2016年度工学院大学 第1部電気システム工学科
○線形代数学I(Linear Algebra I)[3416]
2単位 森澤 貴之 助教
- <学位授与の方針>
○ | 1. 基礎知識の習得 | ◎ | 2. 専門分野知識の習得 | | 3. 汎用的問題解決技能 | | 4. 道徳的態度と社会性 | | 5. 創成能力 |
- <授業のねらい>
- 線形代数は微分積分と共に数学及び工学全般の基礎である。
線形代数学Tにおいては、行列を定義し、その性質や基本的な計算を取り扱う。 また、行列と連立方程式の関係、及び、行列を用いた解法についても学習する。 本科目の修得後は数学に限らず幅広い応用分野を学ぶことができる。
- <受講にあたっての前提条件>
- 高校のベクトルの内容を理解していること。
- <具体的な到達目標>
- ・行列の計算ができる。
・行列が正則であるか調べることができる。 ・正則行列の逆行列を求めることができる。 ・行列を用いて連立方程式を解くことができる。
- <授業計画及び準備学習>
- 1. ベクトルの演算
ベクトルの定義,ベクトルの和・差・スカラー倍について解説する。 準備学習:高校で使用していた「数学II」教科書のベクトルの部分を熟読し、その練習問題を必ず解いて おくこと.
2. ベクトルの内積と外積 ベクトルの内積・外積について解説する。 準備学習:前回学習したベクトルとその演算について復習し、関連する問題を解いておくこと。
3. 行列とその演算 行列の定義,行列の和・差・スカラー倍・積について解説する。 準備学習:前回学習したベクトルの内積と外積について復習し、関連する問題を解いておくこと。
4. 転置行列と逆行列 転置行列と逆行列について、それらの定義と性質を解説する。 準備学習:前回学習した行列とその演算について復習し、関連する問題を解いておくこと。
5. 行列の基本変形と階数 行列の基本変形について解説し、それによって得られる階数について説明する。 準備学習:前回学習した転置行列と逆行列について復習し、関連する問題を解いておくこと。
6. 逆行列の計算 基本変形を用いて逆行列を求める方法を解説する。 準備学習:前回学習した基本変形と階数について復習し、関連する問題を解いておくこと。
7. 行列のまとめ 前回までの内容のまとめと復習を行う。 準備学習:前回までに学習した内容を復習し、解き残している問題を解いておくこと。
8. 連立1次方程式 連立1次方程式と行列との関係について解説する。 準備学習:行列の定義と演算を復習しておくこと。
9. 掃き出し法 行の基本変形を用いて連立1次方程式を解く掃き出し法について解説する。 準備学習:行の基本変形について復習し、さらに前回学習した 連立1次方程式と行列との関係についても復習し、関連する問題を解いておくこと。
10. 置換と行列式 置換と,行列式の置換による定義を解説する。 準備学習:前回学習した掃き出し法について復習し、関連する問題を解いておくこと。
11. 行列式の性質 行列式の性質について解説する。 準備学習:前回学習した置換と行列式の定義について復習し、関連する問題を解いておくこと。
12. 行列式の余因子展開 行列式を余因子展開して計算する方法を解説する。 準備学習:前回学習した行列式の性質について復習し、関連する問題を解いておくこと。
13. クラーメルの公式 クラーメルの公式により連立1次方程式を解く方法を解説する。 準備学習:前回学習した行列式の余因子展開による計算方法を復習し、関連する問題を解いておくこと。
14. 学習内容の振り返り 準備学習:期末試験で解けなかった問題の解き方を考えておくこと。
- <成績評価方法>
- 試験期間に実施する期末試験100%。
到達目標に照らして、6段階のGrade(A+,A,B,C,D,F)で評価し、D以上の者に単位を認める。 ただし、2014年度以前入学者については、試験期間に実施する期末試験の得点が60点以上の者に単位を認める。
- <教科書>
- 特になし。
- <参考書>
- ・吉野雄二著「基礎課程線形代数」サイエンス社
・三宅敏恒著「入門線形代数」培風館
- <オフィスアワー>
- 木曜3限、1E-317室
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