2016年度工学院大学 第1部電気システム工学科

数学演習II(Exercises in Mathematics II)[4206]

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1単位
岸  俊晴 非常勤講師  
最終更新日 : 2016/10/27

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
問題演習を通じて、主に二変数関数の微分・積分に関する定義、定理や公式を身につける。

<受講にあたっての前提条件>
「数学演習I」を受講していること。

<具体的な到達目標>
○ 二変数関数について、変微分係数・偏導関数の意味を理解し、計算できる。
○ 二変数関数について、微分可能性の意味を理解できる。
○ 二変数関数の極値を求めることができる。
○ 陰関数の導関数及び接線の方程式を求めることができる。
○ 順序交換や変数変換により、二重積分を計算できる。

<授業計画及び準備学習>
第1回:二変数関数のグラフと極限
二変数関数を視覚的に捉える演習を行う。また、極限値計算の基本的な手法について演習を行う。
準備学習:基本的な一変数関数のグラフと極限について復習しておくこと。

第2回:偏導関数・高階偏導関数
多変数の関数を一変数関数とみなして微分する「偏微分」について演習を行う。また、複素関数論とも関係する調和関数や、極小曲面の話題を取り上げる。
準備学習:一変数関数の場合の高階導関数の役割について復習しておくこと。

第3回:空間ベクトル
二変数関数の微分可能性を理解するために必要となる空間ベクトルの基礎について演習を行う。
準備学習:高校で学習したベクトルを復習しておくこと。

第4回:二変数関数の微分可能性について
二変数関数が微分可能か否かの判定(全微分可能性)について演習を行う。
準備学習:前回のプリントを復習しておくこと。

第5回:合成関数の微分法
二変数関数と一変数関数との合成関数や、二変数関数と二変数関数の合成関数について演習を行う。
準備学習:一変数関数の合成関数とその微分法について復習しておくこと。

第6回:二変数関数のテイラー展開
二変数関数のテイラー展開について演習を行う。
準備学習:第2回のプリントを復習しておくこと。

第7回:二変数関数の極値
二変数関数の極大値・極小値を求める問題を演習する。
準備学習:前回のプリントを復習しておくこと。

第8回:陰関数の導関数
方程式によって定義される関数の導関数について演習する。円積問題の研究の中で考案された古典的な曲線や、近年暗号理論等で活用されている楕円曲線を取り上げる。
準備学習:第5回のプリントを復習しておくこと。

第9回:二重積分と累次積分
二変数関数の定積分(二重積分)が一変数関数の定積分に帰着できることを説明し、主に長方形領域における二重積分を計算する。
準備学習:一変数関数の定積分を復習しておくこと。

第10回:二重積分の計算
一般の領域(連続関数で挟まれた領域)における二重積分を累次積分に帰着させ、計算する。
準備学習:前回の内容を復習しておくこと。

第11回:二重積分(順序交換)
積分の順番を交換することにより、二重積分の値を求める演習を行う。
準備学習:前回の内容を復習しておくこと。

第12回:二重積分(変数変換)
一変数関数における置換積分法に対応する「変数変換」について演習を行う。主に極座標を用いてた変数変換を扱う。
準備学習:前回の内容を復習しておくこと。

第13回:三重積分
三変数関数の定積分について演習を行う。
準備学習:第9回から前回までの内容を復習しておくこと。

第14回:学習内容の振り返り
準備学習:定期試験で解けなかった単元のプリントを復習しておくこと。

<成績評価方法>
成績は、定期試験期間に実施する期末試験(100点満点)の成績により評価する。Grade D以上(2014年度以前入学者については60点以上)の者に単位を認める。

<教科書>
指定教科書なし

<参考書>
指定参考書なし

<オフィスアワー>
木曜日4限終了までの休み時間、八王子校舎講師室。


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