2016年度工学院大学 第1部電気システム工学科
△論理学入門(Introduction to Logic)[5B04]
2単位 草野 章 准教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <授業のねらい>
- 論理は思考の「オルガノン」であり、これ無くしてはそもそも思考が成立せず、況んや他者と議論を交わして正しい結論に達することもできない。論理は文系理系を問わず学に志す者ならば、一通りは修得して置かねばならない「予備学」と位置づけることもできよう。この授業は、数理論理学の基礎的学習・習熟を通じて、受講者の論理的思考能力向上を目的とするものである。
- <受講にあたっての前提条件>
- 特に無し。但し、鉛筆やシャープペンシル等の筆記用具の正しい持ち方ができること。
- <具体的な到達目標>
- 古典的論理学と数理論理学の差異を理解すること。
数理論理学の基礎的知識を習得すること。 真理表を作成できるようになること。 分析表を作成できるようになること。 様々な恒真式について応用できるようになること。 命題計算ができるようになること。
- <授業計画及び準備学習>
- 授業は大凡以下の順序で進められる。
1.古典論理学と数理論理学 アリストテレスに由来する古典論理学と現代の数理論理学の差異、数理論理学出現の必然性、 古典論理学に対する数理論理学の優位性について解説する。 準備学習:特に必要としない。 2.命題論理とその文構成法(1) 命題論理で用いる論理記号とその意味について解説する。 準備学習:前回の講義内容を復習し、宿題として出された問題を解いておく。 3.命題論理とその文構成法(2) 有意味な命題を構成するための文構成法について解説する。 準備学習:前回の講義内容を復習し、宿題として出された問題を解いておく。 4.命題論理とその文構成法(3) ある与えられた記号列が有意味な命題(式)であるか否かを判定する方法について解説する。 準備学習:前回の講義内容を復習し、宿題として出された問題を解いておく。 5.命題論理の真偽と真理表 命題が真理値を持つことと真理表の作成方法について解説する。 準備学習:前回の講義内容を復習し、宿題として出された問題を解いておく。 6.命題論理の真偽と縮小真理表 簡単な計算を用いて作成される縮小真理表について解説する。 準備学習:前回の講義内容を復習し、宿題として出された問題を解いておく。 7.式の種類の判別法と命題論理の分析表(1) 真理値の取り方による式の種類の判別と、分析表の基本構造について解説する。 準備学習:前回の講義内容を復習し、宿題として出された問題を解いておく。 8.命題論理の分析表(2) 分析表を用いて、ある式が恒真であるか否かを判別する方法について解説する。 準備学習:前回の講義内容を復習し、宿題として出された問題を解いておく。 9.様々な恒真式(トートロジー) 推理の基本形式となる様々な恒真式(トートロジー)とその基本性質について解説する。 準備学習:前回の講義内容を復習し、宿題として出された問題を解いておく。 10.命題計算(1) 恒真式の基本性質を利用した命題計算の基本について解説する。 準備学習:前回の講義内容を復習し、宿題として出された問題を解いておく。 11.命題計算(2) 等値式の連鎖によって、できるだけ簡単な式を求める方法を解説する。 準備学習:前回の講義内容を復習し、宿題として出された問題を解いておく。 12.真理表に基づいた、式の構成法 真理表から式を構成する方法について解説する。 準備学習:前回の講義内容を復習し、宿題として出された問題を解いておく。 13.論理記号の交換可能性 論理記号が内的連関を持ち、交換可能であることを解説し、併せて定期試験受験上の留意点を解説する。 準備学習:前回の講義内容を復習し、宿題として出された問題を解いておく。 14.今期の学習内容の振り返り 今期の学習内容と定期試験を振り返る。 準備学習:今期の学習内容と定期試験を自分なりに振り返っておく。
- <成績評価方法>
- 受講者のきちんとした出席を不可欠の前提とした上で、定期試験の成績に基づいて評価し、60点以上の者に単位を認定する(2015年度以降入学の学生の場合には、Grade D 以上の者に単位を認める)。但し、授業中に宿題の答合わせをするので、挙手して白板に解答を板書した者には、積極的に授業に参加したと認定し、それに対する評価点を加味する。成績評価方法及び水準の詳細については初回授業時に説明するので、必ず出席すること。
- <教科書>
- 指定教科書無し。
プリントや電子教材等を適宜配布する。
- <参考書>
- 指定参考書は無いが、必要に応じて授業時に関連推薦図書を紹介する。
- <オフィスアワー>
- 八王子校舎総合教育棟1E−301号室 水曜日 17:30〜18:00
新宿校舎 A−2745号室 金曜日 13:00〜13:30 授業出席等で上記日時の都合がつかない場合は、日時変更の相談に応じるので、ft21971@ns.kogakuin.ac.jp宛に必ず連絡を入れること。
- <学生へのメッセージ>
- 「自分のアタマで物事を考える」ためには、まず論理によって思考を導いて行かねばなりません。論理学の学習による思考の訓練は、アタマのネジとタガを締め直すことに繋がります。
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