2016年度工学院大学 第1部環境エネルギー化学科
無機物質合成化学(Synthetic Chemistry of Inorganic Materials)[4P12]
2単位 吉田 直哉 准教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <授業のねらい>
- いろいろなところで使われているセラミックスのような材料は、板、線、複雑形状体などその機能を発揮するのに最適の形状をもって製造される。そのためには合成の段階から原料およびプロセスを設計する必要がある。本講義において無機物質の気相、液相および固相からの種々の合成方法を理解する。
- <受講にあたっての前提条件>
- 無機化学および物理化学の基礎を理解しておくこと。
- <具体的な到達目標>
- 無機材料の金属材料およびプラスティックとは異なる特徴、さらには多岐にわたる無機材料の合成にかかわる反応・原理が理解でき、実際の材料合成に適用し、最適な材料合成方法を選ぶことができる。
- <授業計画及び準備学習>
- 1. 無機材料と環境
2.無機材料概論 3. 微粒子・粉体とは(粉体の分類、Build up法とBreak down法) 4.セラミックス原料の合成(合成法の比較) 5.微粒子の合成(凝縮プロセス、過飽和、臨界核) 6.気相法(過飽和とKp、スモーク粒子、捕集) 7.液相法(溶媒除去法、噴霧乾燥法、液相沈澱法) 8.液相法(共沈、均一沈殿、エマルション) 9.液相法(ゾル-ゲル法(アルコキシド)、水熱法) 10.固相法による合成(熱分解、固体―気体反応、トポタキシー) 11.固相法による合成(固体―固体反応、拡散、ヤンダーの式),粉砕法による合成(メカノケミカル効果) 12.成膜原理(過飽和、吸着、脱離、核生成、膜生成機構) 13.成膜法各論(蒸着法、スパッタリング、CVD、PVD、ゾル-ゲル法) 14.学習の振り返り
準備学習:授業計画に記されたキーワードについて調べる.前回までの復習を行う.
- <成績評価方法>
- 定期試験(第15週)を70点満点,授業中に課すレポートに対する取り組み・提出状況を30点満点で評価し,合計60点以上を合格とする。
- <教科書>
- 指定せず、適宜プリントを配布する。
- <参考書>
- 「工学のための物理化学」永井,片山,大倉,梅村 著(サイエンス社)
「工学のための無機化学」山下・片山・大倉・橋本著 (サイエンス社) 「工学のための無機材料科学」片山・大倉・橋本・山下 著(サイエンス社)
- <オフィスアワー>
- 後期水曜日 13:30〜15:00
木曜日 9:30〜10:30 新宿20F 2066号室 質問・相談はメールでも受け付けます。 nyoshida@cc.kogakuin.ac.jp
- <学生へのメッセージ>
- 合成法は多岐に渡っているが、その基礎となる考え方にはほとんど変わりないので、原理と考え方を学ぶ。「考えること」を中心とする。
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