2016年度工学院大学 第1部電気システム工学科

回路理論I(Circuit Theory I)[6105]

試験情報を見る] [授業を振り返ってのコメント(学内限定)

2単位
鷹野 一朗 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2016/10/27

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
発電所から送られる電気,パソコンやスマートフォンを動作させる電気,これら電気の基本的振る舞いは全て回路理論により解析できます。本科目では,今後の応用科目において必要となる回路理論の基礎を確実にマスターすることを目標とします。まずは,抵抗の計算方法や直流回路の動作を確実に身につけてください。最も重要な交流回路では電圧,電流,位相の関係を複素計算を通して理解できるようにします。

<受講にあたっての前提条件>
物理学で学んだ電気に関する部分について復習しておいてください。また,「電気基礎」,「電気数学序論」を履修した人は,夏休みにもう一度復習することをお勧めします。行列や行列式,虚数単位の扱い方についても理解が必要です。

<具体的な到達目標>
理論的な解析法を理解した上で,第三種電気主任技術者試験「理論」に出題される直流回路や交流回路に関する問題が解けるようにします。

<授業計画及び準備学習>
準備:夏休みに「電気基礎」「電気数学序論」を復習すること
なお,各講義で示している復習問題は進度により前後することがあります。
1.直流回路の総括,回路素子の直列・並列の計算
  復習:教科書第1章の1.11問題1-3を解答
2.直流の電力計算,分流器・倍率器
  復習:教科書第1章の1.11問題4-10を解答
3.Δ⇔Y変換,鳳−テブナンの定理,重ねの理
  復習:教科書第1章の1.11問題13-15を解答  
4.回路方程式の立て方と解法,最大電力のための負荷抵抗と消費電力
  復習:教科書第1章の1.11問題17を解答
5.交流回路の総括,RLC素子と交流・電力,位相の遅れと進み
  復習:教科書第2章の2.9問題3-5を解答  
6.RLC直並列回路の瞬時電流・電圧・電力
  復習:教科書第2章の2.9問題6-9を解答
7.(中間試験)
8.交流回路の複素表示,インピーダンス,フェーザ図・軌跡
  復習:教科書第3章の3.6問題1-6を解答  
9.RLC直列回路の複素計算,複素電力,フェーザ表示
  復習:教科書第3章の3.6問題6-12を解答
10.交流回路の基礎
  復習:教科書第4章の4.10問題1-2を解答
11.RL・RC直並列回路の複素計算,電力
  復習:教科書第4章の4.10問題3-5を解答
12.RLC直並列回路,周波数と共振回路,Q値
  復習:複素表示の実数部と虚数部の役割を理解する
13.条件付き交流回路,相互誘導回路
  復習:教科書第4章の4.10問題16,18-20を解答
14.交流ブリッジ回路
  復習:教科書第4章の4.10問題10-12を解答

<成績評価方法>
定期試験(50%),中間試験(30%),レポート(20%)により評価し,「D」以上が合格です。レポートは指定の問題を解答し提出されたものを評価します。

<教科書>
「電気回路論 3版改訂」平山 博,大附辰夫著(電気学会)

<参考書>
以下に例を示しますが,自分が分かりやすいと思う参考書を見つけてください。
「基本からわかる電気回路講義ノート」西方正司監修(オーム社)
「電気回路基礎入門」山口静夫著(コロナ社)
「大学課程電気回路(1)」大野克郎,西哲生共編(オーム社)

<オフィスアワー>
<後期> 八王子「土」13:00-14:00,13-409室   

<学生へのメッセージ>
電気工学の基礎となる科目なので予習・復習を必ず行ってください。中間試験は返却しますので理解度を確認してください。この授業が充分に理解できないと回路理論IIにつながりませんので,授業でわからないところは積極的に質問してください。回路理論をしっかり学んで電気工事士や電気主任技術者の資格試験に挑戦することを期待します。


このページの著作権は学校法人工学院大学が有しています。
Copyright(c)2016 Kogakuin University. All Rights Reserved.