2016年度工学院大学 第1部電気システム工学科

パワーエレクトロニクス(Power Electronics)[2E16]

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2単位
高木  亮 准教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2016/10/27

<授業のねらい>
パワーエレクトロニクスは,現在電力・産業応用分野で用いられる多くの機器において,中核をなす技術としてその高性能化に貢献している。この科目では,電力変換装置の基本動作特性と各種電力用半導体素子に関する基礎知識を学び,各装置の基本的な動作の理解ができる学力を身につける。それとともに,パワーエレクトロニクスの応用分野についての理解を深める。
この科目の学習にあたっては,電気磁気学,電気回路理論,過渡現象,半導体デバイス,電気機器などの科目を修得していることを前提とする。

<受講にあたっての前提条件>
「授業のねらい」を参照されたい。

<具体的な到達目標>
「授業のねらい」を参照されたい。

<授業計画及び準備学習>
1.パワーエレクトロニクスとは
2.交流波形と高調波
3.電力用半導体素子
4.降圧チョッパ
5.いろいろなチョッパ回路
6.単相半波整流回路
7.単相全波整流回路
8.三相全波整流回路
9.三相整流回路の転流
10.インバータ概説
11.三相ブリッジインバータ
12.サイクロコンバータと交流スイッチ
13.その他の話題 〜スナバ回路・スイッチング損失・PLLなど
14.学習成果の振り返り

【準備学習(予習)】
「授業のねらい及び具体的な達成目標」にも示したとおり,この科目の学習にあたっては,電気磁気学,電気回路理論,過渡現象,半導体デバイス,電気機器などの科目を修得していることを前提とする。それらの内容が理解できないと本科目の内容の理解が難しくなるので,それら科目の知識で関連する部分については十分な復習を行うこと。そのうえで,シラバスに記載されたキーワードについて,教科書等により調査を行うこと。

【準備学習(復習)】
配布されたプリントに記載されているキーワードについて,教科書等によりその語義を確認すること。また,プリントに記載されている問題を自力で解くこと。教科書等の関連する部分を読み,演習問題を解いてみること。

<成績評価方法>
定期試験を行い,その成績により評価する。定期試験では,パワーエレクトロニクスに関する幅広い知識や数式等の処理能力を問う問題を出題する。3年後期の,いわば「総決算」の科目のひとつともいえ,試験は難しいので,そのつもりで!

<教科書>
西方監修,高木・高見・鳥居・枡川著: 「基本からわかるパワーエレクトロニクス講義ノート」, オーム社 (2014). ISBN 978-4-274-21513-1

<参考書>
一昨年の教科書はこれでした:
・江間・高橋: 「パワーエレクトロニクス」, コロナ社 (2002)

かつては,参考書として以下を指定していました。
・仁田ほか: 「大学課程 電気機器(1) 改訂2版」, オーム社 (1992)
・岡田ほか: 「大学課程 電気機器(2) 改訂2版」, オーム社 (1995)
・Hoft, R. G., 河村ほか訳: 「基礎パワーエレクトロニクス」, コロナ社 (1988)

このうち「大学課程 電気機器(1)」および「同(2)」は,かつて担当者が2年後期の「電気機器」で教科書に指定したものです。しかし,(2) は絶版となっているようです。

これ以外にも類書は数多くあります。

なお,ほぼ毎回プリントを配布する予定です。

<オフィスアワー>
火曜日3限,新宿キャンパス23階A-2374室。

<学生へのメッセージ>
上記の繰り返しになりますが,パワーエレクトロニクスの学習には多くの専門科目の修得が前提になります。必修の基礎専門科目,とくに「回路理論(I〜II)」と,「過渡現象」の復習を勧めます。そのうえで,学生諸君がそれぞれ自分の手で問題を解き,波形や回路を図に書いて考えてみることを繰り返すことが,修得の近道となります。
この科目は電気システム工学科の数ある科目のなかでもきわめて重要な科目であるといってよく,かつ内容が理解できれば非常に楽しい科目でもあると思います。ぜひがんばって修得してください。


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