△無機材料化学（Inorganic Materials Chemistry）[2E12]

＜授業のねらい＞

機能性無機材料のうち，主として環境・エネルギー材料，光学材料および電磁気材料の基礎理論と応用を学び，近年目覚ましく展開されつつある新材料の理解を深める。

＜受講にあたっての前提条件＞

無機化学の基礎を理解していること。

＜具体的な到達目標＞

(1) 原子，イオン，分子などのレベルで「特性(機能)」を理解できる。
(2) 化学結合や固体構造が「特性(機能)」とどのような相関性をもつかを理解できる。

＜授業計画及び準備学習＞

1. 固体の吸着・触媒特性を利用した材料「ゼオライトの組成と構造，ゼオライトの合成と構造評価」
2. 固体の吸着・触媒特性を利用した材料「ゼオライトの用途，ゼオライトの吸着材料への応用」
3. 固体の吸着・触媒特性を利用した材料「ゼオライトの触媒・環境浄化材料への応用」
4. 固体の光学特性を利用した材料「光と原子の相互作用，レーザ発光の原理」
5. 固体の光学特性を利用した材料「発光ダイオード（LED）の特性」
6. 固体の光学特性を利用した材料「ガラス光ファイバの種類と損失要因」
7. 固体の磁性を利用した材料「磁性の起源，磁性の種類」
8. 固体の磁性を利用した材料「磁区と磁壁，磁化曲線」
9. 固体の誘電性を利用した材料「誘電性の起源，結晶中の分極，誘電率の定義」
10. 固体の誘電性を利用した材料「誘電体の種類，分極曲線，ペロブスカイト型化合物」
11. 固体の誘電性を利用した材料「圧電性，焦電性，誘電体の応用」
12. 超伝導を示す固体「超伝導体の歴史，マイスナー効果」
13. 超伝導を示す固体「高温超伝導体の構造と応用」
14. 学習内容の振り返り

準備学習：授業計画に記されたキーワードについて調べておくこと。

＜成績評価方法＞

定期試験の成績を中心に，授業中に課す演習課題に対して提出された回答結果を10％程度加味して評価し，60点以上の者に単位を認める。

＜教科書＞

講義資料をポータルシステムにより配布する。

＜参考書＞

「入門 固体化学」L.Smart・E.Moore 著，河本・平尾 訳（化学同人）
「工学のための無機材料科学」片山・大倉・橋本・山下 著（サイエンス社）

＜オフィスアワー＞

火曜日 13:00〜13:30（新宿校舎A-2066号室）

＜学生へのメッセージ＞

1，2年次に学習した「物理，化学，無機化学，物理化学」などの科目が基礎となるので重点的に復習すること。