2016年度工学院大学 第1部情報通信工学科

電気磁気学演習I(Exercises in Electromagnetism I)[3A12]

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1単位
小林 亜樹 准教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2016/10/27

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
電気磁気学は,現代生活を支える情報の表現と伝達,蓄積技術の基礎をなす。受講者は電気磁気現象を理解し,これを基に積分表示式を求め,さらに定理,法則の微分形式を導出し,実際的な電磁界問題に解釈し計算できる。

<受講にあたっての前提条件>
「電気数学演習」で取り組んだ演算ができること。
「電気磁気学I」と連動しているため、確実に出席すること。

<具体的な到達目標>
例題を解くことを通して次に示す電気磁気現象の理解とその数式の導出を習得する。
(1) 電気磁気現象を理解すること。(2) 電気磁気現象を積分型で表示すること。(3) 電気磁気学を学びながらベクトル解析を理解すること。(4) 積分型の法則から微分型の法則を導出すること。(5) 電磁界の基礎方程式を理解し、求めること。

<授業計画及び準備学習>
毎回,課題範囲内の演習問題を小テストとして行う.その後前回分の解説を行う.
前週の電気磁気学Iの講義範囲にて出題するため,1週間を復習に充てることができる.
計画的に学習時間を確保すること.
第1回より,成績評価に反映されるため,必ず出席すること.
なお,下記計画の出題範囲は,すべて,それ以前の復習項目を含む.

 1.基礎数学,微積分,ベクトルと電気磁気学の基礎
 2.クーロンの法則と万有引力の法則
 3.電界,ベクトル,近接作用論と遠隔作用論
 4.電界に関するガウスの法則,電界と電気力線の関係
 5.ガウスの法則の導出,電界分布,面積分
 6.電位,電位差,線積分
 7.電位の匂配と電界,偏導関数,全微分公式,スカラーの勾配
 8.学習成果の確認(授業内試験)
 9.誘電体中の電界と電束密度,分極
10.帯電物体の電界と電位,体積積分,連続分布電荷,帯電導体球の電界と電位
11.静電容量と蓄えられるエネルギー,電極間に働く力,容量係数と電位係数
12.ベクトルの発散と静電界分布,発散定理,ガウスの法則(微分形),ポアソンの方程式
13.電気映像法の基本定理,境界のある導体の電荷分布,平行導線間の静電容量,電流
14.学習内容の振り返り

<成績評価方法>
毎回の演習解答(50%)+中間試験(20%)+期末試験(30%)の比重で、
A+〜Fの6段階評価でD以上の者を合格とする。
これを補完する目的で課題を課すこともある。

<教科書>
「電磁気学ノート」末松安晴監修、長嶋秀世・伊東稔共著(サイエンス社)

<参考書>
電磁気学,末松安晴著,共立出版
A Treatise on Electricity and Magnetism James C. Maxwell Dover Publications Inc.

ほかに,受講生諸君の理解度に合わせて,電磁気学のほか数学の参考書を参照すると良い.

<オフィスアワー>
水曜日 12:50-13:40 新宿校舎23F A-2375
八王子では授業前後の時間帯も受け付ける。

<学生へのメッセージ>
高校数学の理解なしに演習問題の解答はできない.不安な者は,学習支援センターの講座へ必ず出席すること.
高校物理を選択していなかった者,理解に不安のある者は,学習支援センターの講座へ必ず出席すること.
電気磁気学は重要な基礎科目であるから、予習、復習を必ず行ってその週のうちに学習したことを理解すること。演習は授業中に学生自ら問題を解くことに重点を置く.


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