2016年度工学院大学 第1部電気システム工学科
分散型エネルギー(Distributed Energy Systems)[5E14]
2単位 野呂 康宏 教授
- <授業のねらい>
- 環境負荷低減やエネルギーの安定性向上を目的として,分散型エネルギーによる発電の開発と適用が進んでいる。分散型エネルギーは大容量大型設備による発電とは特徴,構成,運用を異にしている。本科目ではそれら新しい分散型エネルギーの基礎知識を習得することを目的とする。
- <受講にあたっての前提条件>
- 新エネルギー,分散型エネルギーに興味を持っていること。既存の火力発電,水力発電の概要を習得していること。
- <具体的な到達目標>
- 本科目では新しい分散型エネルギーによる発電の基礎知識として様々なシステムの原理,構成,使い方を習得することを目標とする。
- <授業計画及び準備学習>
- 1.エネルギーと環境 エネルギー資源と環境、分散型エネルギーの定義について理解する
準備:第1章を予習する 2.太陽光発電(1) 太陽光エネルギーと発電原理、太陽電池の種類について学ぶ 準備:第2章1〜3を予習する 3.太陽光発電(2) 太陽電池の特性と変換効率、太陽光発電システムについて学ぶ 準備:第2章4〜7を予習する 4.太陽熱発電 太陽熱発電の原理、種類、現在の状況について理解する、理解度テスト 準備:第3章を予習する 5.風力発電(1) 風車の基礎理論、風車の種類について学ぶ 準備:第4章1〜3を予習する 6.風力発電(2) 風車の変換効率、風力発電システム、系統連系について学ぶ 準備:第4章4〜8を予習する 7.小水力発電 水車の基礎理論、水車の種類、マイクロ水車、効率について学ぶ 準備:第5章を予習する 8.海洋エネルギー発電 波力エネルギー発電、海洋熱温度差発電、潮汐・海流・潮流発電について理解する 理解度テスト 準備:第6章を予習する 9.地熱発電 地熱エネルギーと発電方式、効率について学ぶ バイオマス発電 バイオマスエネルギーによる発電の原理、廃棄物発電について理解する 準備:第7章、第8章を予習する 10.燃料電池(1) 化学反応エネルギーと発電原理、特性、燃料電池の種類について学ぶ 準備:第9章1〜2を予習する 11.燃料電池(2) 発電システム、物質収支、応用について学ぶ 準備:第9章3〜5を予習する 12.エンジン、ガスタービン ディーゼルエンジン、ガスタービンの動作、効率について理解する 理解度テスト 準備:第10章を予習する 13.エネルギー貯蔵 電力貯蔵を行う畜電池について種類、動作原理、応用例を理解する 準備:第11章を予習する 14.学習成果の振り返り 準備:全体を総復習する
- <成績評価方法>
- 定期試験(50%)および理解度テスト(50%)で評価する。
100点満点で60点以上の者に単位を認める。 毎回の授業に出席することを前提とする。
- <教科書>
- 野呂康宏著「分散型エネルギーによる発電システム」 コロナ社 ISBN978-4-339-00888-3
- <参考書>
- 川崎亮監修,伊藤義康編著「パーソナル分散型エネルギーシステム」 養賢堂 ISBN4-8425-0366-1
平田哲夫,田中誠,熊野寛之,羽田善昭著「エネルギー工学」森北出版 ISBN978-4-627-67061-7
- <オフィスアワー>
- 金曜日 16時30分−18:00(新宿キャンパスA2377)
オフィスアワー以外の場合は、事前にメール等で連絡をいただきたい。
- <学生へのメッセージ>
- 分散型エネルギーは現在急速に発展している分野である。内容も多岐にわたるが今の技術の最前線を学ぶことができる。
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