2016年度工学院大学 建築学部まちづくり学科

災害危機管理(Disaster Management)[3B13]

試験情報を見る] [授業を振り返ってのコメント(学内限定)

2単位
三好 勝則 非常勤講師  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2016/10/27

<授業のねらい>
我が国は、自然災害を受けやすいという地理的な特性がある。また、近年では事故やテロに起因する人為的な災害なども頻発している。災害から生命・身体・財産を守るためには、災害の特徴を知り、対処方法を個人、企業、団体などが予め考えるための知識を身につける。

<受講にあたっての前提条件>
既習科目、または並行履修科目についての前提条件は特にないが、「地域の安全」を履修していることが望ましい。

<具体的な到達目標>
これまで災害に対して講じられてきた危機対応を説明することができる。
工学や社会科学に関する知見や技術を活用することによる、災害に強い社会システムづくりを説明できる。

<授業計画及び準備学習>
下記の内容に加え、講義した内容について、コメントを求めたり、小課題を課したりすることで、講義内容を理解しているか確認する時間を、毎回の授業に設けます。
第1回 防災問題と都市の特性
 講義の進め方と評価基準について説明し、災害について具体例から学ぶことを理解する。
第2回 風水害の特徴と対処
 風水害の発生要因を説明し、対処方法を理解する。
 準備学習 我が国における風水害の歴史を調べて、特徴を理解しておく。
第3回 大規模地震災害の特徴と対処
 地震災害の発生要因を説明し、対処方法を理解する。
 準備学習 我が国における大規模地震の歴史を調べて、特徴を理解しておく。
第4回 大規模災害に備えた法整備
 我が国における災害対応の体系化と法整備について理解する。
 準備学習 災害に関する法律を調べて、整理しておく。
第5回 災害対処の課題と基本方針
 災害への対処における課題と、対処の基本方針を理解する。
 準備学習 災害対策基本法を読んで、考え方を理解しておく。
第6回 地方自治体の行政制度と災害対応
 災害対応の中心となる地方自治体について理解する。
 準備学習 消防組織と活動について調べ、特徴を理解してておく。
第7回 国の行政制度と災害対応
 我が国の行政制度の特徴を説明し、災害対応における役割を理解する。
 準備学習 我が国の行政組織と災害に関する所管事務を調べておく。
第8回 災害時における広域的な防災体制整備
 大規模災害時における広域的な活動について、必要性と課題を理解する。
 準備学習 広域的な活動事例を調べておく。
第9回 災害時における地域の活動
 災害による被害を軽減するために必要な地域における活動を理解する。
 準備学習 地域の防災組織を調べて、活動内容を理解しておく。
第10回 災害の予測と危険回避
 災害による被害を事前に防ぐための情報のあり方と被害を避ける方法を理解する。
 準備学習 警報等の内容と伝達方法について調べておく。
第11回 災害の伝承と災害報道
 災害に関する状況や経験を伝えることにより、被害を軽減することができることを理解する。
 準備学習 災害に関する過去の記録を調べておく。
第12回 災害による経済負担と支援
 災害による被害の内容と経済的負担の規模、被災者への支援を理解する。
 準備学習 災害による被害の種類を調べる。
第13回 防災に関する計画と予算、公的責任
 防災のための計画作成と事業の実施、被害が発生した場合の公的責任の考え方を理解する。
 準備学習 防災に関する計画を調べておく。
第14回 学習内容の振り返り
 前回までの総復習を行い、新たな災害を防ぐための考え方を理解する。
 準備学習 これまでの講義内容、小課題およびレポートの内容を確認しておく。

<成績評価方法>
レポートを60点満点、中間課題を40点満点で評価し、合計60点以上を合格とする。レポートに関して授業中に順次説明していくので、出席は必要条件となる。自身の問題意識を明らかにする努力が高い評価となる。

<教科書>
指定教科書はなし。
資料を配付する。また、準備学習に必要な資料の調べ方は、授業の際に説明する。

<参考書>
日本建築学会、逃げないですむ建物とまちをつくる、技報堂出版
林春男、いのちを守る地震防災学、岩波書店
総務省消防庁、消防白書(各年版)、インターネットでの閲覧も可
内閣府、防災白書(各年版)、インターネットでの閲覧も可

<オフィスアワー>
授業の後、新宿校舎12階講師室で。予め連絡すること。

<学生へのメッセージ>
災害に対しては、自らを守ることが他人や社会を守ることに繋がります。
まずは必要な知識を蓄え、それを役立ててください。


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