2016年度工学院大学 第1部電気システム工学科

電気化学・燃料電池(Electrochemistry and FueL Cell)[5H08]

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2単位
竹本 正勝 非常勤講師  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2016/10/27

<授業のねらい>
電気化学は電子の移動を伴う科学的事象を扱う学問であり、ボルタによる電池の発明から始まり、元素の分離やイオンの発見、近年では光触媒の発見など物理化学の発展に貢献している。電気化学とは電気エネルギーと化学エネルギーの相互変換の学問であり、様々な応用分野を有する学際領域の学問で、情報社会を支える様々なエネルギーデバイスや化学センサーなど先端技術を学ぶためにも、また生体内の反応を理解するためにも重要な分野でもある。
ここでは物質間の界面で進行するプロセスとしての電極反応、各種電池の原理、電気分解等、電気化学の基礎的なことがらを学ぶ。

<受講にあたっての前提条件>
物理学T・U、化学T・U、電気磁気学Tの単位を取得していることが望ましい。

<具体的な到達目標>
電気化学の基礎的事項を理解し、電気主任技術者試験や電気工事施工管理技術者試験程度の問題が解答できることを目標とする。

<授業計画及び準備学習>
1.イントロダクション、電気化学の概要
2.電池の歴史、電池の発明、電池の種類
3.化学変化とエネルギー、化学平衡
4.電極電位、基準電極、
5.電解質、イオンの移動度、輸率
6.電気二重層
7.電極反応と電流(1)、化学反応と活性化エネルギー
8.電極反応と電流(2)、電極系の等価回路、交流インピーダンス
9.実用電池の概要、電池の基本構成
10.一次電池、マンガン乾電池、アルカリマンガン乾電池、リチウム一次電池
11.二次電池、鉛蓄電池、ニッケルカドミウム蓄電池、リチウムイオン蓄電池
12.燃料電池、アルカリ形燃料電池、リン酸形燃料電池、固体高分子型燃料電池
13.電気化学キャパシター、金属の腐食と防食、電気分解
14.学習内容の振り返り

準備学習:教科書の演習問題を解き、宿題があればそれに解答し提出する。

<成績評価方法>
期末試験(定期試験期間中に実施)の成績で、60点以上を合格とする。
ただし、60点にわずかに満たない場合は宿題の提出状況によって、合格とすることがある。
出席回数は評価の対象としない。

<教科書>
「電池がわかる電気化学入門」渡辺正・片山靖 共著:オーム社

<参考書>
「電気化学」        渡辺正 他共著   :丸善株式会社
「電気化学 基礎と応用」  金村聖志 著    :化学同人
「基礎からわかる電気化学」 泉生一郎 他共著  :森北出版

<オフィスアワー>
金曜日、15時半頃〜16時頃、新宿校舎12階講師室
ただし、不在のこともあり、上記以外にも都合の良い時もあるので、なるべく電子メール(takemoto@cc.kogakuin.ac.jp)等で時間と場所を予約して相談してほしい。
また、電子メールでの質問は随時受け付ける。

<学生へのメッセージ>
試験は資料(A4のメモ1枚)参照可とするが、これは勉強しなくても単位が取れると言うことでは無い。
出席しただけでは評価の対象とならないが、出席し、かつ内容を理解することを求めていることを意味する。


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