2016年度工学院大学 第1部環境エネルギー化学科

環境エネルギー化学特別実験(Advanced Environmental and Energy Chemistry Laboratory)[S007]

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2単位
吉田 直哉 准教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2016/10/27

<授業のねらい>
学部における勉学の集大成である卒業論文に取り組むにあたって必要な実験・研究スキルを身に着けるのが,この「環境エネルギー化学特別実験」のねらいです.
3年生までに行った学生実験の内容は一般的なものですが,最先端の卒業研究を行うにあたっては必ずしも十分ではありません.そこで,配属研究室・研究テーマに特化した実験・研究スキルの実習が必要になります.3年生までに身に着けた基礎知識・実験技術・専門知識を土台にして,卒業論文に必要な,実験課題のピックアップ,機器分析やその解析方法,物性等の評価方法あるいは複雑な実験手順の実施,安全衛生管理(特に試薬の取り扱い方法を含む,実験における安全の確保)などを学び,さらに自分の研究テーマにあった形でこれらの手法を再構築して応用できる能力の獲得を目指します.
具体的な内容は,配属研究室・研究テーマによって異なるので,指導教員の指示を受けてください.

<受講にあたっての前提条件>
・学科の定める卒論着手条件を満たしていること.
・3年生の3月に行われる配属決定会に出席し,卒業研究を行う研究室を決めること.
・3年生までに身につけた基礎知識,実験技術,および専門知識を駆使でき,またそれを応用できること.

<具体的な到達目標>
・研究テ−マの科学的・技術的・社会的な意味を理解し,取り組むべき課題や問題について技術者倫理の視点をふくめて検討することができる.
・研究目標の達成に向けて,実験・解析などの手順を論理的・系統的に構築し,安全に実施できる.
・得られた実験・解析結果を吟味し,さらにその研究手順を能動的に再構築できる.

<授業計画及び準備学習>
「環境エネルギー化学特別実験」の流れを述べる.
0.まず3年生の3月に行われる卒論配属決定会に出席し,卒業研究を行う研究室を決める.

1.配属研究室の指導教員の指導の下,研究テーマを決定する.テーマを決定するためには,その研究分野の背景と研究内容や研究方法に関する知識が必要であり,このためにも指導教員とよく相談すること.

2.研究テーマ決定後,テーマに関連した教科書や論文を読んで理解を深める(文献調査)とともに,具体的な研究実施計画を立てる.この際にも指導教員とよく相談すること.なお,和文だけではなく,英文で記述された論文等も読まなければならない.

3.自らの研究テーマと実施計画を踏まえて,卒業論文を遂行するにあたって必要な実験技術・知識を身に着けるための実習(特別実験)を行う.実習の成果は,レポート等の形で指導教員に提出し評価を受ける.場合によっては,研究の進捗に応じてその都度,実習課題が提示される.具体的な内容は,配属研究室・研究テーマによって異なるので,指導教員の指示を受けること.

<成績評価方法>
通年の単位であることから,日々の取り組み,実習に関する記録(実験ノート),実習成果のレポート・発表等に対して総合的に評価を行う.

<教科書>
卒論指導教員から指示される.

<参考書>
卒論指導教員から指示される.

<オフィスアワー>
卒論指導教員ごとに異なるので,各研究室で開催される卒論説明会などで説明を聴くこと.

<学生へのメッセージ>
 「環境エネルギー化学特別実験」は,卒業研究を効率的に行うための準備となる実習です.例えば機器分析の場合には,誤った使用方法は,実験結果に重大な影響を及ぼすだけでなく,装置の故障の原因となって,関係する多くの人の研究活動に支障を来すことになります.また,実験によっては危険を伴う場合もありますから,事故を未然に防ぐことも必要になります.こうしたリスクを踏まえて,各自が十分な自覚をもって主体的に取り組むことを望みます.


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