2016年度工学院大学 建築学部まちづくり学科

都市設備(Urban Environment and Infrastructures)[2F03]

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2単位
青笹 健 非常勤講師  
最終更新日 : 2016/10/27

<授業のねらい>
都市活動は、必要な資源やエネルギーを供給する仕組み、不要なごみや下水などを適切に処理する仕組み等があって成立する。また、都市設備は社会の仕組みとも密接に関わり、健全で効率的な都市を維持するには、時代の変化に合わせた都市設備のあり方が求められる。
都市設備に関する基礎的な知識を学び、今日的な課題に対応する都市設備のあり方について考える。

<受講にあたっての前提条件>
・受講の前提となる他講義は特になし。
・エネルギーや都市に関して、新聞記事程度の専門用語の理解が望ましい。

<具体的な到達目標>
・各種の都市設備について、成り立ちと目的、仕組みを理解する。
・都市設備と社会の仕組みとの関わりを理解し、自分の言葉で説明できるようになる。
・都市設備の現状と課題を理解し、今後の都市設備に求められる役割を考察できるようになる。

<授業計画及び準備学習>
1.都市設備概論:電力・ガス・熱供給、上下水道・ごみ処理等、都市設備の全体概要を解説する。
2.エネルギー需給概論:我が国と世界のエネルギー需給状況を概説し、都市設備との関わりを解説する。
3.地域熱供給システム(その1):地域熱供給システムの目的、仕組み、バリエーション等について解説する。
4.地域熱供給システム(その2):日本各地の地域熱供給事例を通して、成り立ちや求められる役割を解説する。
5.電力供給システム(その1):大規模集中型の発電方式、電力供給システムについて解説する。
6.電力供給システム(その2):再生可能エネルギーや分散型電源等による地域の電力供給システムについて解説する。
7.ガス供給システム:都市ガス、LPGなど、燃焼系エネルギーの流通、供給システムについて解説する。
8.上下水道システム:上下水道施設の概要と都市の水利用(井水、再生水等)について解説する。
9.廃棄物処理システム:廃棄物の収集・処分、3Rの仕組みについて解説する。
10.スマートシティと都市設備:「スマート」を冠する様々な事例を通して、都市設備に求められる役割、機能を解説する。
11.スマートエネルギーシステム:事例研究を通して、エネルギー供給・管理の仕組みを解説する。
12.都市設備と防災:防災、減災に対する国の取り組みや都市設備に求められる役割を解説する。
13.都市設備と地下空間利用:都市設備システムの構築に関わる地下空間利用(共同溝等)について解説する。
14.学習内容の振り返り(試験)
(準備学習)
・毎回講義の最後に、理解確認他の目的でレポート(リアクションペーパー)作成を行う。
・毎回の準備学習として、授業計画に関連する新聞・ニュース、文献類を検索して、その全体像を把握しておくことを求める。
・復習として、再度全体像を理解するとともに、自分の意見・考えを整理しておくことを求める。更に不明な点がある場合は適宜質疑のこと。

<成績評価方法>
・期末試験結果を約8割、講義内レポート提出(2回程度)を約2割として総合的に評価し、100点法で示す。
・90点以上:秀、80点以上89点以下:優、70点以上79点以下:良、60点以上69点以下:可、59点以下:不可。

<教科書>
指定教科書なし

<参考書>
指定参考書なし

<オフィスアワー>
講義終了後20分程度、教室にて

<学生へのメッセージ>
就職活動に配慮し、原則として1講義で1テーマ完結の形式で授業を行います。
我が国のエネルギーシステムは変革期にあり、我々の生活を支える都市設備の今後のありようを考える契機になればと考えています。


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