2016年度工学院大学 第1部電気システム工学科

電子回路II(Electronic Circuit II)[2H14]

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2単位
前田 幹夫 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2016/10/27

<授業のねらい>
増幅、発振、および変復調という電子回路の3つの基本機能を理解します。電力増幅回路、同調増幅回路、差動増幅回路とOPアンプ、OPアンプの基本応用回路、発振回路および変調・復調回路というアナログ電子回路の知識を身につけることができます。

<受講にあたっての前提条件>
2年生後期の電子回路Tを履修しておくことが望ましい。同じ教科書の後半部分を使います。

<具体的な到達目標>
電子回路の増幅、発振、および変復調という基本的な機能を理解することにより、電子回路の回路図を見て、動作原理が分かるようになります。またOPアンプを用いたフィルタなど、初歩的な設計ができるようになります。

<授業計画及び準備学習>
1.負帰還増幅回路
   準備学習:負帰還増幅回路の原理、基本形と実用回路
 2.負帰還増幅回路の特徴と増幅度
   準備学習:帯域幅の改善と入出力インピーダンス、負帰還増幅回路の等価回路と増幅度の計算
 3.電力増幅回路(1)
   準備学習:電力増幅回路のバイアス条件、電力用トランジスタの最大定格、A級電力増幅回路
 4.電力増幅回路(2)
   準備学習:B級プッシュプル電力増幅回路、コンプリメンタリSEPP回路、ダーリントン接続
 5.同調増幅回路
   準備学習:LC同調回路、単同調と複同調回路、スタガ同調増幅回路
 6.差動増幅回路とOPアンプ(1)
   準備学習:直結増幅回路とドリフト、差動増幅回路の動作原理、同相分除去比
 7.差動増幅回路とOPアンプ(2)
   準備学習:定電流源とカレントミラー回路、能動負荷、OPアンプの内部回路構成
 8.OPアンプと基本応用回路(1)
   準備学習:理想OPアンプの基本(反転・非反転・差動)増幅回路、OPアンプの基本パラメータ
 9.OPアンプと基本応用回路(2)
   準備学習:加算回路、減算回路、微分回路、積分回路
10.発振回路(1)
   準備学習:発振とは、発振条件、発振回路の分類
11.発振回路(2)
   準備学習:LC発振回路、同調形発振回路、3素子形発振回路
12.発振回路(3)
   準備学習:CR発振回路、ウィーンブリッジ形発振回路、移相形発振回路、水晶発振回路
13.変調・復調回路(1)
   準備学習:変調の原理と種類、振幅変調方式、SSB変調方式
14.変調・復調回路(2)
   準備学習:周波数変調と位相変調、各変調方式の復調回路
   学習内容の振り返り

<成績評価方法>
学期末試験(8割)とレポート(2割)によって100点満点で評価し、60点以上の者を合格とします。

<教科書>
「アナログ電子回路」大類重範著 日本理工出版会 この本の後半部分(第8章〜第14章)を学びます。

<参考書>
指定参考書はありません。

<オフィスアワー>
木曜日15時〜17時。新宿キャンパス2212。質問は常時メール(maeda@cc.kogakuin.ac.jp)で受け付けています。

<学生へのメッセージ>
電子回路技術は目覚ましく進展しています。その基礎となることをしっかり理解しておくことは、これから様々なICを使いこなした機器開発をしてゆく上でとても重要です。基本的な考え方や回路構成を良く習得してください。

<備 考>
レポートは返却しません。解説をKu-portで配布します。必要に応じて講義でフィードバック説明をします。

<参考ホームページアドレス>
http://www.ns.kogakuin.ac.jp/~wwc1060/


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