電力システムＩ（Electircal Power System I）[1B08]

＜授業のねらい＞

電力システムの構成と特徴，および電力システムにおける運用と解析方法の基礎を理解することが狙いである。

＜受講にあたっての前提条件＞

回路理論，電磁気学を学んでいることを前提とする。

＜具体的な到達目標＞

・電力回路の基礎となる交流回路の複素数表示、三相交流の扱いおよび表現方法を習得する。
・送電線の構造を理解し、等価回路について使い方を習得する。
・故障計算の基礎となる対称座標法を習得する。
・電力系統の周波数および電圧の特性と制御を理解する。

＜授業計画及び準備学習＞

１．電力システムの役割：日本の電力系統とその特徴、送配電方式の概要について理解する
　　　準備：１章１および１章７を予習し，例題を解く
２．発電方式とその特徴：従来型大規模発電と新エネルギー発電について理解する
　　　準備：１章２〜６を予習し，例題を解く
３　電力回路：交流回路の複素数表現と三相交流について学ぶ
　　　準備：２章１〜２を予習し，例題を解く
４　電力回路：単位法の考え方、使い方を学ぶ、理解度テスト
　　　準備：２章３を予習し，例題を解く
５　送電線：送電線の構造について理解し、等価回路を導き出す
　　　準備：３章１〜２を予習し，例題を解く
６　送電線：送電線の等価回路の活用方法について学ぶ
　　　準備：３章３〜４を予習し，例題を解く
７　故障計算：対称座標法の原理と簡単な故障計算の例を学ぶ
　　　準備：４章１（１〜３）を予習し，例題を解く
８　故障計算：各種の中性点接地方式について特徴を学ぶ
　　　準備：４章１（４）を予習し，例題を解く
９　絶縁協調：サージ過電圧と機器保護について理解する、理解度テスト
　　　準備：４章２を予習し，例題を解く
１０　有効電力と周波数制御：有効電力と周波数の関係を学ぶ
　　　　準備：５章１（１〜４）を予習し，例題を解く
１１　有効電力と周波数制御：負荷周波数制御について学ぶ
　　　　準備：５章１（５）を予習し，例題を解く
　　　無効電力と電圧制御：無効電力と電圧の関係を理解し、電圧制御機器について学ぶ
　　　　準備：５章２（１〜３）を予習し，例題を解く
１２　無効電力と電圧制御：電圧を監視制御するための手法や評価指標について学ぶ、理解度テスト
　　　　準備：５章２（４〜６）を予習し，例題を解く
１３　パワーエレクトロニクスの活用：直流送電および電力パワエレ装置について理解する
　　　　準備：５章３を予習し，例題を解く
１４　学習成果の振り返り
　　　　準備：全体の総復習を行う

＜成績評価方法＞

定期試験（50%）＋理解度テスト（50%）で評価する。
100点満点で60点以上の者に単位を認める。
毎回の授業に出席することを前提とする。

＜教科書＞

「基本からわかる電力システム講義ノート」，荒井，伊庭，鈴木，藤田著，オーム社，ISBN978-4-274-21489-9

＜参考書＞

「電力系統工学」，長谷川，大山，三谷，斉藤，北，電気学会，ISBN4-88686-232-2

＜オフィスアワー＞

金曜日　16:30−18:00（新宿キャンパスA2377）
オフィスアワー以外の場合は、事前にメール等で連絡を頂きたい。

＜学生へのメッセージ＞

講義中の質問や、メールによる質問も歓迎します。わからない所をそのままにしないで、解決していきましょう。