2016年度工学院大学 建築学部建築学科

構法設計(Construction System Design)[4B17]

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2単位
石田 航星 助教  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2016/10/27

<授業のねらい>
構法計画に求められる知識を演習を通じて習得する。また、情報技術の進歩により建築技術者にもこれら知識が必要とされているため、授業の演習を通じて、コンピュータ・リテラシーに関連する技術の習得も目指す。具体的にはArchiCADを用いて鉄筋コンクリート造と鉄骨造の事務所ビルの3Dモデルを作成し、その過程で鉄筋コンクリート造と鉄骨造を構成する部材の形状と、内装や外装、防水などとの関係や取り合いに関して学ぶことを目指す。必要に応じて3D-CADの作図能力に加えてGDLなども使用する。

<受講にあたっての前提条件>
(1) 「構法計画」を受講している
(2) ただし、「構法計画」を受講していない学生でも、構法と工法の違いを理解していれば受講を認める
(3) 鉄筋コンクリート造、鉄骨造、木造の構法上の違いを理解している

<具体的な到達目標>
(1) 建築物の躯体のディテールを構成する部材と寸法を理解している
(2) 躯体工法と各部構法の関係を他者に説明するために必要な3D表現手法を習得する

<授業計画及び準備学習>
本講義は演習形式で実施する。全14回の講義を通じて、鉄筋コンクリート造と鉄骨造を構成する部材への理解を深め、躯体と内外装の取合いに関する定石を修得を目指す。
下記の内容について,教員と学生が双方向で考えや意見を交わし,議論する時間を,毎回の授業に設ける。また、配布資料に記載されていない項目に関しては、PC操作のみならず、建材の質量、費用、ディテールなどどのような質問でも、随時で受け付ける。積極的に発言することが望ましい。

1. 建築構法と情報技術
準備学習:「建築構法」P52-78を読んでくること
2. 鉄筋コンクリート躯体の3Dモデル作成1 ―経済スパンと柱・梁の寸法―
準備学習:ArchiCADの操作資料をキューポートで配布するので目を通しておくこと
3. 鉄筋コンクリート躯体の3Dモデル作成2 ―階段室やPS,EPS、水回りなどの縦方向の繫がり―
準備学習:前回授業の課題が未完成の学生は、キューポート上の資料を基に進めておくこと
4. 鉄筋コンクリート躯体の3Dモデル作成3 ―屋上階とパラペット、防水―
準備学習:前回授業の課題が未完成の学生は、キューポート上の資料を基に進めておくこと
5. 鉄筋コンクリート躯体の数量とコスト ―柱鉄筋を構成する部材―
  準備学習:キューポート上にRC造の積算に関する資料を掲示するので、熟読してくること
6. 鉄筋コンクリート躯体の数量とコスト ―柱・梁鉄筋のモデル化で学ぶ鉄筋の納まり―
準備学習:前回授業の課題が未完成の学生は、キューポート上の資料を基に進めておくこと
7. 鉄筋コンクリート躯体の数量とコスト ―鉄筋とコンクリートの必要数量―
準備学習:前回授業の課題が未完成の学生は、キューポート上の資料を基に進めておくこと
8. 鉄骨躯体の3Dモデル作成1 ―柱鉄骨と梁鉄骨―
  準備学習:キューポート上にS造の積算に関する資料を掲示するので、熟読してくること
9. 鉄骨躯体の3Dモデル作成2 ―柱鉄骨と梁鉄骨―
準備学習:前回授業の課題が未完成の学生は、キューポート上の資料を基に進めておくこと
10. 内装を構成する部材の3Dモデル作成1 ―乾式間仕切壁を構成する部材―
 準備学習:キューポート上に乾式間仕切壁の仕様を示した資料を掲示するので熟読すること
11. 内装を構成する部材の3Dモデル作成2 ―天井を構成する部材―
 準備学習:キューポート上に天井の軽量鉄骨下地の仕様を示した資料を掲示するので熟読すること
12. 外装を構成する部材の3Dモデル作成
 準備学習:キューポート上にカーテンウォールの仕様を示した資料を掲示するので熟読すること
13. 工事期間の概算 -3Dモデルと工程管理ソフトに基づく工事期間の算出-
 準備学習:キューポート上に工程計画に関する資料を掲示するので熟読すること
14.学習内容の振り返り 準備学習:前回までの総復習を行う。

<成績評価方法>
本授業は事前に課題内容を予告し、各学生が自習した上で、各回で演習を行い、授業の終わりに課題提出を行う。この提出した課題を100点満点で採点し、それらの平均点で成績を算出する。
平均点が60点以上の学生を合格とする。
なお、未提出は0点とする。

<教科書>
指定の教科書はありません。
各授業の講義資料をキューポートを通じてPDFで配布します。前日にダウンロードし、各自、練習してください。

<参考書>
「建築構法(第五版)」内田,吉田他著(市ヶ谷出版社)
「構造用教材」日本建築学会(丸善)
「3D図解による建築構法」小見康夫著(市ケ谷出版社)

<オフィスアワー>
木曜日 13:00〜14:30(新宿校舎25階2577室)

<学生へのメッセージ>
部位により区切ることにより空間が作成されます。この空間を快適なものとしてデザインする事が出来るのが構法であり、そのためには、建築に関する知識のみならず、統計や情報処理に関する知識が必要であるということを実感してもらえるとうれしく思います。


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