2016年度工学院大学 第1部電気システム工学科

システム制御II(Control System II)[4B10]

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2単位
黄 慶九 准教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2016/10/27

<授業のねらい>
・システムの安定性の概念を理解すると共に、特性方程式の係数と図の解法での安定判別法を把握する。
・制御系の応答(過渡、定常)の解析法を習得することによって、フィードバック制御系の設計指標を理解する。
・PID制御の構成、実装、パラメータのチューニング、及び位相補償などの勉強によって、フィードバック制御系の設計と実装のテクニックを身につける。

<受講にあたっての前提条件>
「システム制御T」を受講することで、伝達関数の性質が理解できていることが必要である。

<具体的な到達目標>
1.システムの特性方程式の係数での安定判別法(ラウス,フルヴィッツ)及び図の解法での安定判別法(ナイキスト線図、ボード線図)が把握できる。
2.フィードバック制御系の応答(開ループ定常特性、閉ループ過度特性)の解析法が把握できる。
3.フィードバック制御系の設計手法(PID制御の構成、実装、パラメータのチューニング、及び位相補償など)が把握できる。

<授業計画及び準備学習>
1. システムの安定判別
  準備学習:教科書の7.1を熟読し、例題を解く。
2. 特性方程式の係数での安定判別
  準備学習:教科書の7.2を熟読し、例題を解く。
3. 図的解法による安定判別
  準備学習:教科書の7.3, 7.4を熟読し、例題を解く。
4. フィードバック制御系の構成
  準備学習:教科書の8.1, 8.2を熟読し、例題を解く。
5. 内部モデル原理
  準備学習:教科書の8.3を熟読し、例題を解く。
6. 閉ループ過渡特性
  準備学習:教科書の8.4を熟読し、例題を解く。
7.学習成果の確認(授業内中間テスト)
  準備学習:1回目から6回目の復習を行う。
8. PID制御の基本構成
  準備学習:教科書の8.5を熟読し、例題を解く。
9. PID制御の実装(1):微分キック、不完全微分、目標値重み
  準備学習:教科書の8.6.1-8.6.3を熟読し、例題を解く。
10. PID制御の実装(2):PID動作の実装、比例帯、外乱抑制、アンチワインドアップ
  準備学習:教科書の8.6.4-8.6.7を熟読し、例題を解く。
11. PIDパラメータのチューニング:ステップ応答法、限界感度法、極値配置法
  準備学習:教科書の8.7.1-8.7.3を熟読し、例題を解く。
12. 位相補償:進み補償、遅れ補償、スミス補償
  準備学習:教科書の8.8.1-8.8.2、8.9を熟読し、例題を解く。
13. 現代制御とは
  準備学習:ウェブ検索或いは参考書で現代制御の概念を調べて理解する
「試験期間内の定期試験」
  準備学習:1回目から前回目までの総復習を行う。
14.学習内容の振り返り
  準備学習:定期試験で解けなかった問題の解き方を考えておく。

<成績評価方法>
毎回提出するレポートを20点満点、授業内中間テストを30点満点、試験期間内の定期試験を50点満点で評価し、合計60点以上を合格とする。

<教科書>
「基礎と実践 制御工学入門」 コロナ社 横山、浜根、小野垣

<参考書>
制御基礎理論―古典から現代まで 昭晃堂 中野、美多
演習で学ぶ基礎制御工学 森北出版 森
MATLABによる制御理論の基礎 東京電機大学 野波、西村

<オフィスアワー>
木曜日 11:05〜12:50 新宿校舎A-2215号室(制御システム研究室)

<学生へのメッセージ>
制御系の設計と実装の実力を身につけたい方に対して、本講義をお薦める。
オフィスアワー以外の時間でも質問、面談を歓迎する。ただし、E-mailによって事前にアポイントメントを取るようにお願いします。


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