2016年度工学院大学 第1部環境エネルギー化学科

材料表面化学(Surface Chemistry of Materials)[3B07]

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2単位
吉田 直哉 准教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2016/10/27

<授業のねらい>
表面・界面化学は、科学技術・産業において非常に重要な位置を占めています。例えば効果的な洗浄・良質な塗装を行うためには、材料表面の性質や取り扱いを知っていなくてはなりません。
 材料の表面は、バルクとは異なる性質を示します。そのため材料の取り扱い方法や分析手法などもバルクとは異なります。こうした材料表面に関する化学の知識および考え方を理解することが本授業の狙いです。

<受講にあたっての前提条件>
物理化学,無機化学,有機化学,分析化学の基礎的なところをきちんと理解していることが望ましい.

<具体的な到達目標>
(1) 分子間に働く力から界面に働く力、そしてその結果として生じる表面・界面現象を理解する。
(2) 化合物の構造が表面物性とどのような相関を持つか理解する。
(3) 材料表面の評価・分析手法を理解し、表面に関わりの深い実例を学ぶ。

<授業計画及び準備学習>
1. 授業の概要説明と基礎理解度チェック、分子間力1
2. 分子間力2
3. ミセル・界面活性剤・2分子膜・生体膜
4. 吸着現象
5. 付着と濡れ、表面張力
6. 触媒反応
7. 光触媒
8. 電極反応
9. 薄膜材料の合成
10. 表面分析1:組成分析など
11. 表面分析2:形状観察など
12. 洗浄・塗装
13. 表面改質
14. 学習の振り返り

準備学習:高校の化学の復習と、授業計画に記されたキーワードについて調べておいて下さい。

<成績評価方法>
定期試験(第15週)を70点満点,授業中に課すレポートに対する取り組み・提出状況を30点満点で評価し,合計60点以上を合格とする。

<教科書>
「界面化学」近澤正敏・田嶋和夫 著 (丸善)
 教科書のほか、必要に応じてプリントを配布し、パワーポイントを併用して授業を実施する。
各自、筆記用具のほか、ノート、計算機(関数電卓が望ましい)を持参すること。

<参考書>
「分子間力と表面力」J. N. イスラエルアチヴィリ著 近藤・大島訳 (朝倉書店)
「表面張力の物理学」ドゥジェンヌ他著 奥村訳 (吉岡書店)
「工学のための無機化学」山下・片山・大倉・橋本著 (サイエンス社)
「リー 無機化学」 J.D.LEE著 浜口・菅野訳 (東京化学同人)
「シュライバー・アトキンス 無機化学(上)」Atkins他著 田中・平尾・北川訳 (東京化学同人)

<オフィスアワー>
後期水曜日 13:30〜15:00, 16:30-19:00
木曜日 9:30〜10:30
新宿20F 2066号室
質問・相談はメールでも受け付けます。
nyoshida@cc.kogakuin.ac.jp

<学生へのメッセージ>
表面科学(化学)は実は大変身近な現象を取り扱う学問です。勉強の仕方を含めてわからないことは積極的に質問してください。研究室への訪問も歓迎します。


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