2016年度工学院大学 第1部電気システム工学科

分散型エネルギー(Distributed Energy Systems)[5E14]

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2単位
野呂 康宏 教授  
最終更新日 : 2016/10/27

<授業のねらい>
環境負荷低減やエネルギーの安定性向上を目的として,分散型エネルギーによる発電の開発と適用が進んでいる。分散型エネルギーは大容量大型設備による発電とは特徴,構成,運用を異にしている。本科目ではそれら新しい分散型エネルギーの基礎知識を習得することを目的とする。

<受講にあたっての前提条件>
新エネルギー,分散型エネルギーに興味を持っていること。既存の火力発電,水力発電の概要を習得していること。

<具体的な到達目標>
本科目では新しい分散型エネルギーによる発電の基礎知識として様々なシステムの原理,構成,使い方を習得することを目標とする。

<授業計画及び準備学習>
1.エネルギーと環境  エネルギー資源と環境、分散型エネルギーの定義について理解する
   準備:第1章を予習する
2.太陽光発電(1)  太陽光エネルギーと発電原理、太陽電池の種類について学ぶ
   準備:第2章1〜3を予習する
3.太陽光発電(2)  太陽電池の特性と変換効率、太陽光発電システムについて学ぶ
   準備:第2章4〜7を予習する
4.太陽熱発電  太陽熱発電の原理、種類、現在の状況について理解する、理解度テスト
   準備:第3章を予習する
5.風力発電(1)  風車の基礎理論、風車の種類について学ぶ
   準備:第4章1〜3を予習する
6.風力発電(2)  風車の変換効率、風力発電システム、系統連系について学ぶ
   準備:第4章4〜8を予習する
7.小水力発電  水車の基礎理論、水車の種類、マイクロ水車、効率について学ぶ
   準備:第5章を予習する
8.海洋エネルギー発電  波力エネルギー発電、海洋熱温度差発電、潮汐・海流・潮流発電について理解する
  理解度テスト
   準備:第6章を予習する
9.地熱発電  地熱エネルギーと発電方式、効率について学ぶ
  バイオマス発電  バイオマスエネルギーによる発電の原理、廃棄物発電について理解する
    準備:第7章、第8章を予習する
10.燃料電池(1)  化学反応エネルギーと発電原理、特性、燃料電池の種類について学ぶ
   準備:第9章1〜2を予習する
11.燃料電池(2)  発電システム、物質収支、応用について学ぶ
    準備:第9章3〜5を予習する
12.エンジン、ガスタービン  ディーゼルエンジン、ガスタービンの動作、効率について理解する
   理解度テスト
    準備:第10章を予習する
13.エネルギー貯蔵  電力貯蔵を行う畜電池について種類、動作原理、応用例を理解する
    準備:第11章を予習する
14.学習成果の振り返り
    準備:全体を総復習する

<成績評価方法>
定期試験(50%)および理解度テスト(50%)で評価する。
100点満点で60点以上の者に単位を認める。
毎回の授業に出席することを前提とする。

<教科書>
野呂康宏著「分散型エネルギーによる発電システム」 コロナ社 ISBN978-4-339-00888-3

<参考書>
川崎亮監修,伊藤義康編著「パーソナル分散型エネルギーシステム」 養賢堂 ISBN4-8425-0366-1
平田哲夫,田中誠,熊野寛之,羽田善昭著「エネルギー工学」森北出版  ISBN978-4-627-67061-7

<オフィスアワー>
金曜日 16時30分−18:00(新宿キャンパスA2377)
オフィスアワー以外の場合は、事前にメール等で連絡をいただきたい。

<学生へのメッセージ>
分散型エネルギーは現在急速に発展している分野である。内容も多岐にわたるが今の技術の最前線を学ぶことができる。


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