2016年度工学院大学 第1部電気システム工学科

数学演習I(Exercises in Mathematics I)[4204]

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1単位
岸  俊晴 非常勤講師  
最終更新日 : 2016/10/27

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
問題演習を通じて、一変数の微分・積分に関する定義、定理や公式を身につける。

<受講にあたっての前提条件>
多項式関数等の基本的な関数について、極限、微分、積分を計算できること。

<具体的な到達目標>
○ 積・商・合成関数の微分法を組み合わせて、様々な関数の導関数を求めることが出来る。
○ 接線を利用し、平方根等の近似値を計算できる。
○ テイラー展開・マクローリン展開を計算でき、近似値計算等へ利用できる。
○ 置換積分法や部分積分法を用いて、基本的な関数の原始関数を計算できる。

<授業計画及び準備学習>
第1回:微分・積分の概要
微分・積分の歴史について概説するとともに、数学と他の学問と違いについて説明する。
準備学習:高校の教科書における微分・積分の内容を整理しておくこと。

第2回:関数の極限
高校で学ぶ直感的な極限の定義が破綻することを説明し、厳密な定義「イプシロン・デルタ論法」に関する演習を行う。
準備学習:配布プリントの課題に取り組んでおくこと。(関数のグラフ)

第3回:合成関数と逆関数
初等的な関数を具体例として、合成関数と逆関数について演習を行う。また、分数関数と行列(線形代数)との関連を紹介する。
準備学習:高校の教科書を使って、初等的な関数「指数関数、対数関数、三角関数」の性質について学習しておくこと。

第4回:様々な微分法
積の微分、商の微分、合成関数の微分、逆関数の微分について演習を行う。
準備学習:前回のプリントを復習しておくこと。

第5回:逆三角関数
三角関数の逆関数である逆三角関数の性質と、その導関数について演習を行う。
準備学習:前回のプリントを復習しておくこと。

第6回:微分法の応用(接線、近似値)
微分の活用例として、ニュートン法による近似値計算法について演習を行い、微分を使わない近似値計算法と比較する。
準備学習:高校で学習した直線の方程式を復習しておくこと。

第7回:高階導関数
二階導関数(導関数の導関数)を使うと、増減表を書くことなく極値を求めることができるが、特定の条件下でしか機能しないという欠点がある。高階導関数を利用すると、その欠点を解消できるので、関連する演習を行う。
準備学習:第4回と第5回のプリントを復習しておくこと。

第8回:テイラー展開・マクローリン展開
指数関数・対数関数や三角関数を多項式関数(冪関数)で近似する方法について演習を行う。基礎となるテイラーの定理・マクローリンの定理は、近似値計算に利用できる他、自然対数の底 e が無理数であることの証明にも利用できるなど、微分・積分学の中で最も重要定理と言えます。
準備学習:前回のプリントを復習しておくこと。

第9回:ロピタルの定理、マクローリン展開による極限計算
微分法を活用した極限計算法に関する演習を行う。
準備学習:第7回と第8回のプリントを復習しておくこと。

第10回:定積分の定義と計算
長方形の面積の極限として定積分を定義する「リーマン積分」に関する演習を行う。
準備学習:配布プリントの課題に取り組んでおくこと。(Σ記号の計算)

第11回:不定積分(置換積分法、部分積分法)
合成関数の微分法や積の微分法から導出される「置換積分法」及び「部分積分法」について演習を行う。
準備学習:配布プリントの課題に取り組んでおくこと。(基本的な関数の不定積分)

第12回:不定積分(三角関数、有理関数)
三角関数や有理関数の不定積分について演習を行う。
準備学習:前回のプリントを復習しておくこと。

第13回:広義積分
積分区間が無限(例えば、実数全体等)の場合の定積分や有界でない関数の定積分等について演習を行う。
準備学習:配布プリントの課題に取り組んでおくこと。(定積分の計算)

第14回:学習内容の振り返り
準備学習:定期試験で解けなかった単元のプリントを復習しておくこと。

<成績評価方法>
成績は、定期試験期間に実施する期末試験(100点満点)の成績により評価する。Grade D以上(2014年度以前入学者については60点以上)の者に単位を認める。

<教科書>
指定教科書なし

<参考書>
指定参考書なし

<オフィスアワー>
木曜日4限終了までの休み時間、八王子校舎講師室。


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