2016年度工学院大学 第1部情報通信工学科
制御システム工学II(Control System Engineering II)[4B13]
2単位 黄 慶九 准教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <授業のねらい>
- ・システムの安定性の概念を理解すると共に、特性方程式の係数と図の解法での安定判別法を把握する。
・制御系の応答(過渡、定常)の解析法を習得することによって、フィードバック制御系の設計指標を理解する。 ・PID制御の構成、実装、パラメータのチューニング、及び位相補償などの勉強によって、フィードバック制御系の設計と実装のテクニックを身につける。
- <受講にあたっての前提条件>
- 「システム制御T」を受講することで、伝達関数の性質が理解できていることが必要である。
- <具体的な到達目標>
- 1.システムの特性方程式の係数での安定判別法(ラウス,フルヴィッツ)及び図の解法での安定判別法(ナイキスト線図、ボード線図)が把握できる。
2.フィードバック制御系の応答(開ループ定常特性、閉ループ過度特性)の解析法が把握できる。 3.フィードバック制御系の設計手法(PID制御の構成、実装、パラメータのチューニング、及び位相補償など)が把握できる。
- <授業計画及び準備学習>
- 1. システムの安定判別
準備学習:教科書の7.1を熟読し、例題を解く。 2. 特性方程式の係数での安定判別 準備学習:教科書の7.2を熟読し、例題を解く。 3. 図的解法による安定判別 準備学習:教科書の7.3, 7.4を熟読し、例題を解く。 4. フィードバック制御系の構成 準備学習:教科書の8.1, 8.2を熟読し、例題を解く。 5. 内部モデル原理 準備学習:教科書の8.3を熟読し、例題を解く。 6. 閉ループ過渡特性 準備学習:教科書の8.4を熟読し、例題を解く。 7.学習成果の確認(授業内中間テスト) 準備学習:1回目から6回目の復習を行う。 8. PID制御の基本構成 準備学習:教科書の8.5を熟読し、例題を解く。 9. PID制御の実装(1):微分キック、不完全微分、目標値重み 準備学習:教科書の8.6.1-8.6.3を熟読し、例題を解く。 10. PID制御の実装(2):PID動作の実装、比例帯、外乱抑制、アンチワインドアップ 準備学習:教科書の8.6.4-8.6.7を熟読し、例題を解く。 11. PIDパラメータのチューニング:ステップ応答法、限界感度法、極値配置法 準備学習:教科書の8.7.1-8.7.3を熟読し、例題を解く。 12. 位相補償:進み補償、遅れ補償、スミス補償 準備学習:教科書の8.8.1-8.8.2、8.9を熟読し、例題を解く。 13. 現代制御とは 準備学習:ウェブ検索或いは参考書で現代制御の概念を調べて理解する 「試験期間内の定期試験」 準備学習:1回目から前回目までの総復習を行う。 14.学習内容の振り返り 準備学習:定期試験で解けなかった問題の解き方を考えておく。
- <成績評価方法>
- 毎回提出するレポートを20点満点、授業内中間テストを30点満点、及び試験期間内の定期試験を50点満点で評価し、合計60点以上を合格とする。
- <教科書>
- 「基礎と実践 制御工学入門」 コロナ社 横山、浜根、小野垣
- <参考書>
- 制御基礎理論―古典から現代まで 昭晃堂 中野、美多
演習で学ぶ基礎制御工学 森北出版 森 MATLABによる制御理論の基礎 東京電機大学 野波、西村
- <オフィスアワー>
- 木曜日 11:05〜12:50 新宿校舎A-2215号室(制御システム研究室)
- <学生へのメッセージ>
- 制御系の設計と実装の実力を身につけたい方に対して、本講義をお進める。
オフィスアワー以外の時間でも質問、面談を歓迎する。ただし、E-mailによって事前にアポイントメントを取るようにお願いします。
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