2016年度工学院大学 建築学部建築学科

給排水衛生設備(Practical Plumbing System in Building)[5H15]

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2単位
村田 博道 非常勤講師  
最終更新日 : 2016/10/27

<授業のねらい>
建築技術者として最低限知っておきたい給排水衛生設備技術に関し、設備の構成、機器の役割、方式の考え方などの基礎知識を得る。また、設備技術者にとっては、システムの計画、機器・器具の選定、さらに配管径の決定など設計計画に役立つ実務的知識を習得する。

<受講にあたっての前提条件>
圧力、流体に関するベルヌーイの定理、熱・エネルギーに関する基礎知識(高等学校の物理レベル)があることを前提とする。

<具体的な到達目標>
以下項目に関する知識と理解を到達目標とする
1.給排水衛生設備の基本的な考え方
2.最低条件として法規(建築基準法、水道法や消防法等)で給排水衛生設備に求められていること(要件)
3.給水設備、給湯設備、排水通気設備、消火設備に関するシステムの構成と計画における要点
4.衛生器具設備の選定のポイント
5.排水再利用設備のシステム構成と考え方

<授業計画及び準備学習>
1.ガイダンスおよび建築設備と給排水衛生設備の概要
 ガイダンス:講義の進め方
給排水衛生設備の概要:給排水衛生設備の全体について解説していく。
 給排水衛生設備の全体を理解するとともに給排水設備の目的と構成、基本原則および関連法規について学ぶ。
準備学習:特になし。 
2.給水設備-1
 ベルヌーイの定理など流体力学の基礎、水源の水質基準、水道の構成、飲料水の汚染防止について解説していく。
 流体力学の基礎の理解、飲料水の水質基準、飲料水の汚染がどの様な状態で発生するかまたその対策はどの様に行うか学ぶ。
 準備学習:講義1の復讐およびテキストP17(2.1)〜29(2.3まで)を一読しておく。
3.給水設備-2
 給水方式、給水量と給水圧力、機器容量の決定、配管方式について解説していく。
 各種給水方式、建物における給水量の計画、機器容量の算定方法について学ぶ。
 準備学習:第2回の講義の復讐を行う。テキストp29(2.4)〜54(2.8)を一読しておく。
4. 給水設備-3
 配管径の決定、圧力と高さ、瞬時負荷の算定および給水設備関係機器および材料について解説する。
、給水設備演習のを行う。
 準備学習:講義における講義-1〜3の内容を確認しておく。テキストp55(2.9)〜71(2.9)を一読しておく。
5.給湯設備-1
 給湯設備の基礎知識として湯の特性、湯の使用温度、給湯量、建物種別ごとの湯の使用の特徴、給湯方式について解説する。
 湯の特性、給湯量の計画、中央式給湯システムの構成について学ぶ。
 準備学習:テキストP77(3.1)〜P84(3.2.3)を一読しておく。
6.給湯設備-2
 給湯熱源機器の種類、給湯配管の設計、給湯設備における安全装置について解説する。
 現在使用されている給湯熱源方式、給湯配管の計画について学ぶ。
 準備学習:第5回の講義の復讐およびテキストP84(3.2.4)〜P98(3.2.8)を一読しておく。
7.給湯設備-3
 給湯設備演習 中央式給湯方式における給湯量の計画、熱源機器の能力、貯湯槽容量の算定などについて演習を行う。
 準備学習:講義における給湯設備-1〜2の内容を確認しておく。テキストp98(3.2.9)〜103(3.5.3)を一読しておく。
8.排水通気設備-1
 排水通気設備における排水管内の排水の流れ、トラップの種類と役割、破封原因および通気管の役割と方式について解説する。
 排水システムの構成、排水通気設備の考え方について学ぶ。
 準備学習:テキストP105(4.1)〜P118(4.4)を一読しておく。
9.排水通気設備-2
 排水通気設備における関連機器・材料、機器容量の決定、排水通気管径の決定について解説する。
 排水通気設備で使用される機器・材料および排水通気管径の決定について学ぶ。
 準備学習:講義8の復讐およびテキストP119(4.5)〜126(46)を一読しておく。
10.排水通気設備-3
 機器容量・排水通気管径の決定演習などについて演習を行う。
 準備学習:講義における排水通気設備-1〜2の内容を確認しておく。p137(4.9)〜144(4.9.3)を一読しておく。
11.雨水排水設備および衛生器具設備
 雨水排水、雨水管径の決定、衛生器具設備の種類について解説する。
 雨水排水の考え方とその計画の考え方および衛生器具設備役割と種類について学ぶ。
 準備学習:テキストP154(4.10)〜P162(4.10)を一読しておく。
12.排水処理・排水再利用設備
浄化槽、排水処理設備、再利用設備、雨水利用設備について解説する。
 排水処理・排水再利用設備の構成について学ぶ。
 準備学習:テキストP181(6.1.1)〜P184(6.1.1)およびp196(6.2.2)〜206(6.2.2)を一読しておく。
13. 消火設備
 各種消火設備の種類と概要、および主要な消火設備の機器容量・管径などの決定について解説する。
 各種消火設備の使用用途およびシステム構成について学ぶ。
 準備学習:テキストP209(7.1)〜P238(7.14)およびを一読しておく。
14.学習成果の振り返り

<成績評価方法>
成績は基礎知識力ならびに理解度と応用力により評価する。期末試験で成績を決定し60点以上の者に単位を認める。

<教科書>
空気調和・衛生工学会編:給排水衛生設備計画設計の実務の知識 改訂3版、オーム社
(講義では、教科書にある図、表を用いて説明を行うので必ず購入すること)

<参考書>
1.空気調和・衛生工学便覧 4編 給排水衛生設備編 編集・発行 空気調和・衛生工学会
2.空気調和・衛生設備の知識 改訂3版 オーム社

<オフィスアワー>
毎回の授業終了後の時間


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