をしておくこと
　　　　：授業で使用した資料は、次回授業までに復習を行うこと
※復習の成果は、２回のレポート内容で理解度を確認する
１．ＦＭとは、ＦＭの歴史
準備学習：参考書等から「FMのねらい」などについて調べ整理しておくこと
２．ＦＭと経営環境
準備学習：参考書等から「FMの現状」などについて調べ整理しておくこと
３．ＦＭ現場の見学
準備学習：大学施設(新宿校舎)の建築概要について調べ整理しておくこと
４．ＦＭと知識社会
準備学習：社会におけるFMの役割などについて調べ整理しておくこと
５．ＦＭの体系と統括マネジメント
準備学習：参考書等からFMにおける業務の体系について調べ整理しておくこと
６．「中間レポート提出と発表」
※今まで学んできたことを基にしてFMについての考えを整理すること
７．ＦＭの戦略と中長期実行計画
準備学習：参考書等からFM活動における長期的視点について調べ整理しておくこと
８．ＦＭとプロジェクト管理（１）
準備学習：参考書等からFMにおける業務管理について調べ整理しておくこと
９．ＦＭとプロジェクト管理（２）
準備学習：参考書等からFMにおけるプロジェクト（取得・賃貸・建設）について調べ整理しておくこと
１０．ＦＭとワークプレイス
準備学習：ワークプレイスの在り方(職場環境づくり)について調べ整理しておくこと
１１．ＦＭと運営維持
準備学習：施設見学をもとに施設の運営管理等の在り方について整理しておくこと
１２．ＦＭと財務/品質/供給
準備学習：参考書等からFMの目標について調べ整理しておくこと
１３．ＦＭと利用者満足度・ＦＭとサービス
準備学習：参考書等から施設管理の在り方について整理しておくこと
１４．学習内容の振り返り
「期末レポート提出と成果発表」
※講義の中から「知ったこと」「感じたこと」等を基として自分のFM感を整理すること

＜成績評価方法＞

１.試験
出題のテーマに基づき中間レポート（講義5回目の後）および期末レポート（講義まとめ）により採点する。評価は中間レポートと期末レポートの点数を40：60の比重で配点評価し、合計評点が60点以上をレポートの合格点とする。良いレポートとは、テーマに対する解答に加え独自の考えが述べられているものをいう。
２.出席
授業には、8回以上の出席を単位取得の必要条件とする。
３．上記試験（レポート）を総合評価し、総合評点が60点以上の者に単位を認める。

＜教科書＞

本講義用に作成した教材およびスライドによる。

＜参考書＞

「総解説ファシリティマネジメント」FM推進連絡協議会編（日本経済新聞社）
同上　追補版
「第四の経営基盤」公益社団法人日本ファシリティマネジメント協会
「ファシリティマネジメント　キーワード集」公益社団法人日本ファシリティマネジメント協会
「ファシリティマネジメント職務基準ガイド」公益社団法人日本ファシリティマネジメント協会

＜オフィスアワー＞

講義の1時間前及び講義時間以外は学内にいないため、連絡が必要な場合は教材の中に表記している講師のE-mailアドレス、あるいは教務課に伝言。

＜学生へのメッセージ＞

キーワード：クオリティ（品質管理）、スペース（運営維持）、コスト（費用対効果）
人々が生活している『場（ファシリティ）』では、それぞれの立場や経験からファシリティに抱いている価値観は様々です。人々が納得できる「バランスの取れたファシリティとは何か」を一緒に勉強していきましょう。

＜備 考＞

講義時間を利用して一回は本校（新宿校）の施設管理状況を現地見学する。本授業の受講生は必ず出席すること。

＜参考ホームページアドレス＞

公益社団法人日本ファシリティマネジメント協会（JＦＭＡ）http://www.jfma.or.jp