2016年度工学院大学 第1部環境エネルギー化学科
固体熱力学演習(Exercises on Thermodynamics of Solids)[2E13]
1単位 田中 理子 非常勤講師
- <授業のねらい>
- 固体材料の性質を理解しようとするとき、熱力学はその基礎となる。
本授業では、演習問題を解くことで基礎的な固体熱力学の知識と応用力の定着を目的とする。
- <受講にあたっての前提条件>
- "前期 固体熱力学”の授業を受講していること。
- <具体的な到達目標>
- "前期 固体熱力学"で得た知識を用いて下記内容の演習を行い、固体熱力学の知識の定着を学習目標とする
(1)固体物質に関わる熱力学の基本法則を理解する (2)多成分系の平衡を理解することを通して、簡単な平衡状態図を作成する (3)平衡状態図の読み方を習得する (4)固体の組織制御に関わる熱力学的知識を習得する
- <授業計画及び準備学習>
- 第1週 『ガイダンス』, 熱力学の基本法則について学ぶ。 演習問題1.
第2週 熱力学の基本法則、固体物質の熱的性質と物理的性質とについて学ぶ。演習問題2. 第3週 相平衡(1):水の状態図、相律、凝固系の相律、純金属の相図、同素変態 について学ぶ。 演習問題3. 第4週 相平衡(2):水と食塩の溶解と水とエーテルの溶解から、てこの関係と溶解度曲線について学ぶ。 演習問題4. 第5週 相平衡(3):2成分系合金の基本状態図、全率固溶型、共晶反応型について学ぶ。 演習問題5. 第6週 相平衡(4):包晶反応型、偏晶反応型、他2つの型について学ぶ。 演習問題6 第7週 相変態(1): 固体合金が格子変態する場合、成分金属の同素変態について学ぶ。 演習問題7. 第8週 相変態(2):不規則変態、磁気変態、合金状態図からの性質の予想について学ぶ。 演習問題8 第9週 熱力学:状態図の熱力学的意味を,全率固溶型, 共晶型および包晶型に学ぶ。 演習問題9. 第10週 組織変化(1):状態図の作成を通して、組織変化を総合的に学ぶ。 演習問題10. 第11週 組織変化(2):凝固・再結晶及び固体の熱処理操作等について学ぶ。演習問題11. 第12週 拡散:体積拡散・表面拡散及び体積拡散の原子論的機構について学ぶ。演習問題12. 第13週 拡散と欠陥他について学ぶ。 演習問題13. 第14週 学習の内容の振り返り:13週までのまとめと演習問題を解いて知識を定着させる。演習問題14. ・各週実施する演習の結果は成績に加算する
- <成績評価方法>
- 各週実施する演習の結果と定期試験によって成績を評価する。その際、前者を40%、後者を60%として100点満点とし、60点以上の者に単位を認める。
定期試験は試験期間中に行う。
- <教科書>
- 指定なし
必要に応じてプリントを配布する。
- <参考書>
- ”材料の科学と工学〔1〕〔2〕金属材料の力学的性質”W.D.キャリスター著(培風館)
”図解 合金状態図読本”横山 亭 著 (オーム社)
- <オフィスアワー>
- 火曜日2時間目の授業前後 新宿校舎講師室に在室予定です
質問等は、事前に下記アドレスに連絡してください
bu40598@ns.kogakuin.ac.jp
- <学生へのメッセージ>
- "前期 固体熱力学”を復習してから授業にのぞまれる事を期待しています。
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