2016年度工学院大学 第1部環境エネルギー化学科

原子力工学概論(Introduction to Nuclear Engineering)[5F01]

試験情報を見る] [授業を振り返ってのコメント(学内限定)

2単位
山本 一彦 非常勤講師  
最終更新日 : 2016/10/27

<授業のねらい>
原子力について、開発の背景、位置付け、原子力発電所プラントの仕組み・システム構成、規制する法律、取巻く社会・経済情勢などを理解し、エネルギー問題や地球環境問題を“原子力”というテーマを通して総合的観点から考察する。

<受講にあたっての前提条件>
本科目の履修にあたって、原子力に関する予備知識は不要。材料力学・工業熱力学・流れ学を履修していることが望ましい。専門分野の知識を幅広くし、かつ高めようとの意欲を持って臨むこと。

<具体的な到達目標>
原子力工学は機械・電気・物理・化学など多分野の英知を集大成して実現される総合工学。工学を専攻する者として、技術の本質を学ぶことはもとより、技術を安全に実現させるための法規制、また、取巻く社会・経済情勢などを含め総合的・多面的な観点から学び、技術について自らの意見を述べることが出来る能力を“原子力”というテーマを通して養うことを目標とする。JABEE目標(A)◎

<授業計画及び準備学習>
(1)[ガイダンス]、原子力開発の歴史(国外)
(2)原子力開発の歴史(国内)、原子力発電の仕組み(加圧水型軽水炉)
(3)原子力発電の仕組み(沸騰水型軽水炉)
(4)原子力関連の法律・規制
(5)放射線
(6)原子燃料サイクル(高速増殖炉)
(7)放射性廃棄物の処理・処分
(8)原子力発電所の廃止措置
(9)原子力の事故事例
(10)新型炉の開発
(11)国内外のエネルギー情勢
(12)日本のエネルギー政策における原子力の位置づけ
(13)新エネルギーの開発状況、エネルギーベストミクス
(14)地球温暖化、学習内容の振り返り
(15)学習成果の確認(期末テスト)

<成績評価方法>
授業にきちんと出席することが成績評価の前提。試験期間に授業内容すべてを範囲とする学期末試験を実施、さらに課題レポート(3回、内1回は放射線測定器(貸与)による通学途上などでの各自の測定実施結果の考察)の提出を求める。学期末試験、レポートの評価割合は7:3。Grade D 以上の者に単位を認める。

<教科書>
指定教科書なし(プリント等を配布予定)

<参考書>
「原子力がひらく世紀」日本原子力学会 ISBN 978-4-89047-096-9
「原子力教科書 原子力プラント工学」オーム社 神田誠他 ISBN 978-4-274-20660-3

<オフィスアワー>
授業前・終了後、講師室にて。

<学生へのメッセージ>
将来、日本の技術分野を支えていく技術者として、今後日本がどの様に原子力開発を行なっていくことが望ましいか、自分の考えを持って欲しい。

<参考ホームページアドレス>
http;//fepc-dp.jp/pdf/07_zuenshu_j.pdf(電気事業連合会)、http://sciencechannel.jst.go.jp/(科学技術振興機構)


このページの著作権は学校法人工学院大学が有しています。
Copyright(c)2016 Kogakuin University. All Rights Reserved.